「平均寿命:全国最下位の青森県」脱却をめざす弘前大学COIでの実践を人生100年時代の日本に向けて発信 「健康の教科書」好評発売中
国内大手ヘルスケア産業を含む60以上の企業や大学、研究機関が集まり、オープンイノベーションと社会実装に取り組む場から生まれた知見が1冊の本に
本書は、人生100年時代を生きる人の"ヘルスリテラシー“(健康知識を得て活用する力)を高めるための「健康の教科書」です。
ベネッセは、2016年から弘前大学COI※に参画しています。同COIは青森県が「平均寿命:全国最下位」から脱却することを目指して、約15年間、毎年1,000人以上の地域住民を対象に、60以上の企業や大学、研究機関とのオープンイノベーションによる疾病の予兆把握と予防法の開発、そしてその研究結果の社会普及をめざして活動しています。
ベネッセはこの5年間、<学び×ヘルスケア>という視点をもって、参加大学・企業と連携して健康教育プログラムを創出してきました。教育事業において培った“動機を作り、行動変容を生みだす”教材作りのノウハウを社会の課題「健康寿命の延伸」に活かす取り組みです。
※ COI(The Center of Innovation Programの略)
文部科学省が2013年に開始した「革新的イノベーション創出プログラム」のこと。
本書は、この活動で得た成果を広く社会に還元していくことを意図し、弘前大学COI・中路重之拠点長(弘前大学大学院医学研究科特任教授)の監修を得て1冊にまとめたものとなります。
【今回発刊した書籍「健康の教科書」の概要】
本書は、プロジェクトの研究や調査から明らかになったヘルスリテラシーを高めるために必要な基礎知識を学ぶ第Ⅰ部と、毎日の生活を健康的に過ごすためのヒントを紹介する第Ⅱ部からなります。
<特色>
*生活習慣病を予防するための基本的な知識を得る
*書き込み式で、あなたの健康力がチェックできる
*クイズやワークなどで楽しく基礎知識が学べる
*弘前大学COI*が実施する「大規模合同健康調査」から見えてきた健康のヒントがわかる
■書籍名 : 人生100年時代を生き抜く人へ 健康の教科書
■構成 :
第Ⅰ部 基礎知識編
1)日本と世界の「健康」の現状:生活習慣病について
2)人間の体と病気の関係
・メタボ、ロコモ ・高血圧 ・血糖値 ・脂質異常…など
3)口と全身の健康
4)喫煙
5)認知症のこと
6)病気にかかるお金のこと
第Ⅱ部 実践編
1)生活習慣病を予防する
2)食生活で健康の基本をつくる
3)運動のススメ
4)よい睡眠は元気の素
5)口と歯を健康に
6)禁煙のススメ
+あなたの行動目標
■監修 : 中路重之 (弘前大学COI拠点長 / 同大学院医学研究科社会医学講座特任教授)
■発行 : ㈱ベネッセコーポレーション
■サイズ : B5判 88ページ
■価格 : ¥1,760(税込)
<本書の内容の一部紹介>
【弘前大学COIについて】
弘前大学は、「平均寿命:全国最下位の青森県」からの脱却をめざして、2005年から毎年1,000人以上の弘前市民を対象に「岩木健康増進プロジェクト」を開始しました。
そして2013年には、文部科学省のセンター・オブ・イノベーション・プログラム(COI)の拠点に採択され、「弘前大学COI」として、花王株式会社、カゴメ株式会社、ライオン株式会社など60以上の参画企業や大学、研究機関と連携したオープンイノベーションによる「疾病予兆法の開発」「予兆された因子に基づく予防法の開発」と、その研究結果の社会普及をめざしています。
人生100年時代にいかに健康に生きるかは、現代の重要なテーマであり、弘前大学COIは第1回「日本オープンイノベーション大賞」(内閣府)において全11賞中の最高賞である「内閣総理大臣賞」を受賞する等、経済効果のみならず健康への価値観のシフトにも大きく貢献する活動として高い評価を得ています。
〇弘前大学COI研究推進機構: http://coi.hirosaki-u.ac.jp/web/
(正式拠点名:真の社会イノベーションを実現する革新的「健やか力」創造拠点)
【同COIでのベネッセの取り組み ~学び×ヘルスケアの可能性~】
ベネッセは、生活習慣病予防の第一歩は広い世代に対するヘルスリテラシー向上の取り組みが必要という弘前大学COIの活動趣旨に賛同し、2016年3月から同COIに参画し、<学び×ヘルスケア>という視点から健康教育の実証実験を進めています。
今回の「健康の教科書」はこれらの実証の結果を受けて、弘前大学COI参画企業である花王株式会社、カゴメ株式会社、ライオン株式会社などのヘルスケア関連企業の協力を得て一般の方々のヘルスリテラシー向上を目的として開発しました。
◇2016-17年度:小中学校(+保護者)健康教育プログラム開発
⻘森県⿊⽯市の⼩中学校などで健康に関する授業を行い、動画コンテンツや紙の宿題シートを使って、⼦どもが家族と⼀緒に健康について学ぶことができる教材を提供しました。
その結果、「健康」や「生活習慣」についての意識や関心が高まったと回答する保護者が87.6%に達し、子どもと「健康」や「生活習慣」について話す人が52.0%(授業前後で11.6ポイント増)となるなど、子どもから家庭への波及効果を得ています。 これらは、進研ゼミなど教材制作の経験から得た、子ども・家庭に対する動機付け、行動変容を生むノウハウ等が生かされたものでした。
また、ライオン株式会社の協力を得て開発した「口腔ケア」コンテンツは、子ども以上に大人世代の関心が高いことなどがわかりました。
◇2018-19年度:健診に健康教育を取り入れた企業や団体向け健康教育プログラムの開発
健康長寿社会の実現のためには生活習慣病の予防が鍵となりますが、生活習慣病はある日突然発症するわけではなく長年の良くない生活習慣の積み重ねが原因と言われています。若いうちからヘルスリテラシーを高めることが重要ですが、働き盛りの世代は忙しく、自分の健康を顧みる機会が少ないのが現状です。そこで、「健康」に関する様々な取り組みを行っている企業、団体、組合等に弘前大学COIの研究成果(健康教育)を開放し、連携して健康力向上プログラムを開発、実証を行いました。
◇弘前大学COI拠点長・中路先生からのコメント
健康についての意識を高め行動につなげるためには基礎的な健康教養(ヘルスリテラシー)が必要です。
ともすれば難しくなりがちな内容にベネッセが長年培ってきた「楽しく学び続ける」ためのノウハウを加えることで、子どもから大人まで興味を持って取り組むことができる教材を開発しました。
◇ベネッセ担当者:吉田富美子 コメント
ヘルスリテラシーの有無が実際の健康状態に影響を及ぼす…という研究結果を目にしたことから始まったプロジェクトですが、弘前大学COIや参画企業、青森県、弘前市、住民の方々…など多くの協力を得て一冊の本にまとめました。
今後は、COIで得た<健康×学び>の知見を活かした「健康教育プログラム」を開発し、社会の健康促進に貢献していきたいと考えています。
【ベネッセのサステナビリティ推進活動~「知見の社会還元」】
ベネッセグループでは、自社のサステナビリティビジョン5つのテーマのひとつに「知見の社会還元」を挙げており、培った経験や知見を社会に発信・共有し、ともに「よく生きる」を実践するパートナーと協力して、難題解決に立ち向かうことに取り組んでいます。
これまで、ベネッセ教育総合研究所等での教育に関する調査データの発信、介護や保育での実践知の共有などの取り組み実績があります。
本件では、人生100年時代にいかに「健康」に生きるかという、新たな社会の課題に対して、自社の強みを活かして<学び×ヘルスケア>という視点から取り組み、弘前大学COIや多数の大学・企業と連携して生まれた知見を、書籍という形で広く社会にシェアしていきます。
■ベネッセグループのサステナビリティビジョン
https://www.benesse-hd.co.jp/ja/sustainability/vision/index.html
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