イラク:モスル奪還開始から2週間超避難を余儀なくされた2万700人、子ども9,700人含む【報道参考資料】
変化する状況に適応した支援を
※本信は、ユニセフ本部の発信情報を元に、日本ユニセフ協会が翻訳、編集しています。
※本信の原文は、http://www.unicef.org/media/media_93028.html でご覧いただけます。
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【2016年11月3日 バグダッド(イラク)/ニューヨーク発】
10月17日にモスルを奪還する軍事作戦が開始されて以降、およそ2万700人が避難を余儀なくされました。ユニセフ(国連児童基金)は、その内9,700人は早急な支援が必要な子どもである、と推定しています。
「私は生きて脱出できたことに安堵している母親たちや子どもたちに会いました。彼らが多くの苦難を体験したことは明らかでした」とユニセフ・イラク事務所現場オペレーション・チーフのパネラ・アイアンサイドは検査場があるNargizliaを視察後に述べました。
新しく到着する人々の多くはほこりまみれであり、疲れ切って次に何が起こるのか分からない様子でやって来ます。裸足の状態の人さえいます。ユニセフは、子どもたちの状態や行方が分からない他の子どもがいないかどうかを確認するなどして、こうした家族を支援しています。
到着した人々は、安全な飲み水と子どもの栄養補助食品を含む軽食を配給されます。
6カ月から15歳の間の子どもは、ユニセフが支援する地元自治体のチームより、直ちにポリオとはしかの予防接種を受けます。多くの子どもたちにとって、これは2年振りの予防接種となります。
家族は検査場で半日過ごした後、緊急避難民キャンプに移され、住む場所を割り当てられます。
避難民キャンプでは、確実に水やシャワー、清潔なトイレが使用できるように、ユニセフは支援を行っています。また子どもたちは栄養不良の検査を受け、必要に応じて治療を受けます。さらにはユニセフが支援する移動式チームが、必要とされる場所へ行き子どもたちの精神的なケアを行っています。
ユニセフはまた、避難民キャンプにいる子どもたちのために、仮設の学習スペースやレクリエーション活動などを準備しています。
多くの人々が脱出し避難民キャンプで過ごしている一方で、新たに奪還された村に残る選択をした人々もいます。ユニセフは、必要とするすべての人々に支援が行き届くよう、随時計画を見直しながら対応しています。
10月にユニセフは、1,500家族分のボトル入りの水や衛生用品を届けたほか、新たに奪還された2つのコミュニティでポリオの予防接種を行いました。これらの地域で暮らす子どもたちは、避難してきた子どもも地元の子どもも、どちらも状況は劣悪であり、安全な水やその他の生活必需品を切実に必要としている家族もいます。
「状況は徐々に明らかになってきており、この数年間多くの苦難を味わってきた子どもやその家族のために、私たちは迅速に、変化する状況に合った対応を続けていくことが大切です」と、アイアンサイドは強調しました。
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