我が子を暴君にしない「愛情あふれる突き放し」。重度の自閉症の息子を画家として自立させた「療育」の記録。
『自閉症の画家が世界に羽ばたくまで』扶桑社より8月4日(水)発売予定!
重度の自閉症だった息子が、フランスの美術展で受賞し、画家として活躍。その陰には、40歳でがんで他界した妻の献身的な「療育」があった。亡き妻の遺志を継いだ父親の子育てが花開いた感動の物語。
フランスの美術展(新エコールドパリ浮世・絵展)で版画作品が優秀賞に輝いたのを機に、各地で個展を開くたびに入場者数記録を塗り替えている、愛媛県在住の画家・石村嘉成さん。
生後2歳で自閉症と診断され、暴れる、泣きわめく、発語がないなど、手の付けられない嘉成氏をどうやれば社会に送り出せるか、と苦悩した両親による必死の子育てが始まる。
小学校では普通学級に通わせる代わりに、毎日教室で授業に付き添うなど、すべてを息子の「療育」に捧げた母親・有希子さんは、嘉成さんが11歳のとき、がん闘病の末に他界――。
遺された夫の和徳さんは、妻の想いを継ぐべくシングルファーザーとして息子の療育に励み、中学高校と普通学級に通わせ、高校3年間は無遅刻無欠席、父子一緒に自転車で登下校した。
高校3年の絵画の授業で版画にめざめた嘉成さんは、創作意欲を発揮して、大好きな動物や生きものたちの姿を次々と作品に仕上げていく。母親が遺してくれた動物のビデオや絵本が、今でも嘉成さんの創作のモチベーションになっているのだ。
一見、順風満帆にもみえる嘉成さんの成長だが、暴れる息子を前に「我が子を暴君にしない。親が子どもの奴隷にならない」という、壮絶な覚悟の「療育」が今でも続いている。
扶桑社から発売された『自閉症の画家が世界に羽ばたくまで』では、40歳で他界した妻・有希子さんが遺した胸を打つ日記も多数掲載。「この記録を社会のために役立てて」と妻が言っている気がする、と語る和徳さん。夫婦の25年にわたる苦闘の記録は、子育てに悩める人々に様々なヒントを与え、希望の書となることだろう。
【目次】
1章 自閉症の宣告 「療育」での意識改革
2章 母の献身、付き添い授業 そして死別……
3章 父が背負った「療育」 変わった息子
4章 父と子でがんばる喜び 人生を変えた版画
5章 アートで自立の道 母の想いは永遠に
- 著者プロフィール
石村和徳(いしむら・かずのり)
1960 年生まれ。愛媛県新居浜市在住。
2歳で自閉症と確定診断された息子の子育てに夫婦で取り組む。シングルファーザーとなってからは、会社経営の激務と両立させながら、嘉成氏が高校生のときには3年間無遅刻無欠席で一緒に自転車で登下校するなど、「療育」を続けた。現在は嘉成氏の個展の企画や、「療育」についての講演会にも取り組んでいる。- 書誌情報
著者:石村和徳(著/文)、石村有希子(著/文)、石村嘉成(著/文/イラスト)
発売日:2021年8月4日
出版社:扶桑社
判型:四六判
定価:1,760円(本体1,600円+税)
ISBN:978-4-594-08868-2
- 購入リンク
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