初舞台の市原隼人が中井貴一と新境地!誰もが抱える深い人間ドラマを笑いに包んで送る極上の舞台「カーディガン」

カーディガンが似合う優しく気弱な中年サラリーマン・田中亘(中井)が事故で運び込まれた病室は、気の荒い若いヤクザ・大下三樹夫(市原)との2人部屋だった。生きる世界も世代も違う亘と三樹夫だが、衝突しながらもいつしか心が通い合っていく。だが、手術による輸血が原因で人格が正反対になってしまい…。強い自分に生まれ変わった気がした亘は、妻・弘美(キムラ)に心に留めていた本音をぶちまけ、離婚を決意。一方、優しい心が芽生えた三樹夫は、恋人の遥(石橋)のために生きる道を選ぼうとする。最後に気づいた“本当の自分”とは…。変化した2人の周囲の人々の心の動揺、また、“今の自分”と“もとの自分”に翻ろうされる2人の「心」を、おかしくも丁寧に描いていく。
本作中に散りばめられているのは「絆」や「愛」といった幸福なものから、「裏切り」「不妊治療」「リストラ」「死」といった、現代の誰もが抱えうる悩みや問題。人格の変わった中井は「僕は結局、カーディガンを着せられているんだ。僕は妻や会社の兵隊。もう兵隊になるのはうんざりだ!」と、カーディガンを脱ぎ捨てる。しかし、シリアスなテーマにも関わらず、コミカルな笑いがテンポ良く織り交ぜられ、クスッと笑いながらいつしか観客は引き込まれていく。あっと驚くストーリー展開で、見終わった後に、あたたかい気持ちが心に残る。
初舞台の市原がフレッシュながら、ベテランの中井と息ぴったりの掛け合いで堂々とした演技を見せ、二枚目キャラの中井が魅せる三枚目のコミカルな演技と表情は必見!俳優が笑いの“間”をとることは難しい。生の舞台であればなおのこと。絶妙の間とタイミングで観客を笑わせ、時には観客自身の心に語りかける演技は、中井と市原、そして脇を固める演技派のキャストたちだからこその技である。そこにある「笑い」も「悲しみ」も「あたたかさ」もすべてリアルに感じられる。日常を描ききった圧巻の舞台を、多くの視聴者に味わってもらいたい。
なお、市原隼人の出演映画「猿ロック THE MOVIE」を3月9日(水)午後0:00、「ROOKIES-卒業‐」を3月10日(木)夜6:20に放送する。
★番組情報
中井貴一×市原隼人「カーディガン」
3月10日(木)夜8:40からWOWOWで独占放送。
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