【第174回「芥川賞」候補作発表】文學界から2作品がノミネート!
坂崎かおるさん「へび」/久栖博季さん「貝殻航路」
株式会社文藝春秋(本社:東京都千代田区 社長:飯窪成幸)の文芸誌「文學界」掲載の創作2作品、坂崎かおるさんの「へび」(文學界10月号)と、久栖博季さんの「貝殻航路」(文學界12月号)が、第174回芥川龍之介賞の候補作にノミネートされました。
第174回芥川賞の選考会は1月14日(水)に都内で行われます。

■ノミネート作品「へび」
発達障害をもつ息子・夏秋、「人形」になってしまった妻・那津と暮らす「あなた」の日々の悩みと喜びを、「僕」はずっと見ていた。夏秋が少年野球を通じて親友と出会い成長する過程も、彼の逃避行にうろたえた日も——。
親と子のかけがえのない日々が驚くべき視点から描かれる、人生の熱を伝える物語。
▼著者プロフィール
坂崎かおる(さかさき・かおる)
1984年、東京都生まれ。2020年「リモート」で第1回かぐやSFコンテスト審査員特別賞を受賞後、多くの文学賞やコンテストで受賞・入賞。24年「海岸通り」で第171回芥川賞候補、「ベルを鳴らして」で第77回推理作家協会賞短編部門受賞、25年『箱庭クロニクル』で第46回吉川英治新人文学賞受賞。著書に『嘘つき姫』『海岸通り』『箱庭クロニクル』『サンクトペテルブルクの鍋』がある。今回は2回目のノミネートです。

■ノミネート作品「貝殻航路」
北方領土を指呼にのぞむ土地で育ち、結婚を機に港町・釧路に移り住んだわたしのもとに、アラスカからの豪華客船寄港の報が届く。
立ち寄る人、去る人が交差する霧にけぶる釧路の町で、わたしは過去の痛みに苛まれる。
アイヌの血を引く夫の不在、かつてロシア船に拿捕された漁師だった父の背中、灰色の海の彼方にたたずむ光を失った灯台――。
戦後の歴史と民族の記憶が北の大地に残した微かで確かな航路を辿る。
著者プロフィール
久栖博季(くず・ひろき)
1987年、北海道生まれ。弘前大学人文学卒業、同大人文社会科学研究科修士課程中退。2021年、「彫刻の感想」で第53回新潮新人賞を受賞してデビュー。24年、「ウミガメを砕く」で三島由紀夫賞候補。芥川賞候補は本作で初。

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