凸版印刷、半導体原版メーカーを会社分割により設立
米国、欧州、アジアに製造拠点を持つ「株式会社トッパンフォトマスク」始動インテグラルが資本参加、独立企業体として更なる成長と競争力の強化を実現し、半導体産業の継続的サポートを目指す
凸版印刷株式会社(本社:東京都文京区、代表取締役社長:麿 秀晴、以下 凸版印刷)は、会社分割により、半導体用フォトマスク事業を行う新会社「株式会社トッパンフォトマスク」(本社:東京都港区、代表取締役社長:二ノ宮 照雄、以下 トッパンフォトマスク)を設立し、独立系投資ファンド インテグラル株式会社(本社:東京都千代田区、代表取締役パートナー:山本 礼二郎、以下 インテグラル)を出資パートナーとして、この度株式譲渡契約を締結しました。トッパンフォトマスクは、凸版印刷とインテグラルの合弁会社として4月1日から事業を開始、独立企業体として更なる成長と競争力の強化を実現し、急速な成長を続ける半導体産業への継続的なサポートを目指します。
■ 新会社設立の背景と狙い
AIや5Gなどテクノロジーの進化を受け、さまざまなマーケットにおけるデジタルイノベーションが加速する中、世界の半導体市場は急激な拡大を続けており、2030年に100兆円を超える水準に達すると予測されています。世界的な半導体不足を背景に、半導体メーカー各社による生産能力増強の動きとともに、半導体製造に不可欠な回路原版としてフォトマスクの需要も世界各地域でこれまで以上に高まっています。
凸版印刷は、1961年にフォトマスク事業を開始して以来、高い技術力を武器に、日本から欧米、アジアへと製造拠点の拡大を進め、半導体産業の成長を支え続けてきました。現在、各国政府による半導体の「地産地消」の動きが広まる中、凸版印刷はワールドワイドな生産体制を構築する唯一のフォトマスクメーカーとして、半導体用フォトマスクの外販市場におけるトップシェアを占めています。
一方で、半導体市場の急速な成長により、フォトマスクの市場は変曲点を迎えており、事業の継続的な拡大・成長のためには、市場環境の変化、顧客動向などを見極めながら、これまで以上に迅速かつ柔軟な研究開発投資と設備投資を行うことが求められています。
このような環境において、凸版印刷として選択しうる戦略的オプションを幅広く検討した結果、本事業を会社分割により分社化をしたうえで、独立した企業体として経営の自由度を高めることで、市場のニーズを捉えた投資を俊敏に実行し、さらなる成長と競争力の強化を実現・継続していくことが、顧客と株主への価値向上に資するとの結論に至り、この度の決定となりました。
■ 新会社の概要
新設する企業の名称 | 株式会社トッパンフォトマスク (Toppan Photomask Co., Ltd.) |
本社所在地 | 東京都港区芝浦3-19-26 トッパン芝浦ビル |
執行体制 | 代表取締役社長・CEO 二ノ宮 照雄 COO Michael G. Hadsell |
事業内容 | 半導体製造用フォトマスクの製造・販売 |
主要拠点 | 製造拠点: 朝霞、滋賀(日本)、ラウンドロック(米国)、ドレスデン(ドイツ)、 コルベイユ(フランス)、上海(中国)、利川(韓国)、桃園(台湾) 研究開発拠点: 朝霞(日本)、ドレスデン(ドイツ) |
資本金 | 4億円 |
出資比率 | 凸版印刷50.1%、インテグラル49.9% |
ウェブサイト | https://www.photomask.co.jp |
■ 今後の展開
トッパンフォトマスクは凸版印刷の連結子会社としてそのサポートを受けながら半導体用フォトマスクの製造を継続するとともに、IPO支援の実績が豊富なインテグラルからの経営・ノウハウ面での支援により経営・ガバナンス体制を強化し、将来的な株式上場を見据えた飛躍的成長を果たすべく、事業を推進していきます。
また、凸版印刷の半導体関連事業については、需要の旺盛なFC-BGA基板への対応強化を図るとともに、ヘルスケア、モビリティ、通信・センサー分野などの成長領域に対して、部材・デバイスの開発・提供を行っていきます。
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以 上
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