オードリー・タン氏推薦! 『テクノ専制とコモンへの道 民主主義の未来をひらく多元技術PLURALITYとは?』(李舜志・著)が6月17日(火)に集英社新書から発売。
E・グレン・ワイル氏、内田樹氏、田中優子氏など、各界から推薦の声!
世界は支配する側とされる側に分かれつつある。その武器はインターネットとAIだ。シリコンバレーはAIによる大失業の恐怖を煽り、ベーシックインカムを「救済策」と称するが背後に支配拡大の意図が潜む。人は専制的ディストピアを受け入れるしかないのか?
しかし、元台湾デジタル発展省大臣のオードリー・タン氏や気鋭の経済学者E・グレン・ワイル氏らが提唱する多元技術PLURALITY(プルラリティ)とそこから導き出されるデジタル民主主義は、市民が協働してコモンを築く未来を選ぶための希望かもしれない。人間の労働には今も確かな価値がある。あなたは無価値ではない。テクノロジーによる支配ではなく、健全な懐疑心を保ち、多元性にひらかれた社会への道を示す1冊。

●各界からの推薦の声!
ホイットマンはかつて民主主義を力強く航海する大船にたとえたが、今やその船は情報の激流に阻まれ、分断の暗礁と虚構の泡沫に立ち往生している。本書はデジタル技術を活用し、新たな橋を架けて社会の対立を前進する力に変え、自由と幸福を求める現代にふさわしい共通の物語を紡ぎ直す方法を示している。
―――――オードリー・タン(元台湾デジタル発展省大臣)
この魅力的な小さな本は、私たちの本(“PLURALITY”)のレッスンを学術的かつ日本的な視点から再構成したもので、新しい読者、とくに学生たちにより協力的な未来を築くために何ができるかを示している。
―――――E・グレン・ワイル(経済学者、マイクロソフトリサーチ首席研究員)
テクノロジーには「ダークサイド」と「サニーサイド」がある。テクノ封建制や暗黒啓蒙など「ダークサイド」については書物があふれているけれど、「サニーサイド」についての情報は少ない。でも、本書を読んで、ちょっとだけ希望の灯が見えた。
―――――内田 樹(思想家)
第三の道を示す希望の書だ。大国が小国を吸収する新たな帝国主義と、際限なく自己利益を追求する究極自由主義。私たちの目の前にはその両方が展開している。しかし本書はそのどちらでもない第三の道を明確に示した。そのキ―ワードは多元性(Plurality)。仕組みは「デジタル民主主義」。試そうではないか。
―――――田中優子(法政大学名誉教授)
【目次】
はじめに――シリコンバレーが広める絶望
第1章 失われた道/DAO――専制か民主主義か
第1節 インターネットの理想と現実
第2節 21世紀のイデオロギー
第3節 デジタル民主主義――私たちの未来を取り戻す
第2章 多元性とは何か
第1節 多元性の科学
第2節 多元性の価値
第3節 多元的社会科学
第3章 近代を超える思想
第1節 「私」は何者か――交差するID
第2節 財産の共同所有
第3節 データの尊厳――AIは敵ではない
第4章 新しい政治のかたちを求めて
第1節 深く広いコミュニケーションへ
第2節 拡張熟講
第3節 多元的投票
第5章 コモンへの道/DAO
第1節 多元的市場
第2節 多元的マネジメント――新しい「私たち」のかたち
第3節 交換様式X――永遠平和のために
おわりに――2030年の世界に向けて
【著者プロフィール】
李舜志(リ スンジ)
1990年、兵庫県神戸市生まれ。法政大学社会学部准教授。東京大学大学院教育学研究科博士課程修了。博士(教育学)。日本学術振興会特別研究員、コロンビア大学客員研究員などを経て現職。著作に『ベルナール・スティグレールの哲学 人新世の技術論』(法政大学出版局)。
【書籍情報】

タイトル:テクノ専制とコモンへの道 民主主義の未来をひらく多元技術PLURALITYとは?
著者:李舜志
発売日:2025年6月17日(火)
定価:1,188円(10%税込)
ページ数:264
判型:新書判
ISBN:978-4-08-721369-0
集英社新書
※同日発売の電子版もございます。

レーベル発刊25周年を迎えた「集英社新書」について
知の水先案内人”をキャッチフレーズに、1999年12月に発刊されたレーベル。「大量に流れ込む情報の海を漕ぎ渡るための『知識に裏付けされた知恵』を提供する真の意味での実用書」をコンセプトとする。旬な人物やタイムリーな話題を掘り下げる一方で、集英社ならではのエンターテインメント性と「知」を接続する企画にも挑戦し、幅広い世代が手に取りやすい新書を目指します。
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