ベンチャーと大企業等の連携プロジェクトが事業化に取り組みます!
脱炭素推進に向けた2つのプロジェクトの実証結果を公表

県では「ビジネスアクセラレーターかながわ(BAK)」の取組により、大企業等とベンチャー企業によるオープンイノベーションを促進するとともに、事業化の支援を行っています。このたび、令和6年度の支援プロジェクトに採択された次の2つのプロジェクトの実証事業を行った結果、具体的な成果が得られたことから、今後、事業化に向けて取組を進めていきますので、お知らせします
実証事業の概要・結果(その1)



連携企業 |
株式会社メンテル、富士工業株式会社(下線がベンチャー企業) |
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プロジェクト名 |
空調効率を高めて光熱費削減と快適性向上を両立させる既存店舗向け空気環境改善サービス |
概要 |
・株式会社メンテルは、IoT技術とAI技術を用いて、建物のエネルギー効率を最適化するサービスを提供する企業です。 ・業務用換気扇やレンジフードを製造している富士工業株式会社と連携し、令和6年度に県の支援を受け、空調設備の入替などの大規模な改修を行うことなく、店舗の空気環境を改善できるシステムを開発しました。 ・このシステムではAIによる気流解析を行い、既存のエアコンと後付けサーキュレーターを制御し、風量や風向き、温度設定等をコントロールすることで、室内の温度ムラを削減し、CO2排出量と光熱費の大幅な削減を目指しています。 ・開発したシステムの実験を富士工業株式会社のラボ施設内で実施し、システムを使用した場合と、使用しなかった場合の省エネ効果などを比較しました。 (実証期間:令和6年11月~令和7年2月) |
実証事業の 結果 |
・従来に比べ約10%の省エネ(節電)及び、約50%の室内温度ムラ削減(室内の温度が一定に保たれる)が達成されました。これにより、CO2排出量についても約10%の削減効果が測定されました。 ・上記について、空調設備を入れ替える場合と比べて約20分の1のコストで達成できることが確認できました。 |
今後の展開 |
・今夏に、ラッシュジャパン合同会社(化粧品、入浴剤の製造販売業)の運営する実店舗等において、システムの実証を行い、システムの有効性や導入時の課題を検証する予定です。 ・こうした検証を元に、商業施設、宿泊施設、学校等・教育施設、保育施設などへの導入を目指していきます。 |
取材につい て |
本実証事業に関する取材は問合せ先(株式会社メンテル)まで御連絡ください。 |
実証事業の概要・結果(その2)



連携企業 |
株式会社カマン、株式会社湘南ベルマーレ(下線がベンチャー企業) |
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プロジェクト名 |
リユース容器を活用した廃棄物ゼロスタジアムの実現 ~持続可能な仕組みづくりに向けて~ |
概要 |
・株式会社カマンは、リユース容器のシェアリングサービス「Megloo(メグルー)」を開発し、リユース容器を地域の店舗間でシェアすることで、飲食店やキッチンカー等における使い捨て容器の廃棄削減に取り組んでいる企業です。 ・Jリーグのサッカークラブを運営する株式会社湘南ベルマーレと連携し、令和6 年度に県の支援を受け、令和6年11月30日のJリーグ試合会場(レモンガススタジアム平塚)において、スタジアム内外の35店舗でリユース容器を使用したメニューを販売し、容器を回収する実証実験を行いました。 ・回収にあたっては投票型回収ボックスを導入し、リユース容器の活用の賛否について投票を実施しました。 |
実証事業の結果 |
・リユース容器の活用による廃棄物削減及びCO2排出量削減の効果が下記のとおり確認できました。また、投票型回収ボックスにより、利用者の9割以上がリユース容器の活用に賛成であることが分かったとともに、リユース容器の返却率は90%を超えました。 (結果) * リユース容器による提供食数:5,698食 * リユース容器の活用により削減された廃棄物の量:106kg * 廃棄物削減により削減されたCO2排出量:495kg * リユース容器の返却率:91% ・洗浄施設にリユース容器を発送するための使用済容器の分別作業に非常に時間がかかったため、次回以降は回収ボックス自体を容器種類ごとに分けることで改善を図ります。 ※当日の様子(動画): https://www.youtube.com/watch?v=nRZKFJl3I-Q |
今後の展開 |
・Jリーグの試合等での普及に向けて、容器の洗浄のための回収工程等を改善したうえで、再度、スタジアムでリユース容器を活用した取組を実施します。 【次回の実施予定】 日程:令和7年5月17日(土曜日)15時キックオフ 明治安田J1リーグ第17節 湘南ベルマーレ 対 横浜FC 会場:レモンガススタジアム平塚(平塚市大原1-1) 提供食数(目標):6,000食 環境負荷削減(目標):120kgの廃棄物削減、600kgのCO2排出量削減 返却率向上(目標):95%の返却率達成 改善点:容器種類別の返却ボックスの設置と配置最適化による回収工程の改善 |
取材について |
本実証事業に関する取材は問合せ先(株式会社湘南ベルマーレ)まで御連絡ください。 |
【参考1】株式会社メンテル
住所:東京都世田谷区池尻2丁目4-5 HOME/WORK VILLAGE 311 号室
設立:令和5年4月3日
代表:代表取締役 井上 智樹
事業内容:施設空調等のデータ解析及びアプリケーション開発
URL:https://menteru.jp/
【参考2】株式会社カマン
住所:鎌倉市大町1−1−14
設立:令和2年11月27日
代表:代表取締役 善積 真吾
事業内容:リユース容器シェアリングサービスの開発・運営
URL:https://kaman.co.jp/
【参考3】ビジネスアクセラレーターかながわ(BAK)
県内に拠点を持つ大企業等とベンチャー企業による連携プロジェクトを創出するとともに、オープンイノベーションに向けたコミュニティ形成を目的として、大企業等・ベンチャー企業・研究機関・支援機関等が参画する協議会「ビジネスアクセラレーターかながわ(BAK)」を運営する取組。県内で、積極的にオープンイノベーションに取り組むことを希望する企業を随時募集中。
https://www.pref.kanagawa.jp/docs/sr4/cnt/f537611/bak01.html
問合せ先
神奈川県産業労働局産業部
ベンチャー支援担当課長 永井
電話045-285-0213
産業振興課新産業振興グループ 上野
電話045-210-5636
(実証事業の概要・結果(その 1)の詳細・取材に関すること)
株式会社メンテル 井上
連絡先
電話 090-5058-2056
電子メール contact@menteru.jp
(実証事業の概要・結果(その2)の詳細・取材に関すること)
株式会社湘南ベルマーレ ブランド&メディア部 広報 古林
連絡先
電話 080-9195-6135
電子メール s.kobayashi@mf.scn-net.ne.jp
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