「毒親を言い訳にしないで」精神科医が指摘する毒親育ちが抱える本当の悩みとは
「アダルト・チルドレン」という概念を⽇本に紹介した家族問題の第⼀⼈者・精神科医の斎藤学⽒による『「毒親」って言うな!』を扶桑社より2月2日に発売いたします。https://www.amazon.co.jp/dp/4594090567
- 毒親育ちが抱える本当の悩みとは
「自分が不幸なのは、毒親に育てられたアダルト・チルドレンだからだ」という⼈が多数訪れるクリニックがあります。「アダルト・チルドレン」という概念を⽇本に紹介した家族問題の第⼀⼈者で、精神科医の斎藤学⽒が理事長を務めるさいとうクリニックです。ここでは、家族機能の不全に由来する⼼のトラブルを専⾨に医療ケアを⾏っており、患者たちは「親の虐待行動の理由がわからない」「自分の行動に自信が持てない」という悩みを抱えています。
※アダルト・チルドレン・・・暴⼒をふるう親やアルコール・ドラッグなどに耽溺する親のもとで、「⼦どもなのに⼦どもらしくいることができず、機能不全家族のなかで⼤⼈になった⼈」のことをさす
しかし、「患者が本当に抱えている悩みは毒親のことではない」と斎藤氏は言います。
「「毒親」という言葉を使うことで表現しているのは、今現在の不安です。あなたが今、「毒親」以外で困っていることはなんでしょうか? 問題の多くは対人関係障害です。仕事であれ、結婚であれ、もうひとつ先に進めない。今の自分がうまくいかない原因は対人関係にあるのです」
- 毒親に原因を探すのはやめませんか?
仕事がうまくいかない、恋人が去っていた…など、人間関係に問題が起きたとき、現在の不幸な自分を説明するために言い訳として「毒親」という言葉を使っていませんか?
「私たちは常に自分を定義づけしながら生きていますが、どうしようもなくダメで絶望的な状況にあるとき、なぜ自分はこんなつらい目にあっているのか、それを説明する言葉がほしくなります。そこに「毒親」が登場すると、スッキリ納得できた感じがします。現在の自分の絶望的な状況、その理由を「毒親」に求めることで、かろうじて自己愛の維持をはかっているのです」
「親がこんなふうにひどい毒親だったので、自分はこうなってしまった」
「毒親を見返したい」
「毒親に毒だったと気づかせ反省させたい」
確かにあなたの親は毒親だったかもしれません。でもそれは過去のこと。自分の親が毒親だったと気づくことは人生をやり直すための出発点にすぎないのです。
『「毒親」って⾔うな!』は、従来の毒親本とは異なり、親からの解放がテーマではありません。現在の人間関係をよくするために必要な、考え方を変えるための一冊です。
うまくいかなかったことの原因探しはやめて、自分を変えることに目を向けてみませんか?
- 【著者プロフィール】
斎藤学(さいとう さとる)
精神科医、家族機能研究所代表。1941年東京都生まれ。1967年慶應義塾大学医学部卒。同大助手、WHOサイエンティフィック・アドバイザー(1995年まで)、フランス政府給費留学生、国立療養所久里浜病院精神科医長、東京都精神医学総合研究所副参事研究員(社会病理研究部門主任)などを経て、医療法人社団學風会さいとうクリニック理事長、家族機能研究所代表。医学部卒業後、母校の神経科学教室で精神分析のトレーニングに入る。同時期より、国立アルコール症センターとして発足した久里浜療養所(当時)で臨床にあたりつつ、アルコール依存症など「依存症」という用語を提唱し定着させ、依存症の家族に代表される、温かさや安心感などが提供できない機能不全家族で育った「アダルト・チルドレン」という概念を日本に広めた。著書に『すべての罪悪感は無用です』『「愛」という名のやさしい暴力』(ともに小社刊)など多数。
- 【書誌情報】
『「毒親」って言うな!』
発売:2022年2月2日
定価:1,540円
判型:四六版
ISBN:978-4-594-09056-2
■購入リンク
Amazon
https://www.amazon.co.jp/dp/4594090567
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