南スーダン:紛争4年目、続く子どもの徴用・徴兵ー今年1,300人、これまでに1万7,000人【プレスリリース】

合意署名後も狙われる子どもたち

公益財団法人日本ユニセフ協会

南スーダンで武装グループからの解放を待つ子どもたち。(2016年10月26日撮影)南スーダンで武装グループからの解放を待つ子どもたち。(2016年10月26日撮影)

※本信に関連する画像・映像は http://uni.cf/2hKD84Z にてご覧いただけます。

【2016年12月15日 ジュバ(南スーダン)発】

ユニセフ(国連児童基金)は本日、南スーダンで2013年に紛争が勃発して以来、武装勢力による子どもの徴用・徴兵が後を絶たず、2016年だけで1,300人の子どもが徴用・徴兵されたと発表しました。2013年の紛争勃発以降、徴用・徴兵された子どもの数の累計は1万7,000人を超えました。

「紛争の初日から、子どもたちは誰よりも権利の侵害による甚大な影響を受けてきました」とユニセフ・東部・南部アフリカ地域事務所代表のレイラ・パカラは述べました。「今日もまた、紛争が激化する中、そして紛争当事者が何度も子どもの徴兵をやめると宣言しているのにも関わらず、子どもたちは狙われているのです」

国連は、11月以降、上ナイル地方で、少なくとも50人の子どもの拉致および徴兵を記録しています。バハル・エル・ガザル地方でも、あらたに50人の子どもが徴用された疑いがあるとする未確認の情報が報告されています。国連は、エクアトリア地方においても、子どもの権利に対する重大な侵害があるとの報告を受けています。しかし、これらの地域は治安状況が極めて悪く、移動が制限されるため、報告の内容を確認することはできていません。

南スーダンでは、2015年に1,755人、2016年に177人の合計1,932人の子どもたちが武装勢力から解放されました。

紛争の2大勢力であるSPLA とSPLA-IOは、いずれも国連と子どもの徴用・徴兵を停止し予防することを約束する合意書に署名しています。

南スーダンの子どもたちが、国の独立が約束した平和の配当を求め続けているにもかかわらず、紛争の中で子どもたちの権利はことごとく侵害されてきました。子どもたちは殺害され、拉致され、性的暴行を受けてきました。2013年以降、ユニセフとパートナーが記録した数字は:
  • 殺害された、あるいは障がいを負った子ども:2,342人
  • 拉致された子ども:3,090人
  • 性的暴行を受けた子ども:1,130人
  • 学校や病院に対する攻撃あるいは軍事使用:303件

治安の悪化にインフレ率800%という経済危機が重なり、広範囲において食糧危機が広がり、国内のほとんどの地域で子どもの栄養不良が危機的状況に達しています。

今年、ユニセフとパートナー団体は、18万4,000人の重度の栄養不良の子どもたちを治療しました。この数は、昨年治療した子どもの数より50%多く、2014年より135%増加しています。

「ユニセフは、対立や残虐行為のさらなる高まりが予想され、子どもたちが受けている苦しみに終わりがないことを憂慮しています」とパカラは言います。「南スーダンの子どもたちは、これ以上、飢えと紛争の恐怖に怯える日々を送ってはならないのです。彼らは持続的な平和、ケア、そして支援を必要としています」

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■   本信はユニセフ本部が発信した情報をもとに、日本ユニセフ協会が編集・翻訳したものです。本信の原文は、https://www.unicef.org/media/media_94185.html からご覧いただけます。 

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代表者名
赤松良子
上場
未上場
資本金
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設立
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