イエメンで第一期全国ポリオ予防接種キャンペーン終了 個別訪問で子ども500万人接種【プレスリリース】
移動保健チームの果敢な行動が支える
【2017年3月8日 サヌア(イエメン)発】
暴力が激化するイエメンで、ユニセフ(国連児童基金)とパートナー団体は、個別訪問による全国規模のポリオ予防接種キャンペーン第一期を終了し、500万人の5歳未満児にポリオの経口ワクチンとビタミンA錠剤を提供することができました。
今年の予防接種事業で最初のキャンペーンとなった今回、ポリオワクチンとビタミンA錠剤を子どもに届けるために、4万人の保健員をイエメン全土に派遣しました。彼ら移動保健チームは、子どもたちがいる場所であればどこでも、例えそこが紛争により保健サービスから切り離されている場所であっても訪問しました。保健員たちは子どもたちに予防接種をするため、勇敢な決意をもって、紛争の最前線をくぐり、山や谷を越えました。
「この2年間、暴力で命を落とした子どもよりももっと多くの子どもが、予防できる病気のために亡くなっているのです。だからこそ、イエメンの子どもたちの命を守り彼らの将来を確かなものにするために、予防接種キャンペーンが必要不可欠なのです」とユニセフ・イエメン事務所代表 メリトクセル・レラノは述べました。
このキャンペーンは極めて重要な時期に行われています。イエメンの子どもたちには飢饉が迫り、蔓延する栄養不良が疾患のリスクを劇的に高めています。イエメンの医療施設の半数以上は機能しておらず、医療システムそのものが崩壊寸前です。
子どもたちのニーズが高まる中、ユニセフは下記の人道支援を規模拡大して実施しています:
・32万3,000人の重度の急性栄養不良の子どもたちに対する治療の支援
・100万人の子どもたちと50万人以上の妊婦および授乳期の母親に対する基本的保健サービスの提供
「子どもたちは、紛争により必要な医療ケアや栄養を得られないために命を落としています。彼らは何カ月も十分な食事を摂れていないために免疫システムが弱っています」とレラノは言います。「私たちは、すべての紛争当事者に対して、子どもたちに計り知れない苦難を負わせているこの危機に、政治的解決を見出すことを求めます」
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■本信はユニセフ本部が発信した情報をもとに、日本ユニセフ協会が編集・翻訳したものです。
本信の原文は、https://www.unicef.org/media/media_95062.html からご覧いただけます。
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■ユニセフについて
ユニセフ(UNICEF:国際連合児童基金)は、すべての子どもの権利と健やかな成長を促進するために活動する国連機関です。現在190の国と地域※で、多くのパートナーと協力し、その理念を様々な形で具体的な行動に移しています。特に、最も困難な立場にある子どもたちへの支援に重点を置きながら、世界中のあらゆる場所で、すべての子どもたちのために活動しています。(www.unicef.org)
※ユニセフ国内委員会(ユニセフ協会)が活動する34の国と地域を含みます
※ユニセフの活動資金は、すべて個人や企業・団体からの募金や各国政府からの任意拠出金で支えられています
■日本ユニセフ協会について
公益財団法人 日本ユニセフ協会は、先進工業国34の国と地域にあるユニセフ国内委員会のひとつで、日本国内において民間として唯一ユニセフを代表する組織として、ユニセフ活動の広報、募金活動、政策提言(アドボカシー)を担っています。 (www.unicef.or.jp)
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