藤田嗣治も畏れた異才、55年振りの大回顧展

開館25周年オリジナル企画展「落合朗風 明朗美術連盟と目指した世界」

島根県

 島根県立美術館では、開館25周年オリジナル企画展「落合朗風 明朗美術連盟と目指した世界」を開催いたします。
 落合朗風(おちあい・ろうふう1896~1937)は、大正期から昭和初期にかけて活躍した日本画家。朗風の父親が島根県平田(現・出雲市)出身であったことから、島根県ゆかりの画家として知られています。
 朗風に関する大規模な展覧会が開催されるのは、昭和44(1969)年以来、55年振りのこと。北は山形県から南は大分県まで、日本各地で愛蔵されてきた関係作品を紹介し、朗風とその仲間たちがどのような「日本画」の未来を夢みていたのか考えていきます。

落合朗風《華厳仏》昭和6(1931)年、山形・鶴布山珍蔵寺蔵

1.開催概要

展覧会名/ 開館25周年オリジナル企画展「落合朗風 明朗美術連盟と目指した世界」
会  期/ 2024年9月20日(金)~11月4日(月・振休)
休 館 日/ 火曜日
会   場/ 島根県立美術館 企画展示室、展示室5
開館時間/【9月】10:00~日没後30分【10~11月】10:00~18:30(いずれも展示室への入場は閉館時刻の30分前まで)
主   催/ 島根県立美術館、TSKさんいん中央テレビ、山陰中央新報社、NHK松江放送局、SPSしまねグループ

観 覧 料/ 8月20日(火)10:00より販売開始

●オンライン・ローソンチケット(企画展+コレクション展セット券)
一般:1,100円 大学生:800円 小中高生:400円
※オンラインチケットは美術館ホームページより購入いただけます

 https://www.shimane-art-museum.jp/ticket/
※ローソンチケット(Lコード:61614) ローソン各店にてお求めになれます。
●当日券 企画展+コレクション展セット券のみ
一般:1,450(1,160)円 大学生:1,100(880)円 小中高生:500(400)円
※( )内は20名様以上の団体料金 ※小・中・高生の学校教育活動での観覧は無料 ※身体障害者手帳(障害者手帳アプリ:ミライロID)、療育手帳、精神障害者保健福祉手帳、被爆者 健康手帳をお持ちの方、及びその付添の方は1名まで無料

2.見どころ

その1:島根県主催の単独展覧会としては55年振りの落合朗風展
島根県立博物館時代の昭和44(1969)年に開催した「落合朗風遺作展」以来55年振りの展覧会。大正時代の若き頃の作品から、40歳での絶筆にいたるまで幅広い作品を展示します。

(左)落合朗風《静物》昭和8(1933)年、個人蔵
(右)落合朗風《白椿》(絶筆)昭和12(1937)年、個人蔵

その2:全国から作品を集めるオリジナル企画展
鶴布山珍蔵寺(山形県)をはじめ島根県内で秘蔵されてきた個人蔵作品などが一堂に会します。
開館25周年を記念したオリジナル企画展のため、当館でしか見ることのできない展覧会です。

落合朗風《梅ヶ畑の麦秋》昭和2(1927)年、京都市美術館蔵

その3:朗風に影響を与えた同時代の画家の作品もあわせて展示
当館2階の展示室5において、藤田嗣治(ふじた・つぐはる)など朗風とともに活動した画家の作品をあわせて展示。朗風が創設した明朗美術連盟(めいろうびじゅつれんめい)の活動にも注目していきます。

(左)不染鉄《仙人掌》昭和8(1933)年、奈良県立美術館蔵
(右)大河内夜江《春ごゝろ》昭和8(1933)年、個人蔵

その4:平田本陣記念館においても関連展示を開催
落合家とゆかりの深い島根県平田(現・出雲市)においても展覧会を開催、スタンプラリーを実施します。
平田本陣記念館「朗風と大雲展」2024年9月20日(金)〜11月10日(日)

3.展示構成

1章:朗らかな風に想いを託して
大正5(1916)年から本格的に画業をスタートさせた落合朗風は、文部省美術展覧会や再興日本美術院展覧会において活躍していきます。しかしながら官僚化した美術団体の実態に不満を抱いた朗風は、大正10(1921)年には日本美術院を脱退。東京や京都において画壇と離れた活動を行っていきます。

落合朗風《平田舟》大正(1921)年、個人蔵
落合朗風《痩馬・肥牛》(左隻)大正10(1921)年、当館蔵

2章:心に生きた芸術を求め
京都での画業生活を送るなか、朗風は帝国美術院美術展覧会へ出品を重ねていきます。父親の逝去を契機に再び拠点を東京に戻した朗風は、より自由な美術活動を求めて、川端龍子(かわばた・りゅうし)の設立した青龍社(せいりゅうしゃ)へ出品を行っていきます。

(左)落合朗風《南房漁港》昭和4(1929)年、東京国立近代美術館蔵
(右)落合朗風《室内静物A》昭和8(1933)年、平田本陣記念館蔵

3章:個人展覧会の時代
様々な団体に所属した朗風ですが、団体展への出品以上に力を注いでいたのが、個人展覧会でし た。昭和6(1931)年の第1回展から亡くなる前年の第5回展にいたるまで、多様な作品を発表 しました。

(左)落合朗風《春宵[夜なが]》昭和6(1931)年、個人蔵
(右)落合朗風《涅槃》昭和7(1932)年、東京・東覚寺蔵

4章:明朗美術連盟と目指した世界

昭和9(1934)年、青龍社を脱退した落合朗風と川口春波(かわぐち・しゅんぱ)は明朗美術連盟という絵画団体を創設します。学歴や派閥などに縛られることなく、自由に絵を描くことができる場を作りたいと朗風は考えていました。昭和11(1936)年までの3年間で4回の展覧会を開催した連盟は、34人の所属する巨大な団体になりますが、朗風の突然の死去により求心力を失っていってしまいました。

落合朗風《画人像》昭和10(1935)年、東京藝術大学蔵

5章:落合朗風と目指した世界
落合朗風は様々な人々と交流し、そこで得た経験や知識を自らの作品に活かしてきました。若き日に親交のあった朝井観波(あさい・かんぱ)や神奈川県の大磯で共に暮らした不染鉄(ふせんてつ)、そして明朗美術連盟の仲間たちなどです。本章では朗風と親交のあった画家の作品から、彼らの目指した「日本画」像を考えていきます。

川口春波《池水薫》(左隻)昭和15(1940)年、世田谷美術館蔵

4.関連展示
会 場/2階コレクション展 ※企画展観覧チケットでご覧いただけます。
●展示室5/ 第2会場 朗風と関係の深い画家の作品を展示

      会期:9月20日(金)~11月4日(月・振休)

●展示室1/ 落合朗風とその師匠である小村大雲の作品を展示 

      会期:9月4日(水)~11月4日(月・振休)

5.関連イベント
●オープニングギャラリートーク ※要企画展観覧料
日  時/ 9月20日(金)10:00頃~
会 場/ 企画展示室

●記念講演会「落合朗風と昭和初期新日本画運動」 ※聴講無料
日 時/ 10月13日(日)14:00~(13:30開場/約90分)
講 師/ 菊屋吉生氏(山口大学名誉教授)
会 場/ 美術館ホール(190席/当日先着順)

●連続美術講座 ※聴講無料
①「落合朗風が夢みた世界」
②「明朗美術連盟と目指した世界」
日 時/ ①10月12日(土)、②10月27日(日)各日14:00~(13:30開場/約90分)
講 師/ 五味俊晶(当館主任学芸員)
会 場/ ①・②とも美術館ホール(190席/当日先着順)

●当館学芸員によるギャラリートーク ※要企画展観覧料
日 時/ 9月29日(日)、11月3日(日・祝) 各日14:00~(約60分)
会 場/ 企画展示室

●松江×平田スタンプラリー ※要企画展観覧料 
落合家出生地の平田でも関連展覧会を同時期開催 
平田本陣記念館「朗風と大雲展」 会 期/ 9月20日(金)〜11月10日(日)
本展と両方の展覧会をご覧の先着2,000名様にオリジナルポストカードをプレゼント(全4種)
※おひとり様1枚まで、台紙は両館で配布

●美術館キネマ「白い船」 ※鑑賞無料

(2001年/日本/監督 錦織良成/DVD) 
日 時/ 9月22日(日・祝)①10:30~ ②14:00~
会 場/ 美術館ホール(190席/当日先着順/各回30分前開場)
※平田出身の錦織監督による舞台挨拶を各回予定しています。

●SUNSETロビーコンサート ※鑑賞無料
日 時/ 10月6日(日)16:00 ~( 45 分間)
会 場/ 1階ロビー
出 演/ 山陰フィルジュニアオーケストラ
宍道湖に沈みゆく夕日を背景に山陰フィルジュニアオーケストラの皆様の瑞々しい音色がロビーを彩ります。

      

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業種
官公庁・地方自治体
本社所在地
島根県松江市殿町1番地
電話番号
0852-22-5111
代表者名
丸山 達也
上場
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資本金
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設立
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