三菱重工サーマルシステムズ、90℃の温水供給が可能な排熱回収温水ヒートポンプ「ETI-W」を日本市場向けに投入
◆ 温水出口温度は最高90℃を実現、最大640kWまでの容量に対応
◆ 高効率と環境性能を両立し、産業・業務用途での熱の有効利用に貢献
三菱重工グループの三菱重工サーマルシステムズ株式会社(社長:伊藤 喜啓、本社:東京都千代田区、以下、三菱重工サーマルシステムズ)は、新たに開発した排熱回収温水ヒートポンプ「ETI-W」を日本国内向けに発売しました。

今回発売した「ETI-W」は、工場の生産過程で発生する余剰な熱を熱源水として有効活用することで、温水供給温度は最高90℃、加熱能力は最大640kWを実現しました。これにより、従来ボイラーで対応している高温度域用途での利用が可能となり、電子機器、自動車、食品、化学、医薬品工場などのプロセス用途に加えて、商業施設や宿泊施設の暖房や給湯など、幅広い用途での活用が期待されています。
新製品「ETI-W」は、90℃の温水を供給する場合、加熱時COP(注1)は4.01と高い省エネ性を有しています。圧縮機には、三菱重工サーマルシステムズのターボ冷凍機で豊富な実績のある遠心式圧縮機を採用し、冷媒特性や高圧縮比にあわせた最適設計としています。また、最大640kWという1トンボイラー相当の産業用途に適した大容量に対応しながらも、機器本体に搭載したインバータ起動盤や、「ETI-Z」シリーズと同様に、シェル&チューブ(注2)の熱交換器を採用することで、高性能かつコンパクトなサイズを実現しています。環境面でも、地球温暖化係数(GWP(注3))が1かつオゾン層を破壊しない、環境負荷が低いノンフロン扱いの「HFO-1233zd(E)」冷媒を採用したモデルで、高効率と環境性能を両立しています。
「ETI-W」は、既存の三菱重工サーマルシステムズのヒートポンプ型ターボ冷凍機で温水供給温度が最高45℃の「ETI-Zシリーズ」や最高50℃の「JHT-Yシリーズ」とあわせて、お客様の多様な温水ニーズに沿った幅広い選択肢を提供します。
本製品の投入により、排熱回収温水ヒートポンプや業務用ヒートポンプなど、三菱重工サーマルシステムズが幅広い温水供給温度域で小容量から大容量において製品化している産業用・業務用のヒートポンプ機器のラインアップがさらに拡充することになり、お客様の省エネ・CO2排出量削減に貢献していきます。
三菱重工グループは、2040年のカーボンニュートラル達成を宣言し、生産活動に伴う自社工場などからのCO2排出量削減や、グループ製品の使用に伴う顧客側のCO2排出量削減などに取り組んでいます。同グループの一翼を担う三菱重工サーマルシステムズは、一般空調、工場空調、地域冷暖房などに多数のターボ冷凍機を供給し、同分野で国内トップシェアを誇ります。今後も顧客ニーズに応えるとともに、地球環境負荷の低いターボ冷凍機および熱ソリューション製品の納入を通じて、カーボンニュートラル社会の実現に貢献していきます。
(注1) Coefficient Of Performanceの略。JIS規格に基づき算出する成績係数のことで、値が大きいほど省エネ性に優れます。
(注2) 円筒状の胴体に多数の円管を配置し、胴体(シェル)側と円管(チューブ)の流体間で熱交換を行う方式です。
(注3) Global Warming Potentialの略称。CO2を1とした係数で、値が小さいほど環境性に優れます。
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