【日本のトップガンは航空自衛隊の主力機をどう操るのか?】発進~帰投、装備、日々の訓練の全貌がわかる!『元イーグルドライバーが語る F-15戦闘機 操縦席のリアル』、10月24日発売。

スクランブル、高高度・音速飛行、ロックオン、迎撃、ドッグファイト……。航空自衛隊最強部隊「アグレッサー」パイロットでもあったスペシャリストが、戦闘機とパイロットの「驚異の実力」を明かす!

河出書房新社

株式会社河出書房新社(東京都新宿区/代表取締役 小野寺優)より、『元イーグルドライバーが語る F-15戦闘機 操縦席のリアル』が、2024年10月24日に発売となります。

F-15 Eagle……最大速度=マッハ2.5/上昇限度=1万9000m/戦闘行動=半径1900km

F-15(愛称・イーグル)は、アメリカ空軍が1972年に開発した制空・迎撃型のジェット戦闘機。登場して50年以上が経つものの、その優れた性能(最大速度マッハ2.5、最高高度5万フィート〈約15キロメートル〉、航続距離4600キロメートル)で、今なお世界最強機の一角にあり、現在でも作り続けられています。日本においては、航空自衛隊が現在200機ほどが全国の基地に配備されており、日本の国防を担う主たる戦闘機です。

本書の著者である前川宗氏は、長年にわたり、航空自衛隊のF-15戦闘機パイロットとして、首都防空、スクランブル発進、海外訓練の任務を行なってきました。さらには、空中戦における“敵役”となって若手パイロットたちを指導する飛行教導群、別名「アグレッサー部隊」の一員として、全国の航空自衛隊・戦闘機部隊を巡回して教導訓練を行なってきた、「戦闘機パイロット界のスペシャリスト」の1人です。

前川宗氏


前川氏だからこそ書くことができる本書『元イーグルドライバーが語る F-15戦闘機 操縦席のリアル』は、F-15のパイロットでなければ知り得ないF-15の性能から戦い方、戦闘機ならではのリスク、戦闘機パイロットに求められているものなどがまとめられた1冊です。

発進から帰投、装備、日々の訓練の全貌がわかるのはもちろん、

スクランブル、高高度・音速飛行、ロックオン、迎撃、ドッグファイトの詳細から、

・体にかかる強烈な『G』、どこまで耐えられるのか?

・音速を超えた瞬間、コックピットでは何が起こるのか?

・自機に急迫するミサイルをどう回避するのか?

・航空自衛隊のF-15が搭載している武器・弾薬は?

・領空侵犯機に対し、パイロットが行なう任務の実際は?

・アグレッサー部隊が『空自最強』といわれるワケは? 

・離陸直後、ロケットのように急上昇するのはなぜ?

・失速時のリカバリー法、緊急脱出の手順は?

・高高度を高速で飛行する際にコックピットから見える世界とは?

・航空自衛隊の戦闘機パイロットとしての任務は?

など、戦闘機の飛行全般とパイロットに関して、一般人が感じる素朴な疑問に答える書籍です。

■戦闘機とパイロットの「驚異の実力」とは?(「まえがき」より抜粋)

 私が初めて「F-15」という戦闘機を実際に見たのは、航空自衛隊「航空学生」になって1年目の研修のときでした。航空学生といっても、身分としては自衛官。配属先は山口県防府北基地第12飛行教育団。パイロットの養成を目的とした部隊です。当時は、さまざまな知識や技術を身につけるべく、日々訓練や勉強に明け暮れていました。

 研修で訪れた福岡の築城基地、そこで初めてF-15戦闘機を実際に目にしました。しかし、このときはまだ、自分が将来この戦闘機に乗ることになるとは、まして“敵役”となって若手パイロットたちを指導する飛行教導群、別名「アグレッサー部隊」の一員になるとは、まったく想像もしていませんでした。

 F-15は、アメリカのマクドネル・ダグラス(現・ボーイング)社が、制空戦(ドッグファイト)を主な任務として開発した戦闘機です。愛称はイーグル(Eagle)。その愛称から、F-15を操縦するパイロットたちは「イーグルドライバー」と呼ばれています。

 F-15が初飛行を行なったのは1972年。1977年には、日本の航空自衛隊にも採用されました。航空自衛隊で使用されるF-15は、三菱重工業を中心とした各メーカーで分担しながら製造され、国産であることを示す「F-15J」「F-15DJ」の名で知られています。

 初飛行から、すでに50年以上が経過していますが、優れた基本設計とレーダーをはじめとした電子機器、搭載される装備の近代化が進められたことにより、現在においても、戦闘機のなかでトップクラスの実力を持っているといえます。

 私は、1999年4月に航空学生として航空自衛隊に入隊してから2019年1月までの約20年間、主にF-15戦闘機パイロットとして勤務しました。その間、戦略、戦技、戦法などをくり返し学びながら、F-15とともに首都防空、スクランブル発進、海外訓練、飛行教導群(アグレッサー)部隊などの任務を行なってきました。

 本書は、その経験をもとに、F-15戦闘機の発進から帰投までの実際、対領空侵犯措置による緊急発進(スクランブル)、日々の訓練、アグレッサーパイロットの操縦技術など、さまざまな場面で「みなさまが抱く疑問」の数々を解き明かしていきます。

■本文より

■目次より

[1章] 最強の戦闘機 F-15の機動と実力

F–15は、なぜ「特別な戦闘機」といえるのか?/長寿のF–15が今でも現役でいられる理由/F–15の実力が、再び脚光を浴びる日がやってくる/2つのタイプがあるF–15戦闘機の座席/操縦席の計器をすべて把握するのは困難/地球の丸さを実感できる「高高度」の世界/飛行時にパイロットにかかる「G」は強烈/パイロットの命を守る「耐Gスーツ」の機能とは/機体も人間も「強マイナスG」には耐えられない/音速を超えた瞬間、コックピットでは何が起こる?/離陸直後、ロケットのように急上昇する理由/戦闘機が編隊で離着陸を行なうわけ/安全に着陸するために考案された減速法/非常時に使用される「アレスティングフック」/戦闘機が多用する着陸法「スリーシックスティ」/飛行時間を大幅に延ばす空中給油 

[2章] 現代の空中戦、何が勝敗を分けるか

戦闘機とともに「戦い方」も進化している/F–15は、こんな武器・弾薬を装備している/現代の空中戦は、敵機を視認する前に勝負が決まる/視界にいない敵と戦うための情報収集テクニック/今もって「声」でしか伝えられない情報がある/自機に急迫するミサイルを回避する方法/着陸前に必ず行なう「BDチェック」の意味/無人機の進化で、戦闘機パイロットは不要になるか/実戦経験のない自衛隊、「有事」とどう向き合うか/他国との合同訓練で得られるものは多い

[3章] 上空で待ち受ける緊迫との向き合い方

戦闘機は「減速」よりも「加速」が難しい/失速状態に陥ったときのリカバリー術/ベイルアウトの手順と機器のしくみ/ベイルアウト後のパラシュート降下も危険がいっぱい/緊急脱出に成功しても、生還できるとは限らない/片翼飛行になっても、墜落を恐れる必要はない/「空間識失調」はベテランパイロットにも起こり得る/極限の飛行では一時的に「失神」してしまうことも/戦闘機同士の衝突リスクは昔よりも減ったが…/戦闘機は雷に打たれることが大の苦手/夜間の編隊着陸は神経がすり減る 

[4章] 防空の最前線を飛ぶ使命と覚悟

過酷な任務につく空自の戦闘機パイロット/アラート待機中のパイロットたちは何をしている?/領空侵犯機に対するパイロットの任務の実際とは/緊急発進時、パイロットはどんなことを考えるか/訓練飛行時、パイロットはこんなことを考えている/戦闘機乗りとしての「覚悟」を胸に飛ぶ/戦闘機パイロットは悲劇をどう乗り越えていくか 
[5章] 空自の精鋭集団「アグレッサー」の素顔

アグレッサー部隊が「空自最強」といわれる理由/戦技競技会で体感したアグレッサーの凄み/アグレッサー部隊が乗るF–15は特別なのか/アグレッサーの活動は多岐にわたる/選ばれし者だけが可能な操縦テクニック/空中戦のさなかでも、すべてを掌握できる/アグレッサーの実力は、どのように磨かれるのか/厳格なのにフレンドリー…結束の強さは想像以上/連携こそ、アグレッサー部隊の真骨頂/飛んでいない時間は「すべてを吸収する」時間/厳しい態度で臨む「教導」の真意とは/アグレッサーが「敵役」を演じ続ける理由/自力で這い上がらない限り、強くはなれない/優秀なパイロットでも振り落とされる苛烈な世界/最上級資格を獲得して実感した「責任の重さ」/目標が同じなら、アプローチは十人十色でいい/飛ぶことの「楽しさ」と「覚悟」をどう教えるか 
[6章] 険しく充実していたトップガンへの道

戦闘機パイロットになる「3つの道」とは/航空学生のハードな日常、そしてウイングマーク取得/戦闘機、輸送機、救難機…配属はこうして決まる/戦闘機パイロットといえど、F‐15に乗れるとは限らない/初めてのソロフライトで味わった緊張と解放感/戦闘機パイロットを目指す人へ

[7章] 日本を空から守るということ

時代に応じて「自衛隊のあり方」も変わる/「二国間の対立=軍事」ではない/国民と自衛隊が信頼関係を築いていくために/自衛官も、もっと世の中のことを知らなければ/元F–15パイロットとしての誇りを持って生きる/F–15で飛ぶということ。命を懸けて飛ぶということ 

コラムーー戦闘機パイロットに質問!

■著者紹介

前川 宗(まえかわ・そう)

1981年3月生まれ、愛知県出身。高校卒業後、航空自衛隊「航空学生」に入隊し、戦闘機パイロット資格を取得、F-15戦闘機パイロットとして任務につく。飛行教導群(アグレッサー部隊)にも所属。TACネームは「Hachi」。現在は、複数の会社の役員や顧問を務める傍ら、講演活動や学生への教育に注力している。著書に『価値ある人生と戦略的投資』(ごま書房新社)がある。株式会社HighRate代表取締役。一般社団法人「空の架け橋」代表理事。
YouTube:『【空の架け橋】〜チャンネルHachi8〜』
X:@maekawa_so
Instagram:ha_88_chi

■書誌情報

書名:元イーグルドライバーが語る F-15戦闘機 操縦席のリアル

著者:前川 宗

仕様:46判/並製/200ページ

発売⽇:2024年10月24日

税込定価:1793円(本体1630円)

ISBN:978-4-309-29440-7

装丁:こやまたかこ

書誌URL:https://www.kawade.co.jp/np/isbn/9784309294407/

出版社:河出書房新社

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業種
情報通信
本社所在地
東京都新宿区東五軒町2-13
電話番号
03-3404-1201
代表者名
小野寺優
上場
未上場
資本金
3000万円
設立
1957年05月