社会貢献活動の一環として寄付。児童養護施設「東紀州こどもの園」開所式が開催
(写真左から)金山区長 城育朗様、熊野市長 河上敢二様、三重県知事 一見勝之様、株式会社隈研吾建築都市設計事務所 隈研吾様、エレコム株式会社 葉田順治、社会福祉法人聖マッテヤ会 理事長 池田修一様
開所式には、建築家 隈研吾様、三重県 一見知事、熊野市 河上市長らがご臨席され、テープカットが行われました。「東紀州こどもの園」は、東紀州エリアで初めてとなる児童養護施設で、当社は社会貢献の一環として当施設へ一部寄付を行っています。
「東紀州こどもの園」の役割
2024年4月1日に完成した、「東紀州こどもの園」は、子どもたちが生活する『児童養護施設』と、子育てに関する悩みなどの相談も受け付けている地域に開かれた『児童家庭支援センター』で構成されています。
株式会社隈研吾建築都市設計事務所 隈研吾様 コメント
今後、「東紀州こどもの園」は、おそらく児童養護施設のひとつのモデルになると思います。当初、お話をいただいた際には、プロジェクトの趣旨に非常に感動しました。紀州は日本の木の聖地です。最高の木材を使って児童養護施設を作ることができ、本当に幸せです。日本の子どもたちに、将来明るい夢を抱いてもらえるプロジェクトだと思っています。建物は、曲線を使って周囲の山並みになじむように、溶け込むようなデザインにしました。屋根の高さはなるべく低くしましたが、室内はゆったりした空間にしています。児童家庭支援センター内の地域交流スペースが特に象徴的です。建物の入口は、曲面を使った垂木の部分にこだわっています。一本一本垂木の角度も長さも異なりますので、日本で最高の木材、最高の木の技術を使って建築された建物です。各部屋は、子どもたちがリラックスして、気持ちよく暮らしてもらえるように配慮しています。施設内の木の椅子は、私どもがデザインしたものも設置しています。今後、地域の皆さんへ様々な形で、ご協力を依頼させていただくと思います。私からもご支援のほど、お願いしたいと思います。
エレコム株式会社 葉田順治 コメント
私が約2年前に着想した「東紀州こどもの園」プロジェクトが、皆さまにご尽力いただいたことで素晴らしい形で実現することができました。本当にありがとうございます。私は、三重県熊野市の出身です。ご縁があり2009年より三重県尾鷲市にて自然林再生事業の支援を(※1)、志摩市では2012年より防潮・防風を目的とした森林づくりの支援を行っています(※2)。志摩市には、以前当社の保養所があり、そちらへ三重県内の全児童養護施設の子どもたちをご招待したこともあります。また、熊野市では、2015年より丸山千枚田の保全活動を支援しています(※3)。その関係で熊野市を訪れた際、社会福祉法人聖マッテヤ会様が運営する児童家庭支援センターを視察させていただきました。そこで、東紀州地域でも虐待があるという事実を知り衝撃を受け、児童養護施設の建設を決意しました。施設は、開放的なものとし、三重県特産のスギやヒノキをふんだんに使った木造とすることを考えました。木造建築物の設計で真っ先にひらめいたのは、国立競技場を設計された世界的に著名な建築家の隈研吾さんでした。そして見事、このように素敵な児童養護施設を開所することができました。
子どもたちは、地域の宝です。子どもたちがのびのびと健やかに育ってくれるような環境を整備しなければいけないと考えています。どうか、地域の宝として、皆さんに育んでいただければと考えています。この施設で育った子どもたちが、地域社会の一員として、穏やかで幸せな家庭を築いてくれることを願っています。私自身も、ここを自分の家だと思って、たまに帰ってまいります。今日からが本当のスタートです。皆さま、子どもたちをよろしくお願いいたします。本日は、ありがとうございました。
※1:2009年3月19日発表 https://www.elecom.co.jp/news/200903/forest/
※2:2012年4月4日発表 https://www.elecom.co.jp/news/201204/elecom_forest/index.html
※3:2020年9月4日発表 https://www.elecom.co.jp/news/release/20200904-01/
社会福祉法人聖マッテヤ会 理事長 池田修一様 コメント
思い起こしますと、約2年前にエレコムの葉田会長が、私どもの児童家庭支援センターへ訪問された際、児童養護施設を熊野市に建設したいとおっしゃってくださいました。社会的養育が必要な子どもたちに対する、深い熱意とお言葉に感謝・感激したことを覚えています。また、世界的建築家の隈研吾様によって、紀州材を生かした温かみのある素晴らしい建築を実現していただきました。また、この度、聖マッテヤ子供の家は、1舎あたりの定員が20名以上の大舎制から12名以下の小舎制へ移行することとなりました。温もりと自然環境豊かなこの地で、引き続き皆さま方のご協力、ご支援を得ながら地域の要望に応えてまいります。
三重県知事 一見勝之様 コメント
子どもは未来の宝で、この国の宝、そして三重県の宝です。エレコム様には、このプロジェクトの他にも、様々なご支援(※4)をいただいております。また、ご寄付だけではなく、志摩市の保養施設に全県の児童養護施設の子どもたちを招待していただきました。子どもたちは、自然に触れあうことができ、にこやかな表情で過ごせたと聞いています。
三重県では、以前から福祉分野に力を入れています。子どもたちが元気でのびのびと育つことは、重要なことだと思います。子どもの豊かな成長を大人が支援するのは当然のことですが、三重県だけではなく、昨年度から日本政府も子どもたちを豊かに育てるため、尽力するようになってまいりました。我々大人が力を合わせて、子どもたちが健やかに育つ環境にしていきたいと考えています。
これまで東紀州地域には、児童養護施設はなく、一時保護が必要な子どもは管外まで移動してもらっていました。今後は、緊急保護時に遠方まで移動する必要がなくなるため、子どもにとっても移動距離における負担が軽減されます。また、「東紀州こどもの園」には、子育て中の皆さんが悩まれた時に相談ができる『児童家庭支援センター』も併設しています。この「東紀州こどもの園」が、子育て中の家庭を支援し、守る場所になるのではないかと考えています。
※4:2020年10月29日発表 https://www.elecom.co.jp/news/release/20201029-01/
熊野市長 河上敢二様 コメント
エレコムの葉田会長が抱かれていた、手を差し伸べることが必要な子どもへの強い思いは何度も聞かせていただいています。これまで東紀州地域には、児童養護施設がなく、中勢地域にある施設まで1時間以上かけて移動していました。子どもやご家族にとって、精神的な面も含めて大きな負担があったと思います。少子化が進む中、子どもは家族だけではなく、地域の宝物ですが、人数が減少しているにもかかわらず、児童虐待、発達障害などに関する相談が非常に増加しています。子どもたちを支援するための施設は、早く作らなければいけないと考えていたところ、葉田会長より、温かい子どもたちへの強い思い、そして多大なるご支援とイニシアチブをもって、今回の「東紀州こどもの園」が完成しました。
これだけ素敵な施設ですが、子どもたちには静かな環境が必要です。ぜひ、皆さんも温かく見守っていただけるよう、お願いいたします。
「東紀州こどもの園」プロジェクト開始のきっかけ
三重県熊野市にある丸山千枚田への寄付(※5)の関係で熊野市を訪問した際、南牟婁郡御浜町の児童家庭支援センターを視察した葉田は、東紀州のような地でも児童虐待があることを知り、衝撃を受けました。10年以上前から恵まれない子どもたちへの支援活動を重ねていた葉田は、2017年には、公益財団法人葉田財団を設立し、児童養護施設への寄付活動や奨学金支援、メンタリングによる精神面のサポートなど、支援活動を行っています。この知見を生かし、従来閉鎖的だった施設を開放的なものとし、子どもたちが施設での生活を通して自信を回復し、今後の生活に向き合うことができる施設を、これまで施設がなかった東紀州に作りたいと考えました。そして、地元の紀州材を活用した児童養護施設を葉田個人の寄付によって建設することを決意しました。
※5:2020年9月4日発表 https://www.elecom.co.jp/news/release/20200904-01/
卒園後の支援について
卒園生の職の課題への取り組みについても構想中です。
熊野市は、屋久島よりも降水量が多いとされる土地です。農林漁業が盛んな観光地で、天候に左右される職種に就かれている方が多くいらっしゃいます。そこで、地元にいながら、安定した収入を得るためには、システムエンジニアなどの職業が適していると考えました。当社はSIer会社をグループ化しており、(※6)ソフトウェアのプログラマー育成をサポートできるのではないかと考えています。
子どもたちが東紀州の自然に囲まれた快適な施設でのびのびと育ち、地域住民の方々と交流しながら友達も作り、健やかに過ごしてくれることを願っています。
※6:2023年5月23日発表 https://www.elecom.co.jp/news/release/20230523-01/
「東紀州こどもの園」概要
名称 :東紀州こどもの園
所在地 :三重県熊野市金山町
構造・規模 :木造・平屋建て
施設面積 :約800㎡
敷地面積 :約4,400㎡
着工 :2023年7月
竣工 :2024年3月
詳細は下記URLより当社HPをご覧ください。
https://www.elecom.co.jp/news/release/20240410-01/
企業情報
エレコム株式会社は、IT周辺関連製品の開発、製造、販売を行っています。近年では、パソコンやスマートフォンなどのデジタル分野だけでなく、ヘルスケア・医療・放送・社会インフラなどの様々な分野に進出し、これまでになかった快適さや便利さを「暮らし」と「社会」にお届けしています。新しいテクノロジーがもたらすイノベーションとユーザーをつなぐ“かけ橋”となる、新たな製品やビジネスソリューションを提供します。
会社概要
会社名 :エレコム株式会社
本社所在地 :大阪市中央区伏見町4丁目1番1号 LAタワー9F
設立 :昭和61年(1986年)5月
代表者 :共同社長執行役員 石見浩一
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