「鳥獣戯画」から若冲の「動植綵絵」、応挙の子犬、将軍家光のヘタウマ画まで、80点超をフルカラー収載!『日本の動物絵画史』発売
日本にはなぜこれほど多彩な動物絵画があるのか? 名作誕生の秘密へ迫る
伊藤若冲、円山応挙、俵屋宗達、与謝蕪村、長沢蘆雪、歌川国芳、仙厓、徳川家光、河鍋暁斎……
名作80点超をフルカラーで収載した、決定版の通史!
【『日本の動物絵画史』まえがきより】
本書は、古代から近代までの日本の動物絵画の歴史を記した一冊である。「日本の動物絵画史」とは、一見、平凡なテーマに思えるかもしれない。しかし、本書に収めた図版を見るだけでもわかるように、一つの国でこんなにも色々な動物の絵が描かれたということは、間違いなく日本の特徴である。少し大袈裟に言えば、「日本の動物絵画史」という一冊の楽しい本を作れること自体が、世界的に見て非凡、特別なことなのである。
そんな動物絵画の多彩さの背景には、動物を畏れ、動物に祈り、動物を愛おしんできた人々の歴史がある。つまり、日本には動物を描く沢山の理由があり、画家たちはそれらの求めに応えるべく、様々に工夫を凝らしてきたのである。人々が動物や動物の絵に対して抱いてきた「心」と、画家たちによる「造形」の歴史を見ていこう。
【目次】
まえがき
Ⅰ 信仰と動物、失われた美術――古代・中世
第一章 海を越えて来た動物の絵
第二章 《鳥獣戯画》のどこがすごいのか?
第三章 失われた愉快な世界
第四章 鹿と竜――神の使いと仏の守護神
第五章 涅槃図に描かれた動物
第六章 禅宗と動物の絵
Ⅱ 平和な社会と多彩な動物絵画――近世
第七章 獅子と鳳凰
第八章 縁起物から生まれる創作
第九章 図鑑に心を遊ばせる
第一〇章 本物に迫る
第一一章 花開く自由な造形
Ⅲ 動物の心と人の心――近世〜近代
第一二章 「禅画の虎」の遺伝子
第一三章 絵の中の動物を愛おしむ
第一四章 禅画の動物が教えてくれること
第一五章 仏の国の動物
第一六章 動物を使った風刺画
第一七章 近代の芸術家と動物
あとがき
主要参考文献
【著者】
金子信久 かねこ・のぶひさ
1962年、東京都生まれ。1985年、慶應義塾大学文学部哲学科美学美術史学専攻卒業。府中市美術館学芸員。専門は江戸時代絵画史。
「かわいい江戸絵画」や「へそまがり日本美術」、「ふつうの系譜」、「江戸絵画お絵かき教室」など、既存の美術史の枠に収まらない、ユニークな展覧会を次々と企画している。『日本美術全集14 若冲・応挙、みやこの奇想』(共著、小学館)、『ねこと国芳』(パイ インターナショナル)、『もっと知りたい長沢蘆雪』『長沢蘆雪「かわいい」を描く筆』(以上、東京美術)、『江戸かわいい動物』『鳥獣戯画の国』『子犬の絵画史』(以上、講談社)ほか著書多数。
商品情報
書名:『NHK出版新書713 日本の動物絵画史』
著者:金子信久
出版社:NHK出版
発売日:2024年1月10日
定価:1,485円(税込)
判型:新書判並製
ページ数:288ページ(オールカラー)
ISBN:978-4-14-088713-4
NHK出版ECサイト:https://www.nhk-book.co.jp/detail/000000887132024.html
Amazon:https://www.amazon.co.jp/dp/4140887133/
このプレスリリースには、メディア関係者向けの情報があります
メディアユーザー登録を行うと、企業担当者の連絡先や、イベント・記者会見の情報など様々な特記情報を閲覧できます。※内容はプレスリリースにより異なります。
すべての画像