紛争激化のモスル西部、取り残される10万人の子どもたち【プレスリリース】
市民への攻撃の停止を
【2017年6月5日 エルビル(イラク)発】
ユニセフ(国連児童基金)・イラク事務所代表ピーター・ホーキンスは、イラクのモスル西部で子どもたちが置かれている現状について、以下の声明を発表しました。
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私たちは、モスル西部で数人の子どもを含む市民が殺害されているという報告に危機感を覚えています。時間を追うごとに激化する戦闘から逃れようとした人々が殺されたという報告もあります。
子どもたちの命も危険に晒されています。子どもたちは殺され、負傷し、人間の盾として使用されています。いかなる人も見るべきではないような恐ろしい暴力を、子どもたちは体験し目撃しています。中には、強制的に戦闘や暴力に参加させられる子どもたちもいます。
極めて危険な状況にある旧市街などのモスル西部に、取り残された女の子と男の子が10万人いると推定されます。多くの人々が銃撃戦に巻き込まれ、病院などの医療施設が攻撃されているとも報告されています。
ユニセフは、戦闘が継続しているモスル西部のすべての紛争当事者に対して、国際人道法を順守し、常に子どもたちを保護し、彼らに危害が及ばないようにすることを求めます。
一般市民および病院、診療所、学校、家屋や水道設備などの民間施設に対する攻撃は、直ちに停止するべきです。
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■ ユニセフのモスル西部での支援活動について
ユニセフが、紛争から逃れてくる弱い立場にある子どもたちやその家族に対して行っている、緊急保護支援には以下の事が含まれます:
- 両親や親族と離ればなれになってしまった子どもたちを家族と再会させる
- 治安部隊に拘束されている子どもたちの法的代理人を務める
- ストレスを抱えている子どもたちに対して、緊急の社会心理的支援やそれぞれの子どもの必要性に合わせた保護支援を提供する
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■本信はユニセフ本部が発信した情報をもとに、日本ユニセフ協会が編集・翻訳したものです。本信の原文は、 https://www.unicef.org/media/media_96144.html からご覧いただけます。
■ユニセフについて
ユニセフ(UNICEF:国際連合児童基金)は、すべての子どもの権利と健やかな成長を促進するために活動する国連機関です。現在190の国と地域※で、多くのパートナーと協力し、その理念を様々な形で具体的な行動に移しています。特に、最も困難な立場にある子どもたちへの支援に重点を置きながら、世界中のあらゆる場所で、すべての子どもたちのために活動しています。(www.unicef.org)
※ユニセフ国内委員会(ユニセフ協会)が活動する34の国と地域を含みます
※ユニセフの活動資金は、すべて個人や企業・団体からの募金や各国政府からの任意拠出金で支えられています
■日本ユニセフ協会について
公益財団法人 日本ユニセフ協会は、先進工業国34の国と地域にあるユニセフ国内委員会のひとつで、日本国内において民間として唯一ユニセフを代表する組織として、ユニセフ活動の広報、募金活動、政策提言(アドボカシー)を担っています。(www.unicef.or.jp)
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