「ミナカミ・ミライ・マルシェ」開催レポート 減築工事完了の廃墟ホテルを特別公開

~産官学金連携で進む水上温泉街の再生~

株式会社オープンハウスグループ

株式会社オープンハウスグループ(本社 東京都千代田区、代表取締役社長 福岡 良介、以下「当社」)は、群馬県みなかみ町、群⾺銀⾏、東京⼤学大学院工学系研究科(以下「東京大学」)と締結した「産官学⾦包括連携協定」に基づき進めております「⽔上温泉街再⽣プロジェクト」(以下「本プロジェクト」)の⼀環として、2025年10月11日(土)・12日(日)に、JR上越線水上駅から、道の駅水紀行館までの温泉街全体を巡る「ミナカミ・ミライ・マルシェ−水上温泉 廃墟再生ストーリーズ2025−」を共催いたしました。

本イベントは利根川源流のまち、水上温泉街の再生に向けた社会実験として、2022年から開催してきた「廃墟再生マルシェ」を進化させたものです。今回、イベントの目玉として、温泉街の中心部に位置し「減築&再生」という新しいアプローチで再生事業が進む大型廃墟旅館「旧一葉亭」の内部見学ツアー(通常立ち入り禁止)を初開催。さらに、会場を昨年の4か所から10か所へ大幅に拡大し、会場間では電気バスが運行するなど、水上温泉街の再生とミライに向けて一歩進んだイベントとなりました。

初めて一般公開された「旧一葉亭」の内部見学ツアーについて

「旧一葉亭」は水上温泉街の中心部にあり1948年に創業し、2019年に閉業した大型廃墟ホテルです。本プロジェクトでは、従来の「スクラップ&ビルド」ではなく、「減築&再生」という新しいアプローチで事業が進められ、2024年12月に減築工事が完了し、現在は躯体等が露わになった状態となっています。今年の「ミナカミ・ミライ・マルシェ」では、通常は立ち入りを禁止されている「旧一葉亭」が初めて一般公開されました。ツアーは満員御礼となり、本プロジェクトの最新状況を直接感じていただく貴重な機会となりました。

※写真は、特別な許可を得て撮影しています

当日は本プロジェクトのみなかみ町の担当者、および「旧一葉亭」の設計協力をいただいている株式会社再生建築研究所(本社 東京都渋谷区、代表取締役 神本豊秋)の代表である神本様や担当スタッフの方々により、建物の従前の姿から数年後の再生に向けたビジョンをご案内いただきました。

自然とまちの間に擁壁のように築かれた廃墟ホテルは、最大7層あった躯体を棟に応じて1~5層まで減築することで、70年ぶりに山の風景や川音、SLの汽笛をまちに取り戻すことにつながったことなども伝えられ、利根川の渓流ぎりぎりに建つ立地や、増築を繰り返した結果生まれた複雑な内部空間、様々な自然風景を切り取る力強い躯体といった、再生建築の現場を味わっていただき、参加者からは感動の声が溢れていました。

本プロジェクトには、再生建築という手法で、既存ストック活用に関する設計、コンサルティング、調査、研究を手掛け、新築以上の価値をもらたすことを得意とする株式会社再生建築研究所と、活用事業者として地域に根ざしたホテルや公共性のある場づくりを通じて、風景・人・時間の関係性を編集する株式会社Staple(本社 広島県尾道市、代表取締役 岡 雄大)が新たに参画。訪れる人々、風景との関係性、光や風の取り込み方、まちの在り方などを考察しながら、広場、大階段、ホテルなどを計画し、自然と調和した新しいまちづくりを追求しています。

そして、2025年8月には、建築家・槇文彦氏が発案し、1982年より鹿島出版会が主催する建築・環境・インテリアのドローイングと模型の入選展「SDレビュー」において、本プロジェクトの取り組みが入選しています。

過去最大の52店舗が参加、1.5kmに渡るマルシェを繋いだ電気バスの社会実験

今回のイベントは、会場がJR水上駅から道の駅水紀行館までのおよそ1.5kmに拡張され、マルシェ群は昨年の4会場から10会場へと大幅に増加しました。みなかみ町の住民の方々も一体となってご協力くださることで、過去最高の52店舗にご参加いただき、「旧一葉亭正面玄関」、「Walk On Water(かつての書店を再生したブックカフェ)」、「MIDORI SOW(道の駅水紀行館付近のかつてのアパートを再生した複合施設)」、「旧ひがき寮(閉館した温泉旅館「一葉亭」の元従業員寮)」などの10会場が賑わいました。ご来場いただいたお客様には、みなかみの飲食、体験、ものづくりを楽しんでいただくとともに、温泉街の多様な表情を持つ空間を巡る楽しさを提供し、街全体がかつての賑わいを彷彿とさせる時間となりました。

みなかみ町と群馬大学の共同研究として運行されたスローモビリティ(電気バス)は、10のマルシェ会場を繋ぐ形で、1時間に1周のペースで運行されました。この電気バスは2日間で549名、常に満員となるほど人気を集め、ゆっくりと運行するバスから手を振り合う参加者の方々の姿も見受けられ、街に賑わいをもたらしました。

会場の一つでありDIYによる改修が進む「旧ひがき寮」で実施された「おためしオープンアトリエ#3」では、各部屋が1つ1つのアトリエとなり、ワークショップや展示、販売が行われました。前回(7月下旬開催の#2)の開催から今回のイベントまでの間にキッチンの整備やエアコンの設置が進み、現在もアトリエとしての活用に向けたDIYが継続されています。今後も、この場所が地域に開かれた創造の拠点となるよう、さらなる改修を進めてまいります。

「ミナカミ・ミライ・マルシェ−水上温泉 廃墟再生ストーリーズ2025−」開催概要

日時: 2025年10月11日(土)・12日(日)10:30〜19:30

場所: 水上温泉街(群馬県みなかみ町湯原・鹿野沢地区周辺)

会場: 10カ所(「Walk On Water」「旧蒼海ホテル/湯原橋周辺」「ジュラク旧ランドリー工場」「旧ひがき寮」「旧一葉亭正面玄関」「matatabi横」「OCTONE Brewing」「ほとり ゲストハウス&コワーキング」「MIDORI SOW」「道の駅水紀行館」)

主催:ミナカミ・ミライ・マルシェ実行委員会 

共催:みなかみ町 / 株式会社群馬銀行 / 株式会社オープンハウスグループ / 東京大学大学院都市デザイン研究室

協力:湯原区、鹿野沢共栄会、みなかみ町観光協会、道の駅水紀行館、みなかみホテルジュラク、群馬大学 次世代モビリティ社会実装研究センター、群馬トヨタ自動車株式会社、株式会社Staple、株式会社再生建築研究所

公式WEBサイト:https://www.minakami-haikyo-saisei.com/   

Instagram:@haisai_minakami 

水上温泉街再生プロジェクトについて

高度成長期からバブル期にかけて「関東の奥座敷」として隆盛した水上温泉は、個人旅行へとニーズが移行して以降、大型施設の宿泊客が大幅に減少し、ホテルや旅館の廃墟化が問題となっていました。

このような背景のもと、当社、みなかみ町、群⾺銀⾏、東京⼤学大学院工学系研究科は、2021年9⽉に締結した「産官学⾦包括連携協定」に基づき、温泉街の中心部に位置する、廃業した大規模旅館「旧一葉亭」の再生を中心とした、温泉街を再び活性化させるプロジェクト(※1)を4者連携で進めています。

このプロジェクトの最大の特徴は、旧一葉亭を従来の「スクラップ&ビルド」ではなく、「減築&再生」という新しいアプローチです。既存建物を取り壊さずに活かすことで、廃棄物および建設時のCO2排出量の削減が可能となる等、環境に配慮した取り組みとなっています。

2022年には再生建築研究所が既存建物の調査を実施する等、本プロジェクトに参画し、2023年にはみなかみ町が行う公募によりStapleが活用事業者として参画しました。現在は、産官学金で連携し、訪れる人々、風景との関係性、光や風の取り込み方、まちの在り方などを考察しながら、広場、大階段、ホテルなどを計画し、自然と調和した新しいまちづくりを追求しています。地域の課題を解決すると同時に、環境負荷を低減する次世代型の再生モデルを創り上げることで、みなかみ町の景観的・経済的活性化に貢献してまいります。

※1:みなかみ町は、温泉街再生の拠点となる「旧一葉亭」の対象施設を宿泊や飲食等の観光施設として活用する事業者を選定する公募を行いました。今後、旧一葉亭をリニューアルした上での運営を開始することを目指しています。当社グループはみなかみ町へ、2022年・2023年・2025年に、企業版ふるさと納税として計5億3千万円の寄附を行いました。この寄附は、「⽔上温泉街再⽣プロジェクト」など、みなかみ町が進める、町への新たな人の流れを生む取組に活用されています。

おためしオープンアトリエについて

閉館した温泉旅館「一葉亭」の元従業員寮である「旧ひがき寮」の再活用の可能性を探るため、水上温泉街再生プロジェクトの一環として、生まれ変わらせようとしています。まるで南欧の裏路地のような、独特な建ち方と佇まいが印象的な「旧ひがき寮」の活用方法を、東大生や地元の方々とも連携をさせていただき、アトリエとして文化的な活動拠点とするべく、2024年6月より「旧ひがき寮まるごとアトリエプロジェクト」が始動。DIYによる改修が進められています。アート・ものづくり・クラフト・アップサイクルなどをテーマにした温泉街の新しい拠点づくりを目指して「おためしオープンアトリエ」としてイベントを実施し、2025年5月、7月に続いて、今回で3回目となりました。

本取組では、温泉街再生という日本諸所に共通する社会課題解決にむけ、現存する地域資源の有効利活用を模索しつつ、地域コミュニティ及びクリエイターコミュニティの相互作用による持続可能な地域の発展に向けたゴールとして、

・環境的な持続可能:自然に寄り添うものづくり

・経済的な持続可能:アーティストやクリエイターが活動を続けられるような、資金調達や運営の仕組みを作ること

・社会的な持続可能:異なるバックグラウンドを持つ人々が協力できる場を作ること

を目指しています。

関連プレスリリース:https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000756.000024241.html

株式会社オープンハウスグループの地域共創事業について

オープンハウスグループは、「地域の活力向上に積極的に貢献し、街の元気を作ります」を事業展望の一つとして掲げ、地方公共団体をはじめとするさまざまなステークホルダーと協力しながら、地域が抱える課題を解決し、地域の資源や特長を生かし新たな価値を共に創造する「地域共創」事業に取り組んでいます。

各地域が抱える課題と真摯に向き合い、地域を活性化させるための対策を講じることで、人の流れを作り、雇用を生み出し、持続可能な社会の実現を目指してまいります。

現在の主な取組:水上温泉街再生(産官学金連携)・OPEN HOUSE ARENA OTA(官民連携)・群馬クレインサンダーズ・群馬みなかみ ほうだいぎスキー/キャンプ場・KIRINAN BASE(桐生南高校跡地の利活用)・オープンハウスの森(森林保全活動)

地域共創プロジェクト:https://kyoso.openhouse-group.co.jp/

株式会社オープンハウスグループ Web サイト URL:https://openhouse-group.co.jp/ 

株式会社オープンハウス Web サイト URL:https://oh.openhouse-group.com/

企業概要 

 商号 株式会社オープンハウスグループ

 本社所在地 〒100-7020 東京都千代田区丸の内 2-7-2 JPタワー20階(総合受付)・21階

 創業 1997年 9月

 代表者 代表取締役社長  福岡 良介

 資本金 202億3,549万円

 従業員数(連結)6,620名(2025年9月末時点)

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会社概要

URL
https://oh.openhouse-group.com/
業種
不動産業
本社所在地
東京都千代田区丸の内二丁目7番2号 JPタワー20F(総合受付)・21F
電話番号
03-6213-0775
代表者名
福岡 良介
上場
東証プライム
資本金
202億3549万円
設立
1997年09月