診療カーによるオンライン診療サービスを11月30日より仙台市で開始
1.背景・目的
2023年2月1日~3月31日、4者は連携して、将来想定される医師不足や高齢化に対応するために 「患者側と医療側の双方にとって、より受け入れやすい簡便なオンライン診療」を普及させることを目的とした実証※1を行いました。 具体的には、看護師が医療機器を搭載した診療カーを用いて、患者を訪問・診療補助するオンライン診療モデル (DtoPwithN型※2 )を採用し、各種医療機器や通信環境の適用によるオンライン診療の質的効果の技術検証、その有効性の評価を行いました※3。実証より、次の結果や課題が得られました。
●高速広帯域なネットワークほど映像系や音声系(聴診音)等の品質は良く、遅延も少ない傾向となり、山間部においても4G(LTE)以上の環境であれば十分に実用可能
●効率的な診療をするために、車両を用いたオンラン診療は必要であるが、車両の大きさ・車内レイアウト・複数の医療機器を利用する際の機器のオペレーションの改善や、より丁寧なマニュアルの整備が必要
●生体音(心音、呼吸音等)の聴診は重要な診療項目の一つであり、対面診療に遜色のない医療を提供するためにも、センシングした生体音を劣化させることなく遠隔地に伝送する技術が必要
実証時に得られた結果より、4G(LTE)が使用可能なエリアにおいて、オンライン診療実施に適する車両や医療機器を採用し、本年度は、国のデジタル田園都市国家構想交付金(デジタル実装タイプTYPE2)を活用し、仙台市の「防災環境“周遊”都市・仙台モデル推進事業」※4デジタル田園都市国家構想の一環として、一部地域に社会実装いたします。
※1 オンライン診療のさらなる活用に向けた実証を仙台市で開始(2023年2月15日リリース)
https://www.ntt-east.co.jp/miyagi/information/detail/pdf/20230215_01.pdf
※2 DtoPwithN型:情報通信機器を用いて医師対患者に加え、看護師が患者側で補助を行う診察
D:Doctor(医師)、P:Patient(患者)、N:Nurse(看護師)
※3「仙台市におけるオンライン診療のさらなる活用」に向けた共同実証の成果報告会を開催(2023年5月23日リリース)
https://www.ntt-east.co.jp/miyagi/information/detail/pdf/20230523_01.pdf
※4 デジタル田園都市国家構想交付金について
国が「デジタル田園都市国家構想」を推進するため、デジタルを活用した地域の課題解決や魅力向上の実現に向けた地方公共団体の自主的な取り組みを交付金により支援するもの
仙台市は今年度、オープンなデータ連携基盤を活用し、複数のサービス実装を伴う、モデルケースとなり得る取り組みが対象となる「TYPE2」に採択されている
*交付金の詳細については内閣府ホームページを参照
(URL)https://www.chisou.go.jp/sousei/about/kouhukin/index.html
2.サービス概要
(1)サービス開始:2023年11月30日(木)
(2)実施場所:仙台市内3か所
(3)実施内容:以下の通り
※ 記載は今年度の実施内容であるため、次年度以降のサービス詳細は確定後に改めてご案内いたします。
医師の定期訪問が困難な地域に居住する慢性期の疾患をお持ちの患者宅に、医療機器を搭載した診療カーとともに訪問看護師が訪れ、姿や表情のみならず、聴診音や心電図、さらには超音波画像などを遠隔地の医師に伝えます。
3.参加団体と各団体の役割
4.今後の展望について
将来想定される地域の医師不足が原因となり、患者が遠方の医療機関への通院を強いられ、受診機会の減少による地域医療格差の拡大が想定されます。オンライン診療を活用することにより、市民のニーズに合わせた医療体制を構築し、地域差のない医療サービスが提供可能となります。本実装を通して、持続可能な医療の提供に関して4者連携してさらなる検討を推進してまいります。
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