マララさん、ナイジェリアで女子教育の大切さ訴える【プレスリリース】
学校に通えない子どもが最も多い国
【2017年7月18日 マイドゥグリ(ナイジェリア)、 ダカール(セネガル)、ジュネーブ、ニューヨーク 発】
教育活動家のマララ・ユスフザイさんがナイジェリアを訪問し、ボコ・ハラムによる危機で避難を強いられている女の子たちと面会しました。危機の中心となっている北東部のマイドゥグリに滞在中、マララさんは、避難民キャンプ内に設置された学校や、公立の中学・高校の女子生徒たちと交流しました。
「ナイジェリアはアフリカで最も裕福な国である一方、学校に通っていない女の子の数が世界で最も多い国です」とマララさんは述べます。「女子教育によって経済が発展し、紛争が減り、健康状態が改善されることは研究で明らかになっています。この女の子たちや国の未来のために、ナイジェリアの指導者たちは直ちに教育を優先させなければなりません」
2009年にボコ・ハラムによる暴力が始まって以来、2,295人を超える教師が殺害され、19,000人の教師が避難を強いられ、約1,400 校の学校が破壊されました。ナイジェリア北東部の300万人の子どもたちは、学習を継続するための支援を必要としています。
数千世帯もの家族が、マイドゥグリの90のキャンプおよびキャンプに類似した居住地で暮らしている一方、60万人あまりの避難民の4分の3以上が、家族や親戚、友人の家に身を寄せており、受け入れているホストコミュニティの学校の負担は増しています。
北東部における危機にとどまらず、ナイジェリアは、学校に通っていない子どもの数が世界で最も多い国で、その人数は1,050万人を超えています。学校に通っていない小学校学齢期の子どもたちのうち、中途退学はわずか5%で、全体の4分の3の子どもたちは一度も教室に足を踏み入れたことがなく、その大多数は女の子です。
西アフリカ全域において、学校に通っていない小学校学齢期の子どもの46 %がナイジェリアの子どもたちです。世界的にみても、学校に通っていない子どもの5人にひとりはナイジェリアの子どもです。
ユニセフ・ナイジェリア事務所代表のモハメド・マリック・フォールは述べました。「すべての子どもたちが学び続けられるよう、できることは全て取り組みます。教育、特に女子教育は、今の世代だけでなく、将来の世代に希望、平和、繁栄をもたらすために最も重要なことです」
ユニセフは、政府やパートナーとともに、ナイジェリア北東部の子どもたちが学びの場に戻れるよう取り組んでいます。今年だけで、52万5,000人が学校に入学し、37あまりの一時的な教育スペースが設置され、約9万2,000セットの教材が教育を続ける子どもたちのために提供されました。
北東部におけるユニセフの教育支援にための活動資金は圧倒的に不足しています。必要な資金額3,140万ドルのうち、集まった額はわずか54%にとどまり、差額は1,440万ドルとなっています。
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■マララ・ユスフザイさんについて
マララ・ユスフザイさんは、パキスタンの活動家、学生、国連平和大使、最年少のノーベル平和賞受賞者です。女子教育の禁止に反対する声を挙げていたことから、15歳の時、タリバンの銃撃に遭いました。回復後、活動を継続し、マララ基金の創設者として、女子教育を推進する世界的な社会運動をつくり出しています。詳細は、 www.malala.org/ にてご覧いただけます。
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■ユニセフについて
ユニセフ(UNICEF:国際連合児童基金)は、すべての子どもの権利と健やかな成長を促進するために活動する国連機関です。現在190の国と地域※で、多くのパートナーと協力し、その理念を様々な形で具体的な行動に移しています。特に、最も困難な立場にある子どもたちへの支援に重点を置きながら、世界中のあらゆる場所で、すべての子どもたちのために活動しています。(www.unicef.org)
■日本ユニセフ協会について
公益財団法人 日本ユニセフ協会は、先進工業国34の国と地域にあるユニセフ国内委員会のひとつで、日本国内において民間として唯一ユニセフを代表する組織として、ユニセフ活動の広報、募金活動、政策提言(アドボカシー)を担っています。 (www.unicef.or.jp)
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