集英社マンガアートヘリテージ、田名網敬一×赤塚不二夫「TANAAMI!! AKATSUKA!!」展を麻布台ヒルズで開催
日本の出版における最後のグラビア印刷で制作された作品「TANAAMI!! AKATSUKA!! / Revolver」。その何が特別だったのかを、壁面全体を覆うテキストとともに味わう展覧会

2021年末。日本の出版におけるグラビア印刷の終了にともない、記念碑的な作品として、田名網敬一(1936–2024)によるアートプリントが制作されました。


ギャグマンガの王様・赤塚不二夫(1935–2008)のキャラクターを自在に引用、変形、変身させた6枚のグラビアプリント作品は、「TANAAMI!! AKATSUKA!! / Revolver」と名づけられます。この後も田名網の制作は止まらず、ペインティング、着物、タロット、茶室など、多様な作品群が生み出されました。

2023年1月、PARCO MUSEUM TOKYOで「TANAAMI!! AKATSUKA!! / That’s All Right!!」展を開催。あわせて出版された同名の画集は、東京ADC賞原弘賞、JAGDA賞、全国カタログ展 経済産業大臣賞を受賞。同年9月、ニューヨークのアートフェア「ART ON PAPER」での展示をきっかけに、ニューヨーク公立図書館にグラビアプリント作品と画集が収蔵されることになりました。
2025年9月、「Art of Manga」展(デ・ヤング美術館/サンフランシスコ)に招聘され、展覧会の最後の展示室に、「TANAAMI!! AKATSUKA!! / Revolver」全6作品が並べられています。またサンフランシスコ市内のギャラリースペース Minnesota Street Projectでも、「TANAAMI!! AKATSUKA!!」のテント〜着物〜ムービー作品を展示中です。
これらを記念し、集英社マンガアートヘリテージ トーキョーギャラリー(麻布台ヒルズ)で「TANAAMI!! AKATSUKA!! / Revolver」のグラビアプリント作品を並べる展覧会を開催します。

高度成長期の日本の出版を支え、グラビアアイドルの語源ともなったグラビア印刷。その印刷機の大きさは、長さが約60メートル、高さが約15〜20メートルと、5〜6階だてのビルに相当します。この巨大な機械で、どのようなプリントが行われたのか。また赤塚不二夫のキャラクターが、どのように引用されているのか。これらの解説を、ギャラリーの壁面全体に掲示します。



集英社マンガアートヘリテージ トーキョーギャラリーの壁面は「印刷機の中を紙が通る様子」をコンセプトに、白い曲面で構成され、グラビア印刷機の円柱状の刷版をイメージした金属色の円柱が配されています。この空間を生かした展示空間となります。

あわせて2024年10月24日、「田名網敬一 記憶の冒険」(国立新美術館・東京)展会場で行われたライブの映像も上映。坂田明(サックス、クラリネット)、坂本弘道(チェロ)、ホナガヨウコ(ダンス)によるパフォーマンスをご覧いただけます。
田名網敬一「TANAAMI!! AKATSUKA!!」展
会期/2025年10月14日(火)~12月29日(月)
会場/集英社マンガアートヘリテージ トーキョーギャラリー
住所/東京都港区虎ノ門5-8-1 麻布台ヒルズ ガーデンプラザA B1
開廊時間/11:00~20:00
アクセス/地下鉄日比谷線「神谷町駅」5出口より、徒歩約1分
休廊日/ウェブサイトをご確認ください。
https://mangaart.jp/ja/venues/smah-tokyo-gallery
田名網敬一 (1936.7.21 – 2024.8.9)
1936 年、東京生まれ。武蔵野美術大学を卒業。1958年日宣美特選を受賞。60年代に、アメリカのカウンターカルチャー、ポップアートの洗礼を受け、アニメーション作品からシルクスクリーン、漫画的なイラストレーション、コラージュ、実験映画、ペインティング、立体作品など、メディアやジャンルに捕われず、その境界を積極的に横断して創作活動を続けた孤高のアーティスト。アンディ・ウォーホルとの出会いに触発され、現在に至るまで「編集」というデザインの方法論を用いながら、「アートとデザイン」、「アートと商品」、「日常の美」、「大衆とアート」といった今日の現代美術が抱える主要な命題に対して実験的な挑戦を試み続けた。その半世紀以上の創作活動を通して、戦後の日本を代表するPOP ARTの先駆者の一人として、世界的に高い評価を得ている。近年の田名網の主要な展覧会として、回顧展「田名網敬一 記憶の冒険」(2024年、国立新美術館、東京)、「TANAAMI!! AKATSUKA!! That’ s All Right!!」(2023年、PARCO MUSEUM TOKYO、東京)、「世界を映す鏡」(2020年、Nanzuka Underground、東京)、個展「TOKYO POP UNDERGROUND」(2019年、Jeffrey Deitch、NY)、「Keiichi Tanaami」(2019年、Kunstmuseum Luzern、ルツェルン、スイス)、「The World Goes Pop」(2015年、Tate Modern、ロンドン、イギリス)、「International Pop」(2015年、Walker Art Center、ミネアポリス)など多数。また、MoMA( ニューヨーク )、Walker Art Center (ミネアポリス)、シカゴ美術館、M+(香港)、National Portrait Gallery (スミソニアン博物館、ワシントン )、ハンブルガー・バーンホフ現代美術館 (ベルリン )などのパーマネントコレクションに収蔵されている。
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