【開催報告】JOGMEC & Southern Africa Remote Sensing Week 2023を開催
~SADC加盟国への鉱物資源探査等技術の普及と向上に貢献~
本研修事業はリモートセンシングおよび地理情報システム(GIS)を用いた鉱物資源探査等技術の南部アフリカ開発共同体(SADC)加盟国への普及と向上、人的ネットワーク構築を目的として、2009年より毎年、ボツワナ共和国にて開催しているもので、今回で15回目の開催となります。
また、新型コロナウイルス感染拡大の影響により過去2年間オンライン実施した競技会およびワークショップは、3年ぶりの対面形式により実施となりました。本研修事業全体を通して、SADC加盟国13か国(注1)および日本から延べ108名の技術者や政府関係者等、多くの方にご参加いただきました。
JOGMECでは、本講演会をはじめとするセンター事業を通じ、引き続きSADC加盟国を中心としたアフリカへの人材育成協力と関係強化を進めてまいります。
(注1)アンゴラ共和国、ボツワナ共和国、コンゴ民主共和国、エスワティニ王国、レソト王国、マダガスカル共和国、マラウイ共和国、モザンビーク共和国、ナミビア共和国、南アフリカ共和国、タンザニア連合共和国、ザンビア共和国、ジンバブエ共和国(アルファベット順)
開催概要
1.競技会(2023年11月27日~11月30日)
対面形式で実施され、13か国から26名が参加しました。リモートセンシング解析技術向上のため、各国がチームとなり、自らテーマ設定、画像データの取得および解析を実施しました。解析結果は最終日に各国が発表し、日本人専門家および各国競技会参加者が解析結果の審査をしました。審査の結果、上位4位に上からジンバブエ、マダガスカル、南アフリカ、ナミビアが、顕著な成績が認められた国としてボツワナがそれぞれ選ばれ、12月1日の講演会で表彰されました。
2.ワークショップ(2023年11月27日~11月30日)
対面形式で実施され、13か国から26名が参加しました。前半は衛星画像データの入手等の基礎的な内容と、解析処理技術および現地調査での活用方法を中心とした応用的な内容の研修を実施しました。
誰でも使用できる無償データおよびソフトウェアを用いて、最新の衛星画像解析手法の技術普及と対象国への研修機会を提供しました。
3.講演会(2023年12月1日)
対面とオンラインを併用したハイブリッド形式で実施され、13か国および日本から108名が参加しました。久野JOGMEC特別参与、大森駐ボツワナ日本国大使による開会挨拶に続き、大岡元センター所長からセンター15周年の軌跡の振返り、栗原センター所長による現在のセンター事業と今後の計画紹介、各国からのプロジェクト紹介、矢島JOGMEC資源探査部特命調査役および広瀬講師(一般財団法人宇宙システム開発利用推進機構宇宙利用拡大推進本部長)による技術講演が行われました。広瀬講師からは、リモートセンシングによる、違法採掘エリアの抽出と時系列変化のモニタリング、植生を利用した探査の可能性講演がありました。続いて、矢島特命調査役からは、日本のハイパースペクトルセンサであるHISUIを利用した解析事例が紹介され、参加者からも高い関心が寄せられました。また、競技会の審査結果を発表し、優秀国へ表彰を行いました。最後に、プソ アカヤン ボツワナ地球科学機構科学情報提供本部長による閉会挨拶により本講演会は幕を閉じました。
今後もセンターではリモートセンシング技術の普及・人材育成に努め、金属鉱床賦存の可能性が高い有望地域の発掘とアフリカ諸国の持続的な発展に貢献してまいります。
リリース本文はこちら↓
https://www.jogmec.go.jp/news/release/news_10_00162.html?mid=pr240119
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