いい部屋ネット「街の魅力度ランキング2023<都道府県版>」(街の住みここちランキング特別集計)発表
「いい部屋ネット 街の魅力度ランキング2023<都道府県版>」として集計しました。
なお、本ランキングが定義する魅力度とは、実際に住んでいる人々が、住んでいる街についてどれくらい満足しているか、また、住んでいない人々に地域の魅力がどの程度伝わっているかを指しています。
•順位は、居住者の居住満足度と満足度8因子・建物満足度・主観的幸福度・住み続けたい意向の12項目と、非居住者の居住訪問経験(5項目)、認知(2項目)、居住訪問希望(3項目)、個別評価(8項目)の18項目、合計30項目のそれぞれの順位の平均を元に算出しています。項目の詳細は以下の表「街の魅力度ランキング2023<都道府県>TOP41(項目別)」に掲載しています。ただし、主観的幸福度・住み続けたい意向について、2023年版<都道府県版>のリリースを未発表のため2022年の順位を使用し、それ以外の居住者評価は2023年の数値を使用しています。非居住者評価は、2023年の回答者のみを対象としています。
•30項目の評価項目の評価点数・正規化点数(偏差値)の平均を用いると特定項目で突出した値があった場合にその影響が非常に大きくなり、事実上項目に上乗せされるため、順位平均でランキングを作成しています。
•非居住者評価は、回答者の居住都道府県以外の都道府県をランダムに表示し、一人につき一つの都道府県について回答するよう制御しています。
•居住満足度・建物満足度・住み続けたい意向は5段階評価、主観的幸福度は10段階評価、経験・関係は2段階評価(はい・いいえ)、それ以外の非居住者評価は5段階評価(そう思う・どちらかといえばそう思う・どちらでもない・どちらかといえばそう思わない・そうは思わない)です。
•街の魅力を発信することを目的としているため、下位(42位以下)の順位は公開していません。
総評
■魅力度(都道府県)トップは、2年連続で福岡県
2年連続で福岡県が1位に輝きました。2位は神奈川県(昨年3位)、3位は京都府(昨年4位)、4位は兵庫県(昨年2位)です。5位は、2年連続で東京都となっています。福岡県は、居住者評価では5位、非居住者評価では2位です。居住者評価では「行政サービス」や「物価家賃」で2位の評価を得ています。一方、非居住者評価では、「仕事で行ってみたいと思う」1位、「食べ物がおいしい」2位、「住みやすそう」3位などの評価が高くなっている他、「住んでみたいと思う」「観光に訪れたいと思う」などの希望項目についても高い評価を得ています。5位の東京都は、居住者評価は3位ですが非居住者評価は9位です。居住者評価・非居住者評価ともに1位の項目が47都道府県で最も多いものの、居住者評価の「自然観光」項目、非居住者評価の「住みやすそう」「自然が豊か」「景勝地や温泉が多い」などの項目に関する評価が低く、街の魅力度としての全体順位を下げています。
■観光地としての魅力度(都道府県)は、北海道・京都府・沖縄県が今年もトップ3に
「観光に訪れたいと思う」の項目では、2年連続で1位北海道、2位京都府、3位沖縄県となっています。非居住者評価を項目別にみると、北海道は「自然が豊か」「食べ物がおいしい」「景勝地や温泉が多い」でいずれも1位、京都府は「歴史的建造物・文化財が多い」で1位、「景勝地や温泉が多い」で2位、沖縄県は「気候が良い」で1位、「自然が豊か」2位と、道府県の観光地としての魅力にも特徴がありそうです。
■魅力度(都道府県)で茨城県・群馬県・栃木県も健闘
他社のランキングで話題になった茨城県は総合41位(居住者評価40位・非居住者評価39位)、群馬県は総合33位(居住者評価17位・非居住者評価38位)、栃木県は総合30位(居住者評価26位・非居住者評価32位)と上位ではありませんが、最下位近くではありません。
•調査には「魅力的だと思う」という設問も含まれていますが、「観光に訪れたい」「仕事で訪れたい」という設問との相関関係がそれぞれ0.948、0.907と非常に強く、「魅力的だと思う」という設問でランキングを作成するのは適切ではないと判断しました。
•回答者の居住地も非常に重要であり回答者の割付を自治体の人口比率にできるだけ近くする必要があります。しかしながら、都道府県毎の割付では都市部の比率が相当高まると考えられるため、本調査では市区町村毎に割付を行っています。また、できるだけ回答者の訪問経験等のバイアスを小さくするために、都道府県毎に3,000名以上の回答を得るように調整しています。
街の魅力度ランキング2023<都道府県>TOP41(項目別)
参考:「魅力的だと思う」という設問が評価している魅力とは
●今回の調査では、回答者の現住地以外の都道府県をランダムに表示し回答を得ていますが、順位算出に使っていない設問の一つに評価対象の都道府県が「魅力的だと思う」というものがあります。
●この「魅力的だと思う」という設問では、「魅力的だと思う」対象を明示しておらず、何を魅力的だと考えて回答するかは回答者に任されています。
●そこで、「魅力的だと思う」と他の設問の相関係数を算出すると、「観光に訪れたい」「仕事で訪れたい」という設問との相関係数はそれぞれ0.948、0.907と非常に高くなっています。
●この結果から、「魅力的だと思う」という設問だけでランキングを作成すると「観光・仕事で行きたい都道府県ランキング」となってしまうことが分かります。
●また、「魅力的だと思う」という設問を他の設問と組み合わせて都道府県の総合的な魅力度の算出すると、「観光・仕事で行きたい」という設問の評価が上乗せされることになるため、本ランキング算出では除外しています。
●「観光に訪れたい」という設問との相関係数を算出すると、「メディアで良く情報を見る」「観光で行ったことがある」という設問との相関係数はそれぞれ0.783、0.673と高くなっています。
●この結果から、「観光に訪れたい」≒「魅力がある」と思うのは、「メディアで良く見る」「観光で行ったことがある」ことが影響している可能性が高いことが分かります。
参考:「魅力的でない」のは、メディアでの接触率と実際の訪問経験率が低いから
●都道府県の「魅力がある」 ≒ 「観光に訪れたい」であり、「メディアで良く見る」「観光で行ったことがある」ことが影響している可能性があることから、首都圏居住者と関西圏居住者について、全国47都道府県に対する「メディアでよく見る」「観光で行ったことがある」という回答者の比率を集計すると下表のようになります。●「メディアでよく見る」かどうかは、首都圏居住者、関西圏居住者で顕著な差はありませんが、関西圏居住者では山形県、茨城県に対する「メディアでよく見る」という回答者比率が低くなっています。同様に首都圏居住者では島根県、山口県、佐賀県に対する比率」が低くなっています。
●「観光で行ったことがある」という回答は、首都圏居住者は西日本に、関西圏居住者は東日本に行ったことがある比率が低くなっています。その中で、関西圏居住者の観光で行ったことがある比率は、秋田県、山形県、茨城県、群馬県で15%未満となっています。
調査概要
◇調査方法
株式会社マクロミルの登録モニタに対してインターネット経由で調査票を配布・回収。
◇回答者
全国47都道府県(対象自治体1,891自治体)居住の20歳以上の男女(185,549名)を対象に集計。
[男女比] 男性48.1%:女性51.9%
[未既婚] 未婚40.2%:既婚59.8% [子ども] なし45.2%:あり54.8%
[世代比] 20歳代15.9%、30歳代23.0%、40歳代24.0%、50歳代22.0%、60歳代11.6%、70歳代3.6%
◇調査期間
2023年2月17日(金)~3月15日(水):2023年調査(回答者数:185,549名)
◇調査体制
調査企画・設問設計・分析:大東建託賃貸未来研究所 宗 健(フェロー)、調査票配布回収:株式会社マクロミル
◇回答方法
居住満足度・建物満足度・住み続けたい意向:5段階評価、主観的幸福度:10段階評価
非居住者評価:経験・関係に関する項目については2択、その他の項目については5段階評価
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•学術研究目的の場合、本調査個票データについて提供できる可能性がありますので個別にお問い合わせください。
•「住みここちランキング」WEBサイトでは、「住みここち」と街づくりに関する学術論文や調査データの解説記事を掲載しています。詳細につきましては、WEBサイトをご覧ください。
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▼プレスリリースはこちら
https://www.kentaku.co.jp/corporate/pr/info/2023/sumicoco_miryoku2023.html
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