介護施設入居のきっかけ最多は「歩行・運動機能の低下」「自宅介護期間なし」は昨年調査の2倍に/生前整理で難しかったものとは
LIFULL 介護「介護施設選び経験者の実態調査2026 -入居に際して編- 」
事業を通して社会課題解決に取り組む株式会社LIFULLのグループ会社である株式会社LIFULL senior(代表取締役:福澤 秀一)が運営する業界最大級の老人ホーム・介護施設検索サイト「LIFULL 介護」は、介護施設選びを経験した方々を対象に、入居のきっかけ等を調査した「介護施設選び経験者の実態調査2026-入居に際して編-」を発表します。

調査の背景
2025年は、団塊の世代が75歳以上の後期高齢者となり「2025年問題」が現実となった節目の年です。また、物価高による生活費の高騰が入居を検討する方の家計、そして施設運営事業者の経営状況の双方に打撃を与えることになりました。
このような社会の変化が介護施設選びにどのように影響を与えたかを紐解くためにLIFULL 介護では「介護施設選び経験者の実態調査2026」を実施しました。
本リリースでは、介護施設の入居に至った理由、入居前の状況、そして生前整理についての調査結果を発表します。
調査結果サマリー
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入居のきっかけの最多は「歩行、運動機能の低下」で約4割を占める
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単身世帯増加や地域の介護サービス運営難の影響か。「自宅介護期間なし」は昨年調査の2倍に
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入居時の要介護度が「要介護2以下」は約7割
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生前整理で難しかったもの、1位「衣類・生活必需品」、2位「金融資産」。デジタル関係も2割を占める
各調査結果
入居のきっかけの最多は「歩行、運動機能の低下」で約4割を占める

介護施設に入居した理由で、最も多かったのが「歩行、運動機能の低下のため」で43.3%となりました。転倒による骨折をきっかけとして歩行が難しくなる方も多く、そこから運動機能が低下し、介護施設に入居するケースが考えられます。次いで多かったのは「認知機能の低下」で35.1%です。2022年の国民生活基礎調査*¹によると、介護が必要な状態になる原因の1位は「認知症」となっており、認知症から介護が必要になり、そこから介護施設に入居されたケースが考えられます。
* 1:厚生労働省 2022 年「国民生活基礎調査」(https://www.mhlw.go.jp/toukei/saikin/hw/k-tyosa/k-tyosa22/dl/05.pdf)
単身世帯増加や地域の介護サービス運営難の影響か。「自宅介護期間なし」は昨年調査の2倍に

介護施設に入居する前に自宅で介護*²を受けていた期間について、最も多かったのは「自宅で介護していた期間はない」で23.5%となりました。これは、昨年LIFULL 介護が発表した「介護施設入居実態調査 2025 -入居のきっかけ編-」と比較すると2倍以上の数値となっています。自宅で介護する期間がない背景として考えられるのは、一人暮らしの高齢者の増加*³です。例えば、急な入院後、同居して生活を助けられる方がおらず、自宅復帰できない等のケースが考えられます。また、介護人材の不足等から訪問介護サービスが十分に受けられない地域もあり、自宅での介護を経ずにやむを得ず介護施設に入居しているケースも考えられます。
*2:「ご家族、または介護職員が日常的に買い物や家事、外出の付き添いなど生活に必要な支援をしていた」、「ご家族、または介護職員が日常的に食事や排泄、入浴、歩行など動作の介助をしていた」、「ご家族、または専門職から日常的に医療的な支援を受けていた」を自宅での介護と定義しました。
*3:内閣府 令和6年版高齢社会白書(https://www8.cao.go.jp/kourei/whitepaper/w-2024/html/zenbun/s1_1_3.html)
入居時の要介護度が「要介護2以下」は約7割

介護施設入居者が初めて介護施設に入居した際の介護度について、要介護2以下はおよそ7割に達しています。介護度が比較的軽度であっても、その方の身体状態とご自宅やご家族の状況によっては自宅での暮らしが継続できないこともあり、老人ホームへの入居は介護度を問わないことがわかります。一方で、要介護3以上の方は28.1%となりました。公的な介護施設である特別養護老人ホーム(特養)の入居条件は要介護3以上であり、利用できる層は限定的であることがわかります。
生前整理で難しかったもの、1位「衣類・生活必需品」、2位「金融資産」。デジタル関係も2割を占める

介護施設入居者の生前整理に関わった方を対象に、生前整理で難しさを感じたり、整理しきれなかったものを聞いたところ、最も多かったのは「日常の衣類や生活必需品」で34.3%、次いで「銀行口座、保険、株式などの金融資産」が33.7%となりました。特に高齢者の家には多くの衣類や食器がしまわれていることもあり、物量の観点で困難があるケースもあります。銀行口座や保険、株式などの金融資産はご本人の意思確認や書類の手続きが煩雑なため、難しさを感じることも多いでしょう。
思い出の品(28.8%)や趣味・コレクション(28.2%)も3割近くあり、どれも入居者ご本人こそが価値を感じているもののため、ご本人無しで判断する難しさがあると推察できます。また、「デジタル資産やアカウント」は携帯電話、SNS、サブスクリプションなどが含まれますが、こちらは21.8%となっています。デジタル資産は、電子マネーからwebサービスのアカウント、クラウド上の写真データなど多岐にわたるため、ご本人でも把握しきれず、さらにご本人以外がパスワードを解除することができないものもあるため難しさにつながっていると考えられます。
LIFULL介護編集長 小菅のコメント

今回の調査では、老人ホーム入居のきっかけとして「歩行・運動機能の低下」が最も多く見られました。転倒によるケガや骨折に限らず、特に冬場は外出機会の減少によって心身の機能が低下し、徐々に要介護状態へ移行するケースも少なくありません。そのため、高齢期こそ日常的に体を動かす習慣を持つことが重要になります。一人で継続するのが難しい場合、自治体の介護予防教室や、デイサービスでの体操・機能訓練など、無理なく続けやすい場を活用することも有効です。
また「自宅介護期間なし」で入居する人が増えている背景には、高齢者の単身化や家族の遠距離居住、地域による在宅介護サービスの担い手不足といった社会的要因があります。急な入退院後、自宅復帰の体制が整わず、十分な検討ができないまま入居を決断するケースも見られます。
入居の判断が短期間で求められるケースが増える中、住まいの整理や相続の準備が整っていないことが、家族の負担を大きくする場面も少なくありません。だからこそ、家じまいや生前整理は「元気なうち」に、本人の意向を確認しながら段階的に進めることが重要です。預貯金や保険、契約情報などの把握に加え、写真データや各種アカウントといったデジタル情報も整理しておく必要があります。思い出の品や趣味の物など、本人にとって意味のあるものほど、周囲だけで判断するのは難しいため、時間をかけて向き合うことが求められます。
調査概要
調査期間:2025年12月23日〜24日
調査対象:直近1年以内に介護施設、高齢者住宅(※)に入居した家族、親族がいる男女762人
※「介護施設、高齢者住宅」は以下を指します。
介護付き有料老人ホーム、住宅型有料老人ホーム、健康型有料老人ホーム、軽費老人ホーム、サービス付き高齢者向け住宅 特別養護老人ホーム、グループホーム、ケアハウス、介護老人保健施設、介護療養型医療施設(介護医療院)
調査主体:株式会社LIFULL senior
調査手法:インターネット調査
※⼩数点第 2 位を四捨五⼊しているため、合計が 100%にならない場合があります。
※ 本リリースの内容をご利用の際は「老人ホーム検索サイト『LIFULL 介護』」と明記をお願いします。
株式会社LIFULL senior について
「老後の不安をゼロにする」をビジョンに掲げ、ヒトとテクノロジーの力で、超高齢社会の課題を解決するさまざまな事業を展開しています。主な事業として、老人ホーム・介護施設検索サイト「LIFULL 介護」、遺品整理業者検索サービス「みんなの遺品整理」、介護施設向け買い物代行業務支援サービス「買い物コネクト」があり、今後も高齢者や関わる人々が抱える不安や課題に向き合って事業を拡大していきます。
株式会社LIFULL senior 概要
会社名:株式会社LIFULL senior(ライフル シニア)
所在地:東京都千代田区麹町1丁目4−4
代表取締役:福澤 秀一
設立:2015年7月1日
事業内容:
老人ホーム検索サイト『LIFULL 介護』の運営
遺品整理業者検索サイト『みんなの遺品整理』の運営
介護施設向け買い物代行支援サービス『買い物コネクト』の運営
自治体向け買い物弱者支援ツール『買い物コネクト』の運営
介護当事者一歩手前の世代に向け、介護や老後に関する最新情報や体験談を発信するウェブメディア『tayorini』(たよりに)の運営
https://kaigo.homes.co.jp/tayorini/
株式会社LIFULLについて (東証プライム:2120、URL:https://lifull.com/)
LIFULLは「あらゆるLIFEを、FULLに。」をコーポレートメッセージに掲げ、個人が抱える課題から、その先にある世の中の課題まで、安心と喜びをさまたげる社会課題を、事業を通して解決していくことを目指すソーシャルエンタープライズです。現在はグループとして、不動産・住宅情報サービス「LIFULL HOME'S」、シニアの暮らしに寄り添う「LIFULL 介護」、不動産投資と収益物件の情報サイト「健美家(けんびや)」などの事業展開を行っています。
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