メディカルヘルスケア業界向け物流拠点「小豆沢センター」を開設

医薬関連業許可と強固なセキュリティ管理体制でメディカルヘルスケア業界の物流効率化に貢献

大日本印刷（DNP）

2025年3月28日 10時00分

大日本印刷株式会社（DNP）とグループ会社の株式会社DNPロジスティクスは、2025年4月1日に、メディカルヘルスケア業界向けの物流拠点として「小豆沢（あずさわ）センター」を東京都板橋区に開設します。本センターは強固なセキュリティ管理体制を備え、「医薬品卸売販売業」および、医薬品の包装・法定表示を製品に貼付するなどの「医薬品製造業（包装・表示・保管）」の許可を取得しています。

DNPロジスティクスは、製薬会社や検査薬・医療機器のメーカー等に向けて、医薬品・医療機器の保管からセット作業、配送まで対応する「メディカル物流アウトソーシングサービス」＊1を提供し、各企業の間接業務の削減や物流の効率化・コスト低減に貢献していきます。

＊1　メディカル物流アウトソーシングサービス → https://www.dnp.co.jp/biz/products/detail/20175673_4986.html

【「小豆沢センター」開設の背景と狙い】

2024年4月にトラックドライバーの時間外労働の上限規制と改正改善基準告示が適用され、「物流2024年問題」としてクローズアップされるなど、“輸送力低下”や“人手不足”などが大きな課題になっています。医薬品・医療機器の流通においてもこれらの課題への対応が迫られており、安定的な物流と厳重なセキュリティ管理体制を備えた物流拠点の必要性が高まっています。

このような課題の解決に向けてDNPロジスティクスは、各物流拠点でプライバシーマークを取得してきた“情報管理”や印刷事業で培った“製造・流通加工”の強みを活かして「メディカル物流アウトソーシングサービス」を提供しています。その一環で今回、メディカルヘルスケア業界向けの物流サービスの提供を目的として「小豆沢センター」を開設しました。このセンターは、商業印刷向けの製造拠点をメディカル物流の施設として転用することで、投資の効率化や事業ポートフォリオの変革を図っています。

【「小豆沢センター」と「メディカル物流アウトソーシングサービス」の特長】

1.「医薬品卸売販売業」と「医薬品製造業（包装・表示・保管）」の許可を取得

新設する「小豆沢センター」は、医薬品卸売販売業と医薬品製造業（包装・表示・保管）の許可を取得しています。これによって例えば、従来は医薬品と別に保存・管理していた販促物を小豆沢センターの一ヵ所でセットアップして配送できるようになり、配送・管理のコストやリードタイムの削減、医薬品納入先の店舗へのサービス品質の向上につなげることができます。また、検査薬メーカーに代わって、人手のかかる診断薬キット部材の検査・封入を行い、直接工場に納品することで、工場での検査工程の手間の低減と、診断薬キットの生産効率の向上にもつながります。

2.厳重なセキュリティと個人情報の保護

小豆沢センターは強固なセキュリティ機能を備え、特に個人情報の取り扱いに関しても万全の体制を整えています。医薬品や医療機器などの取り扱いに求められる厳重なセキュリティ管理に対しても、BPO（Business Process Outsourcing：業務委託）を通じて培ったノウハウを活かしています。

3.国内6拠点で「メディカル物流アウトソーシングサービス」を提供

関東・関西を中心に全国に拠点を展開するDNPロジスティクスは、医薬品・医療機器・化粧品などの各種許可を得た日本国内6拠点（草加・川越・小豆沢・中部・関西・九州）で「メディカル物流アウトソーシングサービス」を展開しています。医薬品・医療機器の保管から、二次包装・流通加工、輸送、販売（通販受託／2025年度内に開始予定）まで対応し、サプライチェーンに応じたアウトソーシングのサービスを展開しています。医薬品流通において、DNPロジスティクスの東西の拠点と全国の物流網を活用することで、自然災害時などにおける事業継続計画（BCP：Business Continuity Planning）にも対応しています。