NEC、スマートフォンやタブレット端末を用いた映像解析により自宅での正確なエクササイズをサポートするAI技術を開発
NECは、スマートフォンやタブレット端末で撮影した映像を解析して、自宅での正確なエクササイズをサポートするAI技術を開発しました。本技術により、慢性腰痛を持つ人が、時間や場所の制約なく自宅で専門家が注視するポイントと合っているかチェックしながら、正しくエクササイズに取り組めるようになることが期待されます。

【背景】
日本人の5人に1人、約2,770万人が悩んでいると推定されている腰痛(注1)の多くは痛みが長く続く慢性腰痛であり、症状を改善するためのエクササイズなどによって日々改善が図られます。しかし専門家の指示を受けることが難しい自宅などでは、症状を改善するエクササイズが分かっていても正しく行えないことが多く、改善がみられなかったり、逆に痛みが悪化したりする例が報告されています。
【本技術の概要】
NECは、スマートフォンやタブレット端末で撮影した映像を解析して、自宅での正確なエクササイズをサポートするAI技術を開発しました。本技術は、エクササイズ中の身体の動きを自動的に分析して、理学療法士などの専門家が注視するポイントと合っているかをチェックし、正しく行うためのアドバイスを提示することができます。
NECは、NECカラダケア神楽坂店(注2)の支援のもとで技術の有効性を検証し、2025年度のサービス提供を目指して開発を進めていきます。
なお、本サービスは対象者の医学的な症状・状態を診断・特定するものではなく、医療機器には該当しません。
【本技術の特長】
1.エクササイズが正しくできているか高精度に判定
ヒトの骨格を認識する技術を、慢性腰痛の改善エクササイズの動きに合わせて改良しました。一般には見分けが難しい、理学療法士が注目する背中の動きなどを高精度で推定する技術を開発して付加することで、エクササイズで求められる動きが正しく行われているかをチェックする機能を実現しました。また本技術は、特別なセンサなどを着用することなく、スマートフォンやタブレット端末で撮影した映像のみからエクササイズの細かな動きをチェックすることができます。
2.NEC開発の生成AI「cotomi(コトミ)」を活用し、専門的なアドバイスを分かりやすく提示
これまで、エクササイズの正しいやり方に関する専門的なアドバイスを、慢性腰痛を持つ人に分かりやすい表現で伝えることは困難でした。本技術では、理学療法士の知識をベースに慢性腰痛を持つ人の属性も考慮し、生成AI「cotomi」(注3)を活用して正しい動きを分かりやすい表現でフィードバックします。
NECは、AIをはじめ、時代に即した安全・安心なサービス提供に向けて、ヘルスケアにおけるデジタルトランスフォーメーション(DX)を加速することで、一人ひとりの治療に至らない、再発予防を含む疾病予防・健康維持に貢献します。
以上
(注1) 出典:膝痛・腰痛・骨折に関する高齢者介護予防のための地域代表性を有する大規模住民コホート追跡研究 平成24年度総括研究報告書、厚生労働科学研究費補助金長寿科学総合研究事業
(注2) NECカラダケアについて
https://jpn.nec.com/karada-care/index.html
(注3)

「cotomi(コトミ)」はNECが開発した生成AIの名称です。ことばにより未来を示し、「こと」が「みのる」ようにという想いを込めており、生成AIを軸にお客様と伴走するパートナーでありたいとNECは考えています。
https://jpn.nec.com/LLM/index.html
<本件に関するお客様からのお問い合わせ先>
NEC グローバルイノベーション戦略統括部
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