豊かな環境を次世代へつなぐ 東京ミッドタウンの生物多様性への取り組み 「東京ミッドタウン日比谷」ABINC認証を取得、「東京ミッドタウン(六本木)」自然共生サイトに認定

三井不動産株式会社

本リリースのポイント

・環境フレンドリーな施策を積極的に行う東京ミッドタウン日比谷が、「いきもの共生事業所Ⓡ認証(ABINC)」を取得。

・東京ミッドタウン(六本木)のミッドタウン・ガーデンでは、従前地からの生物多様性に配慮した植栽管理を継続し、環境省などによる「自然共生サイト」に認定。

・三井不動産グループの街づくりにおける環境との共生宣言 「& EARTH for Nature」に基づき、既存プロジェクトにおいて生き物と人が共存する環境をアップデートし、持続可能で豊かな環境のネットワークを次世代へつなぐ。

 三井不動産株式会社(本社:東京都中央区、代表取締役社長 植田俊)は、環境との共生宣言 「& EARTH for Nature」(以下、「本宣言」)のもと、自然と人・地域を一体で「環境」と捉え、持続可能で豊かな環境のネットワークを、東京、そして日本全国へ広げ、次の世代へつないでいく街づくりを推進しています。

 本宣言における重点課題のひとつに「生態系を豊かにする」を掲げ、生態系の保全に配慮することで、次世代にわたって生き物と人が共存できる環境作りに取り組んでおり、当社が東京ミッドタウン(本社:東京都港区、事業者代表:三井不動産株式会社)とともに運営する「東京ミッドタウン日比谷」「東京ミッドタウン(六本木)」がそれぞれ認証を取得したことをお知らせします。

 「東京ミッドタウン日比谷」では、竣工時から有する日比谷公園・皇居と連続した豊かな緑化環境に加え、生物多様性への配慮を強化する施策を積極的に行ったことが評価され、一般社団法人いきもの共生事業推進協議会が運営する「ABINC認証」※1を取得しました。

 「東京ミッドタウン(六本木)」のミッドタウン・ガーデンは、都心部では希少な広大な緑地を有しています。2007年の竣工以来、従前地からの既存木の移植・保存、高木層を持つ樹林の保護、外来種などを除去する管理等を継続してきた結果、都心において生物多様性に配慮されていることが評価され、「自然共生サイト」※2に認定されました。認定された約1.38haの緑地は都心5区※3においては最大級となります。※4

 今後も、三井不動産の代表物件として、都心部においても次世代にわたって生き物と人が共存する環境作りと、訪れる方々が環境を身近に感じられる取り組みを続け、年を経るごとに魅力を増す街づくりを続けてまいります。

東京ミッドタウン(六本木) ミッドタウン・ガーデン
東京ミッドタウン日比谷 6階パークビューガーデン

1.東京ミッドタウン日比谷における生物多様性の取り組みについて

 東京ミッドダウン日比谷においては、「経年優化」の街づくりを推進すべく、2018年の竣工以来、さまざまな取り組みを行っています。都心部にありながら約2,000㎡(緑化率約40%)の緑地を創出しており、隣接する日比谷公園と同種の樹木を取り入れるとともに生きものに配慮した植栽計画を実施、加えて地域全体の生物多様性の向上に寄与すべく、巣箱、石積み蛇篭、エコスタックとバードバスを設置しています。

 生きもの音声分析技術「KoeTurri」(ハイラブル株式会社提供)を活用し、東京ミッドタウン日比谷に来街するお客様へ豊かな生態系の魅力を発信していきます。また、本システムを活用した生きもの観察イベント等を通じ、地域・テナント・来街者とともに、日比谷エリアの環境・生物多様性の向上に貢献していきます。

(1)ハード施策

  • 竣工以来有する日比谷公園との連続性を意識した豊かな緑地空間(緑化面積約2,000㎡、緑化率約40%)

  • 生物多様性に配慮した、巣箱・石積み蛇篭・エコスタック・バードバスの設置

(2)ソフト施策

  • 今年度より、東京都市大学 北村亘准教授を「東京ミッドタウン日比谷 生物多様性アドバイザー」に迎え、監修による生きもの共生施策の更なる推進を行う。定期的な実地調査、調査結果を踏まえた中長期的な生物多様性施策の検証・実装など。

  • 東京ミッドタウン日比谷に来街するお客様へ向けた新たな体験の提供、生きもの音声分析技術「KoeTurri」を活用した環境可視化システムの導入や、生きもの生息状況を館内サイネージにて発信。

  • 地域の方やお子様・テナント・来街者を巻き込んだ 観察・啓蒙イベント開催(26年3月頃予定)。

<監修者 東京都市大学 環境学部 環境創生学科 保全生態学研究室 北村亘准教授 コメント>

 東京ミッドタウン日比谷では、これまでも敷地内外の植物の保全や、野鳥・昆虫など都市生態系を構成する様々な生きものが安心して生息できる環境づくりに取り組まれてきました。いきものと共に歩むこの姿勢は、生物多様性の重要性を社会に広く発信する上で大きな意義を持つものと考えます。特に、都心部でありながらカワセミやアオサギなど多数の野鳥が生息する日比谷公園や皇居と隣接している立地特性を踏まえると、東京ミッドタウン日比谷には地域の生態系を補完・強化する役割が求められるといえるでしょう。

 街づくりを担う三井不動産には、地域、行政、企業を巻き込んだ活動を牽引することを期待しています。そして自然と人が共生する都市の在り方を一緒に作り上げたいと思います。

東京ミッドタウン日比谷 6階パークビューガーデン
東京ミッドタウン日比谷に訪れた鳥(シジュウカラ)
来街した鳥を紹介する館内サイネージ(イメージ)

2.東京ミッドタウン(六本木)における生物多様性の取り組みについて

 東京ミッドタウン「ミッドタウン・ガーデン」の今回認定されたエリアには、約1.38haの広大な緑地があり、クスノキやケヤキ、エノキなど旧防衛庁時代からの保存木が15mを超える高木となって林冠を形成し、多くの人々が集まり憩う場を提供しています。このエリアの樹林や草地には220種を超す植物が生育。動物では鳥類26種、爬虫類3種、両生類1種、昆虫類40種が生息しており、ヒガシニホントカゲやニホンカナヘビ、ヤマトタマムシなどの東京都レッドリスト区部における絶滅危惧種が確認されています。都心における街づくりを通じて、人も生き物も豊かに暮らせる場を提供しています。

本エリア内の樹林
保存されてきたケヤキ、エノキ
クスノキの梢にとまるエナガ
樹林内のヤマトタマムシ翅(東京都レッドリスト区部・絶滅危惧Ⅱ類)
<ヒガシニホントカゲ(幼体)>(東京都レッドリスト区部・絶滅危惧I類)
<ニホンカナヘビ>(東京都レッドリスト区部・絶滅危惧I類)

 「ミッドタウン・ガーデン」は、春の桜、GWの新緑、梅雨の紫陽花、初夏のアガパンサス、秋冬の紅葉など、四季折々の植栽によって美しく彩られます。緑地を活かしたGWイベントではガーデンが開放され芝生でピクニックを楽しめるほか、過去のクリスマスイベントでは剪定枝を活用したサステナブルなクリスマスツリーやスワッグ作りを実施してきました。ほかにも、ガーデンに飛来する鳥たちを紹介する「THE BIRD handbook」をインフォメーションカウンターで配布するなど、訪れる皆様に自然との共生をより身近に感じていただく取り組みを行っています。

MIDTOWN BLOSSOM
MIDTOWN OPEN THE PARK
THE BIRD handbook

<参考>

自然資本や生物多様性に関連した情報を TNFD レポートとして開示しております。

https://www.mitsuifudosan.co.jp/corporate/esg_csr/pdf/2025/2025_TNFD_report.pdf

※1 いきもの共生事業所®認証(ABINC認証):自然と人との共生を企業活動において促進することを目的に作られた認証制度で、一般社団法人「企業と生物多様性イニシアティブ」が作成したガイドラインなどを基準として、企業における生物多様性に配慮した緑地づくりや管理利用などの取り組みを、一般社団法人「いきもの共生事業推進協議会(ABINC)」が評価・認証する

※2 自然共生サイト:「民間の取組等によって生物多様性の保全が図られている区域」を国が認定する区域のこと。2030年までに陸と海の30%以上を保全する「30by30」の世界目標を実現する一環として、2025年度より「地域生物多様性増進法」に基づく法制度として運用が始まり、環境省・農林水産省・国土交通省の三省が共同で認定を行っている。

※3 都心5区:千代田区、中央区、港区、渋谷区、新宿区

※4 環境省HP「自然共生サイトに認定されたサイト一覧」に基づく自社調べ

■三井不動産グループのサステナビリティについて

 三井不動産グループは、「共生・共存・共創により新たな価値を創出する、そのための挑戦を続ける」という「&マーク」の理念に基づき、「社会的価値の創出」と「経済的価値の創出」を車の両輪ととらえ、社会的価値を創出することが経済的価値の創出につながり、その経済的価値によって更に大きな社会的価値の創出を実現したいと考えています。

 2024年4月の新グループ経営理念策定時、「GROUP MATERIALITY(重点的に取り組む課題)」として、「1.産業競争力への貢献」、「2.環境との共生」、「3.健やか・活力」、「4.安全・安心」、「5.ダイバーシティ&インクルージョン」、「6.コンプライアンス・ガバナンス」の6つを特定しました。これらのマテリアリティに本業を通じて取組み、サステナビリティに貢献していきます。

【参考】

・「グループ長期経営方針」 https://www.mitsuifudosan.co.jp/corporate/innovation2030/

・「グループマテリアリティ」 https://www.mitsuifudosan.co.jp/esg_csr/approach/materiality/

・「& EARTH for Nature」 https://www.mitsuifudosan.co.jp/business/development/earth/for-nature/

 また、2025年4月に、街づくりにおける環境との共生宣言「& EARTH for Nature」を策定し、「環境」を自然と人・地域が一体となったものと捉え、豊かな「環境」を広げ、未来の世代へつなぐ街づくりを推進しています。本宣言における重点課題として、「緑を守り育む」「水の魅力を生かす」「生態系を豊かにする」「地域の想いをつなぐ」「自然資源を循環させる」の5つを定めています。本リリースの取り組みは、「& EARTH for Nature」における重点課題の3つに貢献しています。

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会社概要

三井不動産株式会社

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URL
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業種
不動産業
本社所在地
東京都中央区日本橋室町2丁目1番1号
電話番号
-
代表者名
植田 俊
上場
東証プライム
資本金
-
設立
1941年07月