博報堂生活総研[来月の消費予報・2024年4月](消費意欲指数)
4月の消費意欲指数は、春らしい意欲の向上で前月比増。新生活準備や食関連で意向が高まる
株式会社博報堂(本社·東京)のシンクタンク博報堂生活総合研究所は、20~69歳の男女1,500名を対象に「来月の消費意欲」を点数化してもらうなど、消費の先行きに関する調査を毎月実施。その結果を「来月の消費予報」として発表しています。※3月1-4日に調査
2024年4月の消費意欲指数は47.8点。前月比で+1.3ptと上昇し、前年比では+0.1ptで横ばいとなりました。
【4月のポイント】
Point1 物価高の懸念はあるものの、新年度に向けて消費意欲は前月よりやや上昇
例年4月は、3月から消費意欲指数の変動が少ない月ですが、今年は前月比で+1.3ptと上昇し、前年比では+0.1ptで横ばいとなりました。
消費意欲指数の理由(自由回答)をみると、前月と比べて、消費にポジティブな回答(3月347件→4月372件)はやや増加し、ネガティブな回答(3月828件→4月845件)はほぼ横ばいとなりました。具体的にポジティブな回答では、「(新生活・新年度の準備/春だからなど)季節的な意欲向上(3月124件→4月155件)」が増加しています。ネガティブな回答では、「欲しいものがない・意欲がない(3月380件→4月402件)」がやや増加しました。
前年と比べると、消費にポジティブな回答(23年4月346件→24年4月372件)はやや増加し、ネガティブな回答(23年4月879件→24年3月845件)はやや減少しています。具体的にポジティブな回答では、「(新生活・新年度の準備/春だからなど)季節的な意欲向上(23年4月141件→24年4月155件)」がやや増加しました。ネガティブな回答では、「これまでの出費や今後の出費予定のために我慢(23年4月105件→24年4月150件)」「欲しいものがない・意欲がない(23年4月372件→24年4月402件)」や「金銭的理由で節約・我慢(23年4月157件→24年4月181件)」が増加しています。
また、「物価高・値上げ・円安」は、前年比では大幅に減少(23年4月207件→24年4月78件)していますが、直近3ヵ月では微増傾向にあります(24年2月59件→3月65件→4月78件)。
生活者の消費意欲に対する物価高の影響は直近ではやや強まっており、生活者の慎重な姿勢もうかがえます。しかし、その影響は前年よりは大きく低下しており、例年通り新年度への意欲は高まっているようです。
Point2 消費意向は、新生活準備や食関連カテゴリーを中心に前月比増
「特に買いたいモノ・利用したいサービスがある」人の割合は28.9%で、前月比では+2.0pt、前年比では+2.1ptとともに上昇しました。
16カテゴリー別の消費意向をみると、前月比では「ファッション」「食品」「飲料」「家電・AV」の4カテゴリーで、前年比では「旅行」「ファッション」の2カテゴリーで20件以上増加しました。前月比では新生活準備や食に関するカテゴリーで、前年比では外出関連のカテゴリーを中心に意向が高まることが予想されます。
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