東京都内有料老人ホームの入居時費用相場は1,000万円超。都内在住者の問い合わせの4割強が都外施設へ。
LIFULL 介護が1都3県の有料老人ホーム費用相場と都内在住者の老人ホーム問い合わせが多いエリアを調査
事業を通して社会課題解決に取り組む株式会社LIFULLのグループ会社である株式会社LIFULL senior(代表取締役:福澤 秀一)が運営する業界最大級の老人ホーム・介護施設検索サイト「LIFULL 介護」は、1都3県の老人ホーム費用相場と都内在住者の老人ホーム問い合わせが多いエリアを調査しました。

■ 調査の背景
近年東京圏では、物価高に加えて不動産価格の高騰も続いており、人々の生活コストを大きく押し上げています。この経済的な負担増加の影響から、神奈川・埼玉・千葉などの周辺県への転出を選択する人も多く見られます。
こうした生活コスト高騰の影響は、高齢期を支える老人ホーム選びにも波及していると考えられます。有料老人ホームなどの施設選びにおいては、入居時費用や月額費用といったコストも重要な選定基準となりますが、エリアによってその費用相場は大きく異なります。
そこで「LIFULL 介護」では、エリア別の有料老人ホームの費用相場と、都内在住者の老人ホーム問合せエリアを調査しました。
本情報が介護施設選びの一助になれば幸いです。
■ 調査結果サマリー
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東京都の有料老人ホーム入居時費用相場は1,008万円と1都3県の中でも突出して高額に
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都内在住者の老人ホーム問い合わせ先の4割強を東京都外エリアが占める
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東京都以外で都内在住者の問い合わせが多いエリアランキング1位は「神奈川県」。「静岡県」などリゾート的側面があるエリアも人気に
東京都の有料老人ホーム入居時費用相場は1,008万円と1都3県の中でも突出して高額に

1都3県の有料老人ホーム費用相場を調べたところ、東京都は入居時費用相場が1,008万円、月額費用相場が29.9万円となっています。東京都の入居時費用相場を隣接する県と比較すると、神奈川県の約1.4倍(差額:288万円)、千葉県の約2.1倍(差額:538万円)、埼玉県とでは約3.2倍(差額:688万円)もの差があることが分かりました。
有料老人ホームの費用は、地価をはじめとする不動産相場に強く影響を受けるため、大都市圏である東京都内は、他の地域よりも比較的高額になる傾向があります。
都内在住者の老人ホーム問い合わせ先の4割強を東京都外エリアが占める

東京都内在住の老人ホーム入居希望者による施設問い合わせエリアを見たところ、東京都内の施設の割合は55.3%にとどまり、東京都以外のエリアの合計が44.7%と4割強を占めることが明らかになりました。
一般的には現在の生活圏から離れすぎない立地の施設を選ぶ人が多くいますが、リーズナブルな老人ホームの探し方として「都市圏から遠ざかる」という方法があります。予算に合わず東京都外の老人ホームを探す方が少なくないことがデータから推察されます。
東京都以外で都内在住者の老人ホーム問い合わせが多いエリアランキング1位は「神奈川県」。「静岡県」などリゾート的側面があるエリアも人気に

東京都以外のエリアについて都内在住者の老人ホーム問い合わせが多い順にランキング化すると、1位は「神奈川県」(10.8%)、2位は「千葉県」(9.6%)、3位は「埼玉県」(6.7%)とトップ3は東京都に隣接する県となりました。4位の「静岡県」(3.5%)は、温暖な気候と東京都内からの交通利便性を兼ね備えており、施設も多くあることから問い合わせが多くなっていると予想されます。また、5位の「栃木県」(2.0%)には、那須などのリゾート地がありますが、このような自然が豊かなリゾート地にはお元気な方を対象にした高級な有料老人ホームが作られることが多く、快適な住環境や生活の質を重視する人の人気も集めていることが推測されます。
「LIFULL 介護」編集長 小菅秀樹(こすげひでき)のコメント

昨今の物価上昇は、高齢期の住まい選びにも影響しています。職員の人件費や食材費、光熱費の高騰に加え、特に都市部では地代の上昇も重なり、月額1万〜3万円ほど上がった老人ホームもあります。
郊外へ移れば家賃が抑えられることから、「都内では予算が合わないため、少し広いエリアで検討したい」というニーズが、今回の調査結果から読み取れます。
ただし、移住先として選ばれるのは遠方ではなく、神奈川・千葉・埼玉といった、医療・介護サービスが比較的整備されている東京近県が中心です。
確かに費用も重要な選定基準ですが、家族がアクセスしやすいかどうかも大切です。距離が多少遠くても「電車の乗り換えが少ない場所がいい」という声は少なくありません。入居後の定期的な面会、私物や消耗品の補充、運営懇談会への参加など、家族が果たす役割を考えると、無理なく通える立地かどうかは現実的な視点といえます。
また、パンフレットの金額が安く見えても、オプション対応などによって追加費用が発生することがあります。事前に詳細な費用を確認することで、入居後の見落としや思わぬ負担を防ぐことにつながります。
■調査概要
費用相場:「LIFULL 介護」で2025年10月31日時点に掲載されている有料老人ホームの個室タイプの料金プランデータから中央値を算出
問い合わせ数:「LIFULL 介護」への東京都内在住の入居希望者本人による老人ホーム問い合わせ
┗集計期間:2025年1月~10月
株式会社LIFULL senior について
「老後の不安をゼロにする」をビジョンに掲げ、ヒトとテクノロジーの力で、超高齢社会の課題を解決するさまざまな事業を展開しています。主な事業として、老人ホーム・介護施設検索サイト「LIFULL 介護」、遺品整理業者検索サービス「みんなの遺品整理」、介護施設向け買い物代行業務支援サービス「買い物コネクト」があり、今後も高齢者や関わる人々が抱える不安や課題に向き合って事業を拡大していきます。
株式会社LIFULL senior 概要
会社名:株式会社LIFULL senior(ライフル シニア)
所在地:東京都千代田区麹町1丁目4−4
代表取締役:福澤 秀一
設立:2015年7月1日
事業内容:
老人ホーム検索サイト『LIFULL 介護』の運営
遺品整理業者検索サイト『みんなの遺品整理』の運営
介護施設向け買い物代行支援サービス『買い物コネクト』の運営
自治体向け買い物弱者支援ツール『買い物コネクト』の運営
介護当事者一歩手前の世代に向け、介護や老後に関する最新情報や体験談を発信するウェブメディア『tayorini』(たよりに)の運営
https://kaigo.homes.co.jp/tayorini/
株式会社LIFULLについて (東証プライム:2120、URL:https://lifull.com/)
LIFULLは「あらゆるLIFEを、FULLに。」をコーポレートメッセージに掲げ、個人が抱える課題から、その先にある世の中の課題まで、安心と喜びをさまたげる社会課題を、事業を通して解決していくことを目指すソーシャルエンタープライズです。現在はグループとして、不動産・住宅情報サービス「LIFULL HOME'S」、空き家の再生を軸とした「LIFULL 地方創生」、シニアの暮らしに寄り添う「LIFULL 介護」など、この世界の一人ひとりの暮らし・人生が安心と喜びで満たされる社会の実現を目指し、さまざまな領域に事業拡大しています。
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