2025年3月期(2024年度) 連結決算について

成田国際空港株式会社

1.2024年度連結決算・・・前期から増収増益

 コロナ禍を経て、航空旅客需要は回復から成長ステージへと移行しており、航空旅客数は2019年度以来5期ぶりに4,000万人を突破し、特に、国際線外国人旅客数は開港以来初めて2,000万人を超え、最高値を更新しました。また、前期はやや低調であった国際航空貨物量は、2024年4月以降、前年同月を12カ月連続で上回り、好調に推移しています。これらの結果に加え、円安の効果により物販・飲食収入が好調であったこと等から、営業収益は2,637億円となり、4期連続の増収となりました。

 営業費用は、売上に連動する費用等の増加がありましたが、引き続きコストマネジメントの徹底に努めました。その結果、営業利益は前期の129億円から293億円増加の422億円、親会社株主に帰属する当期純利益は前期の100億円から250億円増加の351億円となりました。

【参考】2024年度航空取扱量実績

2.2025年度連結業績予想・・・増収減益

 2025年度の航空取扱量見通しは、発着回数及び旅客数ともに2024年度を上回ると想定しております。国際線の発着回数及び旅客数は中国及び東南アジア路線を中心とする増便が見込まれることから、2024年度を上回ると想定しました。国内線の発着回数及び旅客数は、需要は底堅いものの、2024年度冬ダイヤにおいて生じた減便が通期化する影響から2024年度をやや下回るものと想定しました。

 一方、労務単価や諸物価の高騰の影響に加え、需要増への対応の必要性、安全を最優先に老朽化した施設の修繕・更新等を進めていくことからコスト増加を想定しており、結果として、営業収益は5期連続の増収を想定するものの、営業利益、経常利益、親会社株主に帰属する当期純利益は前期比で減益となると想定しています。引き続きコストマネジメントを徹底し、業績予想の達成はもとより、利益の拡大に努めてまいります。

 なお、実際の業績は、これら航空需要等経営環境の変化により大きく異なる結果となる可能性があります。

【参考】2025年度の航空取扱量見通し及び業績予想

3.セグメント別 2024年度連結決算

空港運営事業 : 国際線発着回数及び国際線旅客数が前年度を大幅に上回ったことから、空港使用料収入は前期比12.8%増の351億円、旅客施設使用料収入は前期比31.9%増の451億円と増収となり、営業収益は前期比18.8%増の1,072億円、営業損失は91億円となりました。

リテール事業 : 国際線旅客数が前年度を大幅に上回ったことに加え、円安傾向が続いたことから、子会社が運営する直営店舗の売上である物販・飲食収入は前期比28.4%増の948億円、構内営業料収入は前期比32.4%増の128億円の増収となり、営業収益は前期比29.7%増の1,235億円、営業利益は前期比48.6%増の405億円となりました。

施設貸付事業 : 旅客数の増加によって駐車場使用料収入が増加し、また第8貨物ビル供用開始等により土地建物等貸付料収入も増加したことから、営業収益は前期比5.5%増の299億円、営業利益は前期比6.1%減の103億円となりました。

鉄道事業 : 線路使用料収入等に変更がないことから、営業収益は29億円、営業利益は6億円と、いずれも前期並みとなりました。

4.セグメント別 2025年度連結業績予想

空港運営事業 : 国際線発着回数及び国際線旅客数が増加することを想定しており、これに伴い空港使用料収入及び旅客施設使用料収入等が増収となることから、営業収益は2024年度から83億円の増収の1,156億円となる一方、労務単価や諸物価の高騰に加え、需要増への対応の必要性、老朽化対策に伴うコスト増加を想定しており、営業損失は2024年度比144億円増加の236億円となる見通しです。

リテール事業 : 国際線旅客数は2024年度を上回る見込みであるものの円安効果が一服することから、営業収益は2024年度並の1,239億円となり、営業利益は2024年度から11億円減益の394億円となる見通しです。

施設貸付事業 : 第8貨物ビルの供用も寄与して土地建物等貸付料収入が増収となり、営業収益は2024年度から18億円増収の318億円となる一方、需要増への対応の必要性、老朽化対策に伴うコスト増加を想定しており、営業利益は2024年度並みの104億円となる見通しです。

鉄道事業 : 料金改定により線路使用料収入が増収となり、営業収益が2024年度から18億円増収の48億円、営業利益は2024年度から19億円増益の26億円となる見通しです。

5.財政状態

資産合計は、前期末比13.6%増の1兆4,109億円となりました。

負債合計は、前期末比13.9%増の1兆1,306億円となりました。

純資産合計は、前期末比12.4%増の2,802億円。自己資本比率は、当期純利益を計上したことにより

 自己資本は増加したものの、国からの財政融資資金の借入により資産合計が増加したことから、前期

 末19.4%から0.1ポイント減少し19.3%となりました。

6.キャッシュ・フローの状況

フリー・キャッシュ・フローは、597億円のキャッシュ・イン(前期比1,099億円の改善)となりました。

▶ 営業活動によるキャッシュ・フローは、税金等調整前当期純利益が増加したこと等により、前期比57億円増の678億円のキャッシュ・インとなりました。

▶ 投資活動によるキャッシュ・フローは、固定資産の取得による支出の増加があったものの、定期預金の預入による支出の減少等により、前期比1,042億円減の81億円のキャッシュ・アウトとなりました。

▶ 財務活動によるキャッシュ・フローは、長期借入金による収入等により、前期は395億円のキャッシュ・ アウトであったのに対し、1,317億円のキャッシュ・インとなりました。

参考資料は以下PDFよりダウンロードいただけます。

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会社概要

成田国際空港株式会社

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URL
https://www.narita-airport.jp/ja/company/
業種
倉庫・運輸関連業
本社所在地
千葉県成田市成田国際空港内 NAAビル
電話番号
-
代表者名
田村明比古
上場
未上場
資本金
1000億円
設立
2004年04月