【トーキョーアーツアンドスペース】2/22(土) より開催!「ACT (Artists Contemporary TOKAS) Vol. 7『複数形の身体』」
身体の複数性から現代社会を考察する
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トーキョーアーツアンドスペース(TOKAS)では、公募展や企画展、海外派遣などを通じて、段階的、継続的にアーティストの活動を支援しています。「ACT (Artists Contemporary TOKAS) 」は、TOKASのプログラム参加経験者を中心に、今注目すべき活動を行う作家を紹介する企画展です。7回目となる本展では、さまざまな観点から現代における身体のあり様やその可能性を考察し、身体を起点とした表現を追求する3名のアーティスト、敷地理、庄司朝美、マリオン・パケットを紹介します。各作家によるパフォーマンスも初日より随時、開催します。
ACT (Artists Contemporary TOKAS) Vol. 7「複数形の身体」
■展覧会概要
会期:2025年2月22日(土) – 3月23日(日)
会場:トーキョーアーツアンドスペース本郷(東京都文京区本郷 2-4-16)
休館日:月曜日(2月24日は開館)、2月25日(火)
主催:公益財団法人東京都歴史文化財団 東京都現代美術館 トーキョーアーツアンドスペース
ウェブサイト:https://www.tokyoartsandspace.jp/archive/exhibition/2025/20250222-7387.html
■展覧会について
私たちは、世界を知覚する器官として、身体という構造をもっています。ひとりひとりが、コミュニケーションを生成する主体として、周囲に存在する他者を認識し、外部へと関わりを築いていきます。
しかし、なぜ世界には、ただひとつではなく、いくつもの「身体」が存在するのでしょうか。身体の複数性は、ひとつに、生殖機能を持ち合わせていることに起因します。人間は、複数の身体からしか生まれず、現生人類が誕生したとされる約20万年前から、数えきれないほどの身体と身体の営みが堆積した歴史の上に生きています。一方、医療技術の進歩により、人間は臓器や血液といったある個人の肉体の一部を取り出し、必要とする別の個人の体に移すことで、複数の人間の身体の一部が内在するひとつの身体を生存させることを可能にしました。また、日常生活におけるデジタル世界の浸透は、個人の身体をヴァーチャルによって複数化させていきました。アバターや、アプリで加工されイメージ化された身体は、現実とは異なる多次元的な様相によって、複数のアイデンティティを形成していきます。
本展では、複数形に存在する身体を探っていくことをテーマとし、身体間の相互関係を考察する3名のアーティストを紹介します。敷地理は、言葉になる前のコミュニケーションとしてのダンスにより、他者との間に生まれる感覚を、別の身体に移植させて内在化させることを探究します。庄司朝美は、自身の身体をとおして探る世界を絵画空間に落とし込み、鑑賞者と自身の身体を往来するような絵画体験を生み出すことを試みます。マリオン・パケットは、公共空間と私的空間の境界を曖昧にし、自己と他者が関わり合いながら共存する集合的身体を浮かび上がらせます。彼らの作品は、互いに影響し合う身体の繊細な関係性や、その多元的なあり方を映し出し、人間が根源的にもつ身体的な想像力やその感受性を再認識させ、新たなる身体の可能性を予感させてくれるでしょう。
■関連イベント/無料
[オープニング・トーク]※日英逐次通訳あり
日時:2月22日(土)15:00 - 16:30
出演:敷地 理、庄司朝美、マリオン・パケット
[庄司朝美によるパフォーマンス]
日時:2月22日(土)14:00 -
[敷地理によるパフォーマンス]※要予約
日時:2月23日(日)、2月24日(月・祝)15:00 -
[マリオン・パケットによるパフォーマンス]
日時:3月23日(日)15:00 -
▮ 参加作家/略歴
敷地 理
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Photo: Grace LIN
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Photo: Anya FEDORONCHUK
1994年埼玉県生まれ。ブリュッセルと東京都を拠点に活動。
外側から客観的に見ることが不可能な自身の身体やその現実感を、物質的に最も近い他者をとおして捉えることをテーマに、振付やダンスを軸に、彫刻的オブジェ、映像表現等を取り入れた作品を制作しています。 本展では、能の演目「井筒」に着目し、自身の振付に関するテキストを下地に、パフォーマティブなインスタレーションに挑戦します。
庄司朝美
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Photo: 加藤 健
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Photo: 加藤 健
1988年福島県生まれ。東京都を拠点に活動。
「絵を描くことのはじまりにあるのは身体である」という庄司は、「絵画を見る」という経験の中で生まれる身体イメージや感覚を探究しています。半透明のアクリル板やキャンバスを主な支持体とし、直感的に絵を描いていく制作を特徴としています。本展では、一連のドローイング作品をメインに、油絵の作品を合わせた数十点の新作を展示します。
マリオン・パケット
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共同制作: セリナ・ラトゥール、アマンダ・プレヴァル、フロレンシア・ソサ=レイ Photo: ローランス・ボワール
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1992年モントリオール生まれ。モントリオールを拠点に活動。
パケットは、テキスタイルや紙など、可塑性のある素材を用いた柔らかな彫刻作品を特徴とし、自分という単一の身体と、周りに存在する他者の身体、相互の関係をとおして変化する身体のあり方や振る舞いを浮かび上がらせます。 本展では、生物の生態系を支える菌類のネットワーク「菌糸体」から着想された、大型のインスタレーション作品を展開します。
助成:ケベック・アーツ・カウンシル
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