【横浜美術館】New Artist Picks: Wall Project 浦川大志|掲示:智能手机ヨリ横浜仮囲之図
デジタルデバイス越しに読みとる ミレニアル世代の作家 浦川大志が投げかけるメッセージ。大規模改修工事中の仮囲いに全5点の新作(全長52m)が並びます!
●ミレニアル世代が描く、インターネット時代の作品が街なかに出現
●横浜ゆかりのモチーフが描かれた全て新作による5点の連作
●作品内に点在するQRコードをスマートフォンで読み取るとあらわれるメッセージ
●本展リーフレットをウェブサイトにて無料公開。作家インタビューも公開予定
●横浜ゆかりのモチーフが描かれた全て新作による5点の連作
●作品内に点在するQRコードをスマートフォンで読み取るとあらわれるメッセージ
●本展リーフレットをウェブサイトにて無料公開。作家インタビューも公開予定
大規模改修工事のため休館中の今回は、その特別版となる「Wall Project」として、横浜美術館正面のグランモール公園「美術の広場」に面した仮囲いで、2回にわたり若手アーティストの創作を紹介します。「村上早|Stray Child」展につづく第2回は、ミレニアル世代の感覚を描き出す、浦川大志(うらかわ・たいし/1994 年生まれ)を紹介します。
浦川はデジタルネイティブとも呼ばれる、2000 年代初頭に育ったミレニアル世代の作家です。作品にはインターネットやソーシャルネットワーキングサービス(SNS)の急速な普及がもたらした新世代の情報流通のありようが反映されています。
本プロジェクトでは、全て新作による5点の連作を紹介します。
掲出イメージ 全長約52mとなる全5点の新作が仮囲いを彩ります
(参考図版)歌川広重(三代) 《横浜波止場より海岸通異人館之真図》 1870年代(明治初期) 多色木版、三枚続35.8 x 72.5 cm(3枚貼合せ) 横浜美術館蔵(齋藤龍氏寄贈)
ただし、指差すものは船のような自分の外にある対象ではなく、自らが描かれる仮囲い自体です。「仮囲いを見る彼ら」の姿は、自然と「実際の仮囲いを見る私たち」の視線に重ねられます。二人の指差しは、私たちに「見る」という行為へと意識を向けさせる仕掛けなのです。
《仮囲い》 2022年 パネルに綿布、ジェッソ、アクリル 75×322cm 撮影:山中慎太郎
スマートフォンのカメラ越しに作品、あるいは世界を見るとき、私たちは単に被写体を見ているのではありません。言うまでもなく、「何か」を見たいからこそカメラを向けるのであり、今日であれば、「何か」をSNS等で共有したいからこそ、カメラを向けているかもしれません。
浦川の作品はそうした視線が示す「見る者の欲望」を喚起させます。ここで作品は広重(三代)の作品に描かれた外国船のように、「自分の外」にあるものではなく、私たち自身もQRコードの呼び掛けに応じて、作中に参入していくひとつの場として機能します。ショッピングモールのショーウィンドウに対面した仮囲いは、浦川の手によって、物言わぬ平面であることをやめ、ひとびとの視線と欲望が行き交うメディアとなるのです。
《窓と壁》 2022年 パネルに綿布、ジェッソ、アクリル 75×322cm 撮影:山中慎太郎
《中華風》 2022年 パネルに綿布、ジェッソ、アクリル 75×322cm 撮影:山中慎太郎
- 作家プロフィール
1994年 福岡県生まれ。
2017年 九州産業大学芸術学部美術学科卒業。現在、福岡県を拠点に活動。
2018年 「VOCA展2018」(大原美術館賞受賞)
2019年 浦川大志&名もなき実昌 二人展「終わるまで終わらないよ」(熊本市現代美術館)
2021年 「異景の窓」(CONTEMPORARY HEIS)
2022年 「@sanemasa5x #風景・それと・その他のಠ_ಠ」(MIZUMA ART GALLERY)
- 基本情報
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期間 | 2022年11月14日(月)~2023年5月31日(水)*予定 |
場所 | 横浜美術館前 仮囲い (グランモール公園「美術の広場」横浜市西区みなとみらい3-4-1) |
観覧料 | 無料 |
主催 | 横浜美術館(公益財団法人横浜市芸術文化振興財団) |
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