第61回文藝賞受賞作・待川匙『光のそこで白くねむる』が11月18日発売! 全選考委員が驚嘆、各紙誌で絶賛される衝撃のデビュー作
〈選考委員〉小川哲、町田康、角田光代、村田沙耶香が絶賛。14日には蔵前・透明書店で刊行記念イベントを開催。
株式会社河出書房新社(東京都新宿区/代表取締役社長 小野寺優)は、第61回文藝賞受賞作『光のそこで白くねむる』(税込1,650円)を2024年11月18日に刊行いたします。
■圧倒的な異才が放つ、衝撃的デビュー作『光のそこで白くねむる』
十年ぶりに、坂と崖に囲まれた故郷の田舎町を訪れた「わたし」。墓地へと続く道を進むと、死んだはずの幼馴染「キイちゃん」の声が語りかけてくる。
行方不明の母、蒙昧な神のごとき父、汚言機械と化した祖母……不確かな記憶が流れ込み、平凡な田舎に呪われた異界が立ち上がる。
静謐な戦慄が迸る、第61回文藝賞受賞作!
キイちゃんが、にぃ、と笑った。目に見えない、体も顔もない、ただ意識に入りこんでくるだけの死んだキイちゃんの存在が、それでも、にぃ、と笑った気がした。(中略)
わたしが本当のことを言わないと感じているから、わたしにころされたと思いこんでいるから、大人のわたしがうそをつくならば、子供のキイちゃんも、うそをつき返してやろうとたくらんでいるのだ。(本文より)
■第61回文藝賞受賞者・待川匙
待川匙(まちかわ・さじ)
1993年、徳島県生まれ。滋賀県育ち。
2024年、「光のそこで白くねむる」で第61回文藝賞受賞。
■選考委員による選評より
「パラノイアックな人物の視点を描ききる勇気と高度な文章技術。
新人離れした作品。」小川哲
「誰が存在したかも、語り手の性別すらも明示されないあいまいさ。
たしかなことが何ひとつないからこそ、この小説は強い。」角田光代
「尋常の景色、おそらくは平穏で退屈な田舎の景色をそのまま描いて異常の景色となす不思議の筆力。美事だった。」町田康
「特別な文体と出会う喜びを覚え、言葉自体に強烈に惹きつけられた。
この作品が宿しているものの大きさに、ただただ圧倒された。」村田沙耶香
■文藝賞受賞作『光のそこで白くねむる』『ハイパーたいくつ』刊行記念鼎談「文藝賞を語る夜」待川匙×松田いりの×町屋良平トークイベント 開催!
第61回文藝賞を『ハイパーたいくつ』で同時受賞した松田いりのさんと2016年に同賞を受賞しデビューした芥川賞作家・町屋良平さん、そして『光のそこで白くねむる』の著者・待川匙さんによるプレミアムなトークイベント「文藝賞を語る夜」が開催決定。
受賞作の読みどころ、創作のきっかけ、文藝賞について、作家としての心構え……などなど、縦横に語り尽くしていただきます。
ぜひこの機会をお見逃しなく!
出演:町屋良平、待川匙、松田いりの
開催日時:11月14日(木) 午後7時30分~午後9時00分 (開場:午後7時)
開催場所:透明書店(東京都台東区寿 3-13-14 1F)
詳細:https://tomei-bookstore-event-20241114.peatix.com/
■書誌情報
書名:光のそこで白くねむる
著者:待川匙
仕様:四六判/上製/112頁
税込価格:1,650円(本体1,500円)
発売日:2024年11月18日
ISBN:978-4-309-03938-1
カバー写真:佐伯慎亮
装丁:川名潤
URL:
https://www.kawade.co.jp/np/isbn/9784309039381/
※電子書籍も同日に販売します。詳細は各電子書籍ストアでご確認ください。
■第61回文藝賞 同時受賞作品
『ハイパーたいくつ』
著者:松田いりの
仕様:四六判/上製/112頁
税込価格:1,650円(本体1,500円)
発売日:2024年11月18日
ISBN:978-4-309-03937-4
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