ユニセフ初の難民の親善大使、緊急時下の教育を訴える【報道参考資料】

6月20日 世界難民の日

チャドの学校を訪ねるマズーン・メレハンさん (2017年4月21日撮影) © UNICEF_UN060490_Sokhinチャドの学校を訪ねるマズーン・メレハンさん (2017年4月21日撮影) © UNICEF_UN060490_Sokhin

【2017年6月19日 ニューヨーク 発】

 ユニセフ(国連児童基金)は、6月20日の世界難民の日の前日である本日、19歳のシリア難民で教育活動家のマズーン・メレハンさんを、最も新しくかつ最も若い親善大使に任命しました。マズーンさんは、公式な難民地位をもつ初めてのユニセフ親善大使となりました。

 マズーンさんは、故オードリー・ヘップバーン親善大使が子どもの時にユニセフの支援を受けていたのと同じく、ヨルダンのザータリ難民キャンプで暮らしている時にユニセフから支援を受けていました。

 「私は子どもでしたが、教育こそが私の人生の鍵だということがわかっていたので、シリアから逃れるときに持っていた唯一の荷物は、学校の教科書でした」とマズーンさんは言います。「私は難民として、早婚や単純労働を余儀なくされ、教育を受ける機会を失い、将来の可能性を失う子どもたちを見てきました。ですから、私はこのような子どもたちに声を与え学校に戻れるように、ユニセフと一緒に活動できることを誇りに思います」

 マズーンさんは2013年に家族とともにシリアでの紛争を逃れ、英国に第三国定住するまでの3年間をヨルダンで難民として過ごしました。そして彼女がザータリ難民キャンプで暮らした18か月の間に、子ども、特に女の子にとっての教育へのアクセスの必要性を訴える活動を開始しました。

 「マズーンさんの勇気と不屈の精神に、私たちはみな力をもらっています。私たちは、彼女がユニセフと世界中の子どもたちのための大使となることを大変誇らしく思っています」とユニセフ事務局次長ジャスティン・フォーサイスは述べました。

 マズーンさんは4月にユニセフとチャドを訪問しました。チャドの紛争地域では、学校に通えない初等教育学齢期の女の子の数は、同年齢の男の子の約3倍にのぼります。マズーンさんは、チャド湖畔でのボコ・ハラムとの紛争の影響で学校に通えなくなった子どもたちに出会い、帰国後、紛争の影響を受け、故郷を追われた子どもたちが教育を受けるために直面する困難に関して、理解を促す努力をしてきました。

 紛争地では、推定2,500万人の初等・中等教育学齢期の子どもたちが学校に通えていません。難民として暮らす子どもたちに至っては、小学校に通っている子どもは半数のみで、中学校に通っている子どもは4分の1にも満たないのです。

 緊急時における教育支援活動は深刻な資金不足に陥っています。2010年以降、人道支援資金のうち教育関連に支出された額の割合は2%未満です。このギャップを埋めるためには毎年85億米ドルが必要です。

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■主要データ
  • 世界中で、5,000万人近くの子どもたちが故郷を追われました。そのうち2,800万人は彼らが始めたのではない紛争により家を追われ、さらに数千万人はより良い、より安全な生活環境をもとめて移民しました。
  • 難民の子どもや若者は、難民ではない子どもや若者と比較して、学校に通えない可能性が5倍になります
  • 紛争の影響を受ける女の子は、男の子と比較して、学校に通えない可能性が2.5倍になります。
  • 紛争の長期化は子どもたちに複合的な困難を強います。難民は平均で17年間の避難生活を送りますが、これは子ども時代のほぼ全期間と同じです。
  • 緊急時における教育支援活動は深刻な資金不足に陥っています。2010年以降、人道支援資金のうち教育関連に支出された額の割合は2%未満です。このギャップを埋めるためには毎年85億米ドルが必要です。
 

■補足
 教育は、ユニセフが各国政府に対して、難民の子どもたちを保護するために取るよう呼びかけている6つの具体的な活動のひとつです。すでに300万人の人々が、6つの具体的な活動を支持することで紛争、暴力や貧困により故郷を追われた子どもたちと連帯を表明していますが、ユニセフは一般市民に対してさらなる参加を呼び掛けています。
  1. 移民・難民の子ども、特におとなの同伴者のいない子どもを搾取や暴力から保護する
  2. いくつかの実現的な代替案を提示し、難民や移民となることを求める子どもの拘留を終わらせる
  3. 子どもを保護し法的地位を付与する最善の方法として、家族が離ればなれにならないようにする
  4. すべての難民・移民の子どもたちが教育を受け続け、保健等の良質なサービスを利用できるようにする
  5. 難民・移民の大規模な移動を惹き起こしている根本的な原因への対策を強く求める
  6. 難民の経由地および到達地における、外国人嫌悪、差別や社会的疎外を撲滅する対策を促進する

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■ユニセフについて
 ユニセフ(UNICEF:国際連合児童基金)は、すべての子どもの権利と健やかな成長を促進するために活動する国連機関です。現在190の国と地域※で、多くのパートナーと協力し、その理念を様々な形で具体的な行動に移しています。特に、最も困難な立場にある子どもたちへの支援に重点を置きながら、世界中のあらゆる場所で、すべての子どもたちのために活動しています。(www.unicef.org
※ユニセフ国内委員会(ユニセフ協会)が活動する34の国と地域を含みます
※ユニセフの活動資金は、すべて個人や企業・団体からの募金や各国政府からの任意拠出金で支えられています

■日本ユニセフ協会について
 公益財団法人 日本ユニセフ協会は、先進工業国34の国と地域にあるユニセフ国内委員会のひとつで、日本国内において民間として唯一ユニセフを代表する組織として、ユニセフ活動の広報、募金活動、政策提言(アドボカシー)を担っています。 (www.unicef.or.jp)
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