【イベントレポート】地方創生とコミュニケーションを考えるシンポジウム開催

“地方創生事例”からコミュニケーション、言語、教育を考える

株式会社アルク(東京都千代田区 代表取締役社長:安嶋 明、以下アルク)は、2017年6月5日、「グローバリズムとローカリズムの相克を超えて」と題し、地方創生をテーマとしたシンポジウムを開催いたしました。

開催当日はコミュニケーション教育や地方創生に関わる自治体などの関係者に多数ご来場いただき、熱気あふれる講演・パネルディスカッションが行われました。人種や宗教、経済格差による社会の分断が顕著になっている昨今、グローバルとローカルをつなぐコミュニケーション、そこで言語や教育が果たす役割とはなにか―。兵庫県豊岡市での「地方創生事例」を通じ、会場の皆様と考える貴重な機会となりました。

●豊岡の何が世界で注目されるのか?

シンポジウムの第1部では平田オリザ氏(劇作家・演出家)による講演を行いました。「小さな世界都市―豊岡市の挑戦」と題し、平田氏が芸術監督を務める兵庫県の「城崎国際アートセンター」などを活用した地方創生の具体的事例が紹介されました。

その中で平田氏は、「ローカルな自治体は東京標準ではなく世界標準(グローバル)を目指すべき」と提言し、子どものころから本物の芸術に触れることや、英語教育やコミュニケーション教育の重要性について熱く語りました。

兵庫県豊岡市は、人口8万人の町に年間4万人もの外国人観光客が訪れます。そこで展開されているさまざまな先駆的な事例は、地方創生を考える多くの自治体関係者に大変参考になるものでした。

●違いを楽しむ豊かな社会へ

続く第2部は平田氏の他に、明石康氏(元国連事務次長・公益財団法人国際文化会館理事長)、青谷優子氏(バイリンガルフリーアナウンサー・朗読家)をパネリストに迎え、「コミュニケーション、言語、教育を考える」というテーマでパネルディスカッションを行いました。
3人の言語習得体験を踏まえ、そこからコミュ二ケーションや教育の在り方をフロアの参加者と一緒に考えました。

明石氏は「国連でのコミュニケーションは言葉の形式よりも、伝えよう理解しようという気持ちのほうが大切だった」と貴重な経験を語ってくださいました。英国で育った青谷氏は、英語は話せても話す中身がなければ何も言えなかった子どもの頃の経験を披露され、また平田氏は韓国に留学して欧米人と同じクラスで韓国語を学ぶ中で自分の日本語を相対化していったプロセスを紹介してくださいました。

3人の話の中でキーワードになったのは「対話」です。自分と相手の違いを意識した上で、コミュニケーションの中から自分のものでも相手のものでもない新しい概念を生み出すことの重要性が再認識されました。

また、そのような対話のトレーニングが子どもの頃から必要なことは会場全体で共有されましたが、大学生や社会人はどのようにして対話の能力を磨けばいいのかという点においては、フロアからも積極的な質疑・提案がありました。

●価値を生み出す「場づくり」を
コミュニケーションにおいては、違いを違いとして認識した上でその違いから新しい価値観を生み出すこと、むしろ違うことを尊重しその違いを楽しむことが重要であるというパネルディスカッションの主張は、均質化・同質化が進む日本社会や教育の在り方に一石を投じるものになりました。
そのような新しい価値を創造する場は、地域や家庭、学校や会社などにおいてそれぞれ必要なものでしょう。

アルクも外国語教育やコミュニケーション教育を通して、そのような場づくりに積極的に関わっていきたいと考えています。

<シンポジウム概要>
【題名】グローバリズムとローカリズムの相克を超えて
【開催日】2017年6月5日(月)
【会場】国際文化会館(東京都港区六本木5‐11‐16)
【プログラム】
第一部   基調講演 「小さな世界都市―豊岡市の挑戦」
    平田オリザ氏(劇作家・演出家)
第二部 パネルディスカッション 「コミュニケーション、言語、教育を考える」
    平田オリザ氏
    明石康氏(元国連事務次長/公益財団法人国際文化会館理事長)
    青谷優子氏(バイリンガルフリーアナウンサー/朗読家)
    安嶋明(司会、アルク代表取締役社長)

<本件に関する報道関係者向けお問合せ先>
アルク 広報担当 河合(かわい)
e-mail:ko-ho@alc.co.jp
TEL: 03-3556-2711

[アルクとは]
アルクは、1969年4月の創業以来、企業理念として「地球人ネットワークを創る」を掲げ、実践的な語学力を身につける教材の開発をすすめてきた語学教育総合カンパニーです。創刊から45年を超える『ENGLISH JOURNAL』など学習情報誌をはじめ、受講者数延べ120万人の通信講座「ヒアリングマラソン」シリーズ、書籍、研修、eラーニング教材、各種デジタルコンテンツの提供など、語学分野における学習者向けの様々な支援を行っております。URL:http://www.alc.co.jp/
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