【ベネッセによる全国自治体1,400名対象 DX推進に関する調査レポート】DX推進担当の約90%が“部門・職員間のIT知識の差”が課題と回答 組織横断での学びの必要性が明らかに

 株式会社ベネッセコーポレーション(本社:岡山県岡山市、代表取締役社長:小林 仁、以下:ベネッセ)は、2021年春に全国31自治体の職員約1,400人を対象に、「行政・自治体のDX推進の現状・課題」に関するWEBアンケート調査を実施しました。
 ベネッセは2021年5月より、オンライン学習サービス「Udemy(ユーデミー)」を使った全国34自治体(※)との「DX人材育成に関する実証研究」をスタートしており、今秋に研究結果を発表予定です。本調査は、この実証研究開始前に、実証研究に参加する自治体に実施した調査結果となります。
 さらに今夏からは自治体でのDX推進の取り組みの共有・情報提供を目的に「行政DX通信」を発刊します。今後もベネッセでは、自治体DX推進を支援するサービス・情報発信を強化してまいります。
※34自治体のうち、31自治体は自治体職員の人材育成、3自治体は自治体が支援する企業での人材育成に取り組んでいます。


◆調査概要
調査名 : 「行政・自治体のDX推進の現状・課題」に関するWEBアンケート
方法・調査期間 : WEBアンケート・2021年3月25日~2021年6月30日
対象 : 「DX人材育成に関する実証研究」に参加する31自治体職員 計1,378名
※対象自治体 : 北海道、岩手県、神奈川県、山梨県、香川県、岡山県、鹿児島県、埼玉県さいたま市、東京都世田谷区、神奈川県相模原市、静岡県浜松市、大阪府堺市、広島県広島市、茨城県笠間市、埼玉県越谷市、千葉県君津市、神奈川県藤沢市、神奈川県横須賀市、富山県砺波市、福井県あわら市、福井県敦賀市、長野県諏訪市、岐阜県下呂市、静岡県裾野市、静岡県袋井市、三重県亀山市、三重県桑名市、兵庫県伊丹市、奈良県生駒市、山口県下関市、大分県別府市
その他 : グラフ内、内訳数値は四捨五入の結果、合計が100にならない場合もあります。

◆実施背景
 現在、コロナ禍において、行政手続きのオンライン化やワクチン接種の予約システムの改善など、行政・自治体におけるデジタル化は喫緊の課題となっています。9月には「デジタル庁」も発足し、国を挙げてDXを推進する体制が整う中、各自治体でもDX推進に向けた専門組織の立ち上げや、外部IT人材の獲得、職員の研修の実施など、DX人材育成の取り組みが始まっています。このような状況を踏まえ、本調査では行政・自治体の現状、今後必要となってくるポイントや課題を洗い出すことを目的としています。


■調査結果サマリー
●DX推進を担う職員のうち、約9割が庁内のITプロジェクト推進において「部門や職員によってIT知識に差があることが課題」であると回答
●職員全体の約半数がIT知識不足のためITに抵抗があり、約7割が活用可能なIT技術が分からないと回答
また、約8割が、DX推進のために何から着手すればよいか分からない、学び方が分からないと回答

 


■結果詳細
【DX推進における課題:組織内のITプロジェクト推進について】
ITプロジェクトの推進を担う方の約9割が、部門・職員間でのIT知識差が原因でプロジェクトを進めにくいと感じている。また約6割の職員が、取引先からIT関連の提案を受けても、適切な判断をすることが難しいと回答。DX推進を進めるにあたり、自組織内、関連先企業での調整、コミュニケーションが課題となっていることがわかる。
そのほか、「今後の都市計画にどうIT技術を組み込んでよいか分からない」など、自治体が描くDXプランとIT技術のマッチングを課題とする回答も多くみられた。


データ① DX推進を担う職員の約9割が「部門や職員によってIT知識に差がある」ことを課題としている

※『あてはまる』は質問に対して「とてもあてはまる」「ややあてはまる」と回答した人数、『あてはまらない』は「あまりあてはまらない」「まったくあてはまらない」と回答した人数。



【DX推進での課題:職員のIT知識について】
DX推進にあたっては、基本的なITに関する知識不足がネックになっており、「何をどうやるべきか」「どのように学ぶか」について悩む職員も多い。


データ② 「現在、活用可能なIT技術が分からない」が約7割。IT知識不足のため、ITそのものに抵抗をもつ人も約半数。

※『あてはまる』は質問に対して「とてもあてはまる」「ややあてはまる」と回答した人数、『あてはまらない』は「あまりあてはまらない」「まったくあてはまらない」と回答した人数。


データ③ 約8割が、DX推進のために何から着手すればよいか、学び方が分からないと回答

※『あてはまる』は質問に対して「とてもあてはまる」「ややあてはまる」と回答した人数、『あてはまらない』は「あまりあてはまらない」「まったくあてはまらない」と回答した人数。



■調査結果を受けて
北海道 総合政策部次世代社会戦略局デジタルトランスフォーメーション推進課 主任 中山 氏
「活力あふれる北海道の未来に向けて、オンラインも活用したデジタル人材の育成に取り組みたい」
多くの課題を抱える北海道では、デジタル技術の有効活用が重要なテーマであり、中でもデジタル技術を使いこなすことの出来る人材の育成は特に重要です。遠隔地勤務も多い道庁の特徴を踏まえ、オンラインも活用しながら職員の知識・スキルの底上げを図りたいと考えています。


東京都世田谷区 政策経営部経営改革・官民連携担当課 牛嶋氏
「職員の知識・スキル向上を図り、業務の効率化を進めていきたい」
行政DXのなかで、業務の効率化については職員一人ひとりの知識・スキル向上が不可欠です。だからこそ、職員が自ら学ぶことができる環境を構築し、学びをきっかけにDXを自分事と捉え、率先して学び、実践していくことが大切だと感じています。


「組織横断でDXリーダーを育成し、自治体オールでのDX推進を人材育成からご支援していきたい」

ベネッセコーポレーション 行政・大学向けUdemy事業責任者 大宮千絵
DX推進にあたり、多くの自治体様から“人材育成の必要性”のお声をいただいております。皆様が「デジタルを活用し、いかに未来のくらし、自治体内の業務を良くしていくか」を考え推進される中、「組織間での知識差」の課題が大きいことを今回の調査結果から改めて感じております。自治体様の人材育成の取り組みとして、DX推進部門やDX推進監を設置するだけではなく、部門を超えて省庁内全体でのDX人材育成に取り組む動きも見られます。学びによって社会の課題を解決するベネッセとして、組織横断で最先端の学びをご提供することにより、行政・自治体のDX推進をご支援し、業務効率化や未来のくらしを良くしていくことを目指して参ります。


■ベネッセで支援できること
ベネッセでは2020年12月より、「Udemy Business」を活用した行政・自治体向け人材育成プログラムを提供しており、現時点で福井県庁や神戸市を始めとする多くの自治体でご活用いただいております。また、全国34の自治体と「DX人材育成に関する実証研究」を行っており、DX推進力やデータ活用力を育成する講座、また行政・自治体向けのオリジナル講座をご提供しており、自治体の皆様からもご好評いただいております。自治体の皆様の課題に合わせ、組織横断で学んでいただける学習を提供し、行政・自治体の DX 推進支援に取り組んでまいります。
【行政・自治体向けUdemyについて】 https://www.benesse.co.jp/udemy/government/


<参考情報>
■全国34自治体と実証研究を開始。2021年夏からは「行政DX通信」も発刊
ベネッセはオンライン学習サービス「Udemy」を用いた「行政向けDX人材育成プログラム」の提供を2020年12月より開始し、2021年5月からは全国34自治体と「DX人材育成に関する実証研究」を開始しております。さらに、2021年夏からは、行政・自治体むけに自治体のDX推進に向けた取り組みの共有・情報提供を目的に「行政DX通信」を発刊いたします。
※「行政DX通信」は以下より御覧いただけます。
https://www.benesse.co.jp/udemy/government/_assets/pdf/20210729.pdf

※プレスリリース:
ベネッセが全国自治体とDX人材育成の実証研究を今春より実施 参加自治体の公募をスタート
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000887.000000120.html
※実証研究参加自治体:北海道、岩手県、神奈川県、山梨県、香川県、岡山県、鹿児島県、埼玉県さいたま市、東京都世田谷区、神奈川県相模原市、静岡県浜松市、大阪府堺市、広島県広島市、茨城県笠間市、埼玉県川口市、埼玉県越谷市、千葉県君津市、神奈川県藤沢市、神奈川県横須賀市、新潟県糸魚川市、富山県砺波市、福井県あわら市、福井県敦賀市、長野県諏訪市、岐阜県下呂市、静岡県裾野市、静岡県袋井市、三重県亀山市、三重県桑名市、滋賀県甲賀市、兵庫県伊丹市、奈良県生駒市、山口県下関市、大分県別府市


■「Udemy」について
「Improving Lives Through Learning(学びを通して人生をより豊かに)」を事業コンセプトとして掲げる米国法人Udemy, Inc.が運営する世界4,000万人(※)が学ぶオンライン学習プラットフォームです。2015年よりベネッセコーポレーションが日本における独占的事業パートナーとして提携を開始しています。Udemyは、最新のIT技術からビジネス、趣味まで幅広い領域の学びをオンラインで学ぶことができ、世界で15.5万講座、7万名の講師が登録しています。学習は、PC・スマートフォンなどさまざまなデバイスが使え、個々人のペースで学習を進めることができます。※Udemyに会員登録して、コースを受講し始めたユーザーの数

■「Udemy Business」について
Udemyでは、自治体向けとして「Udemy Business」を活用いただいております。この「Udemy Business」は、「Udemy」に公開されている世界約15.5万講座の中から、日本の学習者向けに厳選した日本語及び英語約5,500講座を、サブスクリプション(定額制)で利用することができる法人向けのオンライン動画学習サービスです。2019年6月の提供開始後、トヨタ自動車、富士通、みずほフィナンシャルグループなど、日経225に登録されている30%以上の企業で採択いただき、DXを始めとした様々な経営課題の解決を学びを通して支援しています。現時点で、福井県庁や神戸市を始めとする多くの自治体でご活用いただいております。

【行政・自治体向けUdemyについて】
https://www.benesse.co.jp/udemy/government/

【サービスお申し込み先・お問い合わせ先】
ベネッセ行政DX お問い合わせ窓口
https://ufblp.benesse.jp/UfG_government_inquiry.html


 

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政治・官公庁・地方自治体
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会社概要

URL
http://www.benesse.co.jp/
業種
サービス業
本社所在地
岡山県岡山市北区南方3-7-17
電話番号
086-225-1165
代表者名
小林 仁
上場
東証1部
資本金
136億円
設立
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