面白法人カヤック、企業の「想い」と生活者の「人生」が重なる物語を企画する専門ユニット「ナラティ部」を発足

一方的な「ストーリー」から、共に紡ぐ「ナラティブ」へ。動画、イベント、パッケージなど、多角的な表現で「語りたくなる」ブランド体験を創出

株式会社カヤック

発足の背景:なぜ、いま「ナラティ部」なのか?

 インターネットやSNSの普及により、情報が溢れる時代となりました。企業が一方的に語る「ストーリー」だけでは届きにくく、心を動かすことも難しくなっています。どれだけ映像表現が優れていても、ありきたりな内容はスキップされ、記憶に残りません。また、生成AIの普及によって誰でも簡単に物語をつくれるようになった今、「誰の物語か」がより重要になっています。

 映像を観る生活者は、商品そのものだけでなく、その先にある「自分がどうありたいか」を重ねながら見ています。たとえば、飲料のCMであれば、「美味しい飲み物を飲みたい」という気持ちの先に「優雅な気分を味わう自分でいたい」という願いがあります。商品の魅力を伝えるだけでなく、届けたい生活者の物語に寄り添うことで、記憶に残る体験になると考えます。

 カヤックは「何をするかより、誰とするか」を大切にしてきました。それは、共につくる仲間だけでなく、届ける生活者も同じです。Webサービスやコンテンツの制作を通じて、自ら遊びたくなる、話したくなる体験を生み出す中で、人の心が動くのは、コンテンツに共感し、自分ごと化して主人公になったときだと考えました。

 そこで、この知見を動画やブランディングの領域で実装するユニット「ナラティ部」を発足しました。生活者を主人公とし、その人生と重なり合う物語(ナラティブ)としてメッセージを設計。一方的な「ストーリー」を届けるのではなく、生活者自身が誰かに語りたくなるような物語へと翻訳することを目指します。

「ナラティ部」の特長

1. 何=商品でなく、誰=届けたい人を主人公にする

従来の広告手法では、商品やサービスを主人公に考えますが、ナラティ部ではでは届けたい生活者を主人公にして考えます。生活者の「人生」という物語の中で、商品・サービスがその人をどう豊かにするのかを考え、まるでバイプレイヤーのように登場させることで、生活者自身が思わず語りたくなるような物語として設計します。

2. 独自の方法論で、誰のための物語かを設計する

クリエイターが9割というカヤックには何かに「偏愛」している社員が多くいます。マラソン好きやアニメ好きなど、そういう何かを好きな人たちが抱くインサイトを発掘してきた方法論を駆使して、施策の主人公となる生活者の気持ちを理解します。そこから物語を設計し、施策に落とし込むことで、再現性のある企画づくりを行います。

3. 表現するメディアを選ばない

これまで得意としてきたWeb動画はもちろん、ショートドラマやOOHなどから、商品のパッケージまで、あらゆる接点で物語を語ります。メディアに囚われず、届けたい生活者に合わせて、その物語体験をどのように設計するかを大切にします。

こうした手法により、差別化がしにくい、新しいブランドとの関係性を伝えられないといった課題を解消し、生活者が思わず語りたくなるブランド体験を通じて、届けたい生活者との長期的な関係を築くことに貢献します。

「ナラティ部」クリエイティブディレクター 合田ピエール陽太郎のコメント

とてもおいしいのに想いが届いてない商品、すばらしい考えを持つブランドなのにあまり知られていない。情報が溢れている時代では、機能性や利便性を伝えた発信をとにかくする、認知がとれるまでまで打ち続けるということでは、逆に届きにくくなっているように感じます。本当は、その商品やブランドを必要としている人がいっぱいいるにもかかわらずです。なので、僕たちがその間に立ち、伝えたい想いをどういう人に、どう届けるといいか一緒に見つけていきたいと思います。そして、企業だけではなく、自治体にも、たくさんの想いが眠っています。それが知られていないのは、ものすごくもったいないです。カヤックの得意なブレストをしながら、一緒に見つけ出すところから進められたらと思います。

合田ピエール陽太郎

【プロフィール】
NSC東京28期卒業。国内外のカフェでバリスタを経験後、宣伝会議賞の受賞を機に広告業界へ。大阪で4年過ごし、面白法人カヤックにジョイン。メディアミックスやストラテジー、コミュニケーションなど難しい言葉を不得意とし、とにかくがんばる気持ちを軸に企画。通信やエンタメ、行政など幅広い分野で頭をさげる。紫綬褒章を懇願、宣伝会議賞CMゴールド、ACC、日本ネーミング大賞など受賞少数。芸人引退。

事例紹介

CASE1. シチズン時計様

 シチズン時計が2023年から開始した受験応援キャンペーンの企画・制作をカヤックで行っています。

2023年は受験を控えた子どもに親ができる、新しい応援のかたちを描いた『贈ろう、静かなエールを。』。2024年は受験生が積み上げてきた時間をシームレスな1分間の映像で表現した『時間は、味方だ。』。そして2025年は「君が過ごしてきた時間は、未来の力になる。」というメッセージを込めた、シチズン初の縦型ショートドラマ『青のカノン』を企画・制作しました。『贈ろう、静かなエールを。」は第63回 JAA広告賞 消費者が選んだ広告コンクールフィルム部門メダリストの他、『青のカノン』は世界最大級の国際短編映画祭「ショートショート フィルムフェスティバル & アジア(SSFF & ASIA) 2026」のファイナリストに選出されました。

贈ろう、静かなエールを。
時間は、味方だ。
青のカノン

シチズン時計 ご担当者様のコメント

私たちには「若者の時計離れ」という課題があります。

「時間はスマホで分かる」時代のなかで、時計は単に時間を知るだけの道具でなく、常に腕にいる相棒のような存在であることを伝えたい。そこで、従来の情報伝達型の広告ではなく、カヤックさんからご提案いただいた物語を通じてストーリーを伝えることで、より深い印象を与え、長期的な記憶に残りやすくなると考えました。

SNSを中心に情報を得る若い方には、感情や価値観に訴える『物語(ナラティブ)』のほうが心に響きやすいと感じており、非常に有効な手段だと期待していました。視聴した社員からはショートドラマ(2025年「青のカノン」)の「続きを楽しみにしている」という声や、「受験の間際に、お母さんの時計貸してと言われた。まさにドラマ通りだった笑」(2024年「贈ろう、静かなエールを。」)というエピソードも届き、記憶に残る宣伝物を制作できていると感じています。

今後も深いストーリーを通じてお客様との感情的なつながりを強化し、長期的なCITIZENファンの醸成に繋げていきたいです。

CASE2. PGF生命様

2023年より、PGF生命の認知向上を目的としたブランディングムービーの企画・演出をカヤックが担当しています。2023年は人生100年時代をテーマに、親子の絆や家族の温かさを描いた心温まるアニメーション動画『走馬灯バス』。2024年は結婚する娘へ、認知症になる前の母から届いた“未来への手紙” を描いたブランドムービー『Time Letter』を公開。『走馬灯バス』は、「京都アニものづくりアワード 2024」で、アニメーションCM部門金賞を受賞。『Time Letter』は、なお、『Time Letter』は「第63回 JAA広告賞 消費者が選んだ広告コンクール」のメダリスト(長編フィルム部門)に選出されました。

走馬灯バス
Time Letter

PGF生命 ご担当者様のコメント

一方的にメッセージを伝えるだけの広告では限界があると考え、当社の理念や企業姿勢をターゲット層に自然かつ共感をもって受け止めてもらえるよう、アニメーションや実写映像による『物語』で表現する手法を取りました。

当社がカヤック様に作っていただいたものはいずれも「大人の親子の家族愛」に関する動画で、物語に触れた人が自分の親や子のことを思い浮かべ、親子の対話や将来へ向けての準備などの行動のきっかけになればという期待がありました。

実際に見た方からは「色々だぶって泣いてしまう」「未来のために今を見直すきっかけになった」との声が寄せられ、社内からも「親との関係といい、自分の今の状況にも照らして他人事と思えない」との声も届きました。

制作過程では、カヤック様が業界外の目線で消費者の心に訴えかける物語や見せ方を都度丁寧に説明してくださり、プロとしてのご意見をきちんと主張いただけるからこそ信頼してお任せしており、良い作品が出来上がるのを見て「お任せしてよかった」と毎回実感しています。

CASE3. 古谷乳業株式会社

カヤックがデザインとコピーを担当した2023年発売のミルクコーヒー「ミルクの束縛」が千葉県内での限定販売から、今では全国(北海道、沖縄県を除く)で販売。累計430万本(2025年11月現在)

を突破するヒットとなっています。次に手がけたのが「物語のあるヨーグルト」シリーズです。菌選びや発酵温度、発酵時間、生乳の割合など、何度も試作を重ねるヨーグルトの製造過程や、古谷乳業の探究心溢れる冒険のようなモノづくりへのこだわりを「物語」と考え、企画、デザイン、ネーミングにて展開しました。絵本のような商品名とパッケージに、SNSで話題となり、全国(北海道・沖縄県除く)のスーパーマーケットおよびドラッグストアで販売されています。

「物語のあるヨーグルト」シリーズ

古谷乳業 ご担当者様のコメント

新しく発売するヨーグルトのネーミングとパッケージデザインをカヤックさんにご相談したところ、商品を手に取る→読む→味わうまでを一続きの物語として体験してもらえる「物語のあるヨーグルト」シリーズをご提案いただきました。

その一つが『冬の入道雲』です。当社は「生乳」の美味しさを何よりも大切に考えて商品作りをしてきましたが、その美味しさがしっかりと届くような名前にしたいとお伝えしたところ、『冬の入道雲』というネーミングをご提案いただきました。「まるで雲を食べているような食感」というイメージが浮かんだことから、商品コンセプト自体もガラッと変え、ふわっとした雲のような柔らかい食感の中にミルクの甘さがぎゅっと詰まった、他ではなかなか味わえないヨーグルトが完成しました。

食べた方から「本当に雲みたい」「口で溶ける」という感想が自然に生まれ、SNSで語りたくなるような一品になったと感じています。カヤックさんにいただいた物語というコンセプトやネーミングが商品作りそのものを変えてくれました。ネーミングや物語にはそんな力があるのだと、今回の開発を通じて改めて感じています。


株式会社カヤック(面白法人カヤック)について
既成概念にとらわれない発想力・企画力、形にしていく技術力を強みに、ゲームアプリや広告・Webサイト制作を始め、コミュニティ通貨、移住・関係人口促進など最新テクノロジーとアイデアを掛け合わせた新しい体験をユーザーに提供しています。社員の9割がデザイナーやプログラマーなどのクリエイター人材で、「つくる人を増やす」を経営理念に多様性を生かしたユニークな人事制度や経営を行なっています。

面白法人カヤック公式サイト https://www.kayac.com/

設立   :2005年1月21日

代表者  :代表取締役 柳澤大輔 貝畑政徳 久場智喜

所在地  :神奈川県鎌倉市御成町11-8

事業内容 :日本的面白コンテンツ事業

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会社概要

株式会社カヤック

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URL
http://www.kayac.com/
業種
情報通信
本社所在地
御成町11-12 御成町11-12
電話番号
0467-61-3399
代表者名
柳澤大輔
上場
東証グロース
資本金
5億3700万円
設立
2005年01月