博報堂生活総研[来月の消費予報・2025年4月](消費意欲指数)
4月の消費意欲指数は、過去5年間の同月最低値に。物価高の影響で、新年度に向けた意欲は、例年より高まらず。
株式会社博報堂(本社·東京)のシンクタンク博報堂生活総合研究所は、20~69歳の男女1,500名を対象に「来月の消費意欲」を点数化してもらうなど、消費の先行きに関する調査を毎月実施。その結果を「来月の消費予報」として発表しています。
※3月3-5日に調査
2025年4月の消費意欲指数は46.5点。前月比では+2.5ptと上昇し、前年比では-1.3ptと低下しました。

【4月のポイント】
【Point1】春に向けた意欲は高まるも、物価高の影響が強まり、特に女性で前年より低下
例年4月は、3月よりも新生活や新年度に向けて消費意欲がやや高まる月で、今年も前月比で+2.5ptと上昇しました。一方、前年比では-1.3ptと低下し、直近3カ月連続で過去5年間の同月最低値を更新しています。男女別でみると、男性で-0.6pt、女性で-2.0ptと、女性の低下がより目立ちます。
消費意欲指数の理由(自由回答)をみると、前月と比べて、消費にポジティブな回答(3月342件→4月359件)はやや増加し、ネガティブな回答(3月881件→4月846件)は減少しました。具体的には、ポジティブな回答で、「(新生活・新年度の準備/春物の服が欲しいなど)季節的な意欲向上(3月117件→4月152件)」が増加しています。ネガティブな回答では、「金銭的な理由で節約・我慢(3月194件→4月172件)」が減少しました。
前年と比べると、消費にポジティブな回答(24年4月372件→25年4月359件)はやや減少し、ネガティブな回答(24年4月845件→25年4月846件)は横ばいとなりました。具体的には、ポジティブな回答で目立って増減した項目はありませんでした。ネガティブな回答では、「欲しいものがない・すでに買った(24年4月306件→25年4月261件)」が減少しています。
また、「物価高・値上げ・円安」は、2ヵ月連続で前月から増加(25年2月88件→3月153件→4月174件)し、前年比でも2倍以上に増加(24年4月78件→25年4月174件)しました。男女別では、女性で前年比の増加が目立ちます(男性:24年4月40件→25年4月70件/女性:24年4月38件→25年4月104件)。
春に向けた、新生活関連や春物の衣服などへの意欲は前月から高まっていますが、女性を中心に物価高の影響が前年より大きくなっており、例年の4月と比べて消費意欲は上がりきらない様子がうかがえます。
【Point2】消費意向は「旅行」「化粧品」「ファッション」のソト向きカテゴリーで前年比減
「特に買いたいモノ・利用したいサービスがある」人の割合は29.3%で、前月比で+0.6pt、前年比でも+0.4ptと、ともに横ばいとなりました。
16カテゴリー別の消費意向をみると、前月比では「旅行」で20件以上減少しました。前年比では「旅行」「化粧品」「ファッション」の3カテゴリーで20件以上減少しました。今年は、旅行を中心とした春らしいソト向きカテゴリーでも消費意向が落ち着いた4月となりそうです。
本調査のデータは、生活総研のホームページ(https://seikatsusoken.jp/shohiyoho/2025-04/)から
ダウンロードしていただけます。
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