ペロブスカイト太陽電池の先行実証実験を東急田園都市線・青葉台駅にて実施します

~駅という公共空間での実証実験は日本初!~ ~同日開催のゼロカーボンフェスタにて桐蔭横浜大学 宮坂特任教授の講演会などを開催~

東急

学校法人桐蔭学園(以下、桐蔭学園)、東急株式会社(以下、東急)、東急電鉄株式会社(以下、東急電鉄)、横浜市の4者は、2023年2月11日(土)に、ペロブスカイト太陽電池(以下、同電池)の先行実証実験(以下、本実験)を東急田園都市線・青葉台駅正面口改札前自由通路にて実施します。本実験は、商用化に向けて開発が進められている同電池が駅という公共空間において一般の方々が身近に感じられる形で実証実験が行われる日本初※の取組です。(※4者調べ)
なお、本実験は、「nexus(ネクサス)構想」の一環として桐蔭学園、東急、東急電鉄の3者が締結した「教育」と「エネルギー」における相互連携に関する協定、並びに横浜市と桐蔭学園の2者が締結した「脱炭素社会の構築及び持続可能で魅力ある暮らしづくりの推進に関する協定」に基づく取組となります。

 本実験では、地域の方々が日常的に利用する青葉台駅正面口改札前自由通路の天窓下において、同電池の特長である屋内での発電の実証実験を株式会社東芝が作製した大面積(703㎝²)のフィルム型同電池(以下、実験資材)を用い、東芝エネルギーシステムズ株式会社の協力により実施します。本実験を通じて、同電池の性能を確認し、各者の保有する資産(既存建物、駅、車両、高架橋など)への同電池の設置など将来の活用方法の検討に活かします。

 また、青葉台駅徒歩3分に位置するスプラス青葉台で同日に開催される、まちづくりの一環として脱炭素社会の実現を目指すプロモーションイベント「田園都市からはじめる ゼロカーボンフェスタ」にて、桐蔭横浜大学研究室で作製した研究用同電池(以下、研究用資材)を用いて、地域の方々に同電池を身近に触れて理解いただく機会を作ります。

発電した電気でプロペラを回す、鉄道模型(Nゲージ)を動かすなどの同電池の特徴を実感する場を作るとともに同電池に関連するパネル展示や同電池の開発者である桐蔭横浜大学特任教授宮坂力氏による同電池の将来的な可能性についての講演を実施します。さらに、今後は、多くの人が同電池に触れる機会を作り、同電池がもたらす将来的な生活像の普及に努めます。

■フィルム型ペロブスカイト太陽電池■フィルム型ペロブスカイト太陽電池

 

■東急田園都市線青葉台駅■東急田園都市線青葉台駅

4者は、今後も同電池の実用化の状況を踏まえながら、同電池を活用した必要な連携を行っていきます。
 
■本実験の概要
●実施期間:2023年2月11日(土)10:00~16:00
●実施場所:東急田園都市線青葉台駅正面口改札前自由通路
●実施内容:ペロブスカイト太陽電池による発電実証実験(東芝作製)
●検証内容:天窓下で直射日光がなく、人の往来が多い場所での発電性能等を確認
●実験の特徴:実用化に向けた703cm2の大面積太陽電池を使用(研究用資材は30cm2程度)

■プロモーションイベントの概要
●開催日時:2023年2月11日(土)10:00~16:00
●開催場所:①田園都市線青葉台駅正面口改札前自由通路、②青葉台駅旧定期券うりば、③スプラス青葉台
●実施内容:①桐蔭学園宮坂研究室作製ペロブスカイト太陽電池によるプロペラの起動
      ②ペロブスカイト太陽電池等に関するパネル展示
      ③桐蔭学園宮坂研究室作製ペロブスカイト太陽電池による鉄道模型(Nゲージ)の起動

■ペロブスカイト太陽電池とは
太陽の光エネルギーを直接電気に変換する太陽電池は、再生可能エネルギーの中で最も普及しています。現在量産されている太陽電池は、シリコン太陽電池で、メガソーラー発電所で採用されるなど、広く普及していますが、発電に適した立地や設置場所に制限があることがデメリットとして指摘されています。そのため、薄型・軽量で、様々な光環境で発電可能な新型太陽電池の開発が求められています。
次世代の太陽電池として期待されているのが、桐蔭横浜大学特任教授 宮坂力(みやさかつとむ)が開発した「ペロブスカイト太陽電池」です。これは、ペロブスカイトと呼ばれる結晶構造の材料を用いた新しいタイプの太陽電池で、アメリカ国立再生可能エネルギー研究所の最新データ*では、シリコン太陽電池に匹敵する高い変換効率(25.7%)が報告されています。*https://www.nrel.gov/pv/cell-efficiency.html

・シリコン太陽電池と比較したペロブスカイト太陽電池の特徴
ペロブスカイト膜は、スピンコート法やインクジェット法といった印刷技術で作製されるため、既存の太陽電池よりも低いコストで製造できます。さらに、フレキシブルで軽量な太陽電池が実現でき、建造物の曲面や垂直面といったシリコン太陽電池では困難なところにも設置することが可能になります。そのため土地の少ない都市部への太陽電池の導入に弾みがつくと期待されています。さらに、シリコン太陽電池と異なり、曇天や雨天時、さらに、室内光のような弱い光のもとでも、発電が可能になります。そのため、屋内で使う様々な環境センサーやIoT機器に導入することで、省エネにも大きく貢献することが期待されています。

・桐蔭横浜大学特任教授 宮坂力がペロブスカイト太陽電池を発明、その後も研究開発を牽引
2009年にペロブスカイト太陽電池の論文を世界で初めて発表。その後も、同太陽電池の新素材、製法の開発を牽引しています。特に、軽量でフレキシブルな特徴をもつプラスチックフィルム型光発電素子の研究で著名です。JAXAとの共同研究では、成層圏気球用また宇宙衛星用の軽量薄膜ペロブスカイト太陽電池の耐久性評価と実証実験を進めています。同太陽電池の特徴である屋内での発電効率の高さを活かし、IoT用発電素子としての応用も目指し研究中です。

■宮坂 力(みやさか つとむ) 桐蔭横浜大学医用工学部 特任教授


1981年東京大学大学院工学系研究科修了(工学博士)。
富士写真フイルム株式会社足柄研究所主任研究員を経て 2001年より桐蔭横浜大学大学院工学研究科教授。2005年から2010年に東京大学大学院総合文化研究科教授を兼務。
2004年にペクセル・テクノロジーズ株式会社を設立、代表取締役。2017年より桐蔭横浜大学特任教授。専門は光電気化学、有機系の光電変換技術、とくにペロブスカイト太陽電池の開発。
受賞は、クラリベートアナリティクス引用栄誉賞(2017年)、加藤記念賞(2018年)、市村学術賞功績賞(2020年)、山崎貞一賞(2020年)、英国RANK賞(2022年)など

■「nexus構想」とは
nexus構想は、東急およびシグマクシス・グループが取り組む、郊外地域における生活者起点のまちづくりです。本構想では、「農と食」「ウェルネス」「モビリティ」「エネルギー」「資源循環」「教育」をサステナブルテーマとして掲げ、企業や行政との協業により、多様なサービスの社会実装に向けた実証実験に取り組んでいます。実証実験を通じた地域共助の仕組みの構築、循環型のコミュニティの形成により、生活者の職・住・遊・学が近接する「歩きたくなるまち」への進化を推進します。
参考URL:https://nexus-dento.com/

■「田園都市からはじめる ゼロカーボンフェスタ」について
横浜市と東急が「『次世代郊外まちづくり』の推進に関する協定」に基づき、まちづくりの一環として、脱炭素社会の実現を目指した具体的な活動として開催するもの。
・開催日時 2023年2月11日(土)10時~16時
・開催場所 スプラス青葉台青葉台郵便局2F・3F 東急田園都市線青葉台駅下車 徒歩約3分
・内  容 ■ワークショップ、■省エネセミナー、■地産地消の食材の紹介、■高校生によるエシカルライフの提案、■桐蔭学園 桐蔭横浜大学 宮坂力特任教授による講演「ペロブスカイト太陽電池が拓くエネルギー地産地消の社会」   など

<関連リリース>
・生活者起点でのまちづくり「nexus構想」、6つのサステナブルテーマに沿った実証実験を始動
https://www.tokyu.co.jp/company/news/list/Pid=20221012-1.html
・桐蔭学園、東急、東急電鉄が教育・エネルギーをテーマにした相互連携に関する協定を締結
https://www.tokyu.co.jp/company/news/list/Pid=20221012-2.html
・次世代郊外まちづくり「田園都市からはじめる ゼロカーボンフェスタ」開催
https://www.tokyu.co.jp/information/list/Pid=post_726.html
・学校法人桐蔭学園と横浜市が連携し、ペロブスカイト太陽電池を活用した脱炭素社会の実現に取り組みます
https://www.toin-tc.com/post/20230209news01
https://www.city.yokohama.lg.jp//city-info/koho-kocho/press/ondan/2022/0209pero.html
 

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会社概要

東急株式会社

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URL
http://www.tokyu.co.jp
業種
倉庫・運輸関連業
本社所在地
東京都渋谷区南平台町5番6号
電話番号
03-3477-0109
代表者名
堀江正博
上場
東証1部
資本金
1217億2400万円
設立
1922年09月