JR西日本グループ長期ビジョン2032・中期経営計画2025におけるJR西日本グループの地球環境保護の取り組みの進捗について
西日本旅客鉄道株式会社(本社:大阪市北区、代表取締役社長:長谷川一明)は、「JR西日本グループ長期ビジョン2032・中期経営計画2025」において「実現したい未来」のビジョンに掲げる「安全、安心で、人と地球にやさしい交通」および「持続可能な社会」の実現に向け、環境をはじめとするサステナビリティの取り組みを一層推進していくこととしています。
地球環境保護においては、グループ全体の環境の取り組み指針である「JR西日本グループ環境基本方針」のもとで、「地球温暖化防止・気候変動対策」、「循環型社会構築への貢献」、「自然との共生」の3つの分野を柱として、グループならびに各カンパニーにおいて環境目標を設定し、グループ一体で地球環境保護に取り組んでおり、主な取り組み内容についての進捗をお知らせします。
私たちは、社会インフラを担う企業グループとして、環境保護の取り組みを推進することを通じて、長期ビジョンに掲げる「安全、安心で、人と地球にやさしい交通」と「持続可能な社会」の実現に寄与し、未来を動かしてまいります。
(関連情報)
■JR西日本企業WEBサイト内「地球環境への取り組み」
https://www.westjr.co.jp/company/action/env/
今回ご案内の取り組みは、SDGsの17のゴールのうち、特に12、13、14、15、17番に貢献するものと考えています。
長期ビジョン2032/中期経営計画2025における環境分野の基本方針
環境基本方針の3つの柱を軸に、グループならびに各カンパニーの目標を設定し、グループ一体で環境分野の取り組みを推進します。
地球温暖化防止・気候変動対策の取り組み
◆再生可能エネルギーの活用の推進
列車運転用電力への再生可能エネルギー由来電力の導入
上記に加え、JR京都線、神戸線、JR宝塚線といった京阪神エリアの主要線区への再エネ電力導入を開始
2027年度には、当社の在来線全体の運転用電力の約11%を再エネ電力に置き換え予定
さらなる再エネ電力の導入拡大に向けて、風力発電といった太陽光以外の電源など新たな手法の導入についても検討します。
次世代バイオディーゼル燃料走行試験
2022年度
・エンジン性能試験を実施
・出力や燃費などの性能が軽油と同等であることを確認
2023年度
・山口県内の山陰本線で、DEC700(電気式気動車)およびキハ40を使用し、
7月~1月まで走行試験
・夏期・通常期・冬期ともに試験結果は良好
2024年度に岩徳線・山陽本線において、営業列車を使用した長期走行試験を実施予定
目標に掲げる、2025年度の実装をめざします。
グループ施設への再エネ電力の導入拡大
(New)
ノースゲートビルディング、サウスゲートビルディング(2024年4月~)およびイノゲート大阪(2024年7月開業~)において、使用電力を100%再エネ化
昨年、電力の100%再エネ化を公表した大阪駅うめきたエリア(地下駅 /地上駅ビル)に加えて、大阪駅エリアの当社グループ主要施設の100%再エネ化が拡大します。
地域・社会と連携したモーダルシフトの取り組み
日本のカーボンニュートラルの実現に向け、低炭素な輸送モードである鉄道へのモーダルシフトを推進するため、鉄道の環境優位性に対する社会的な理解促進をめざして、JRグループ7社と日本民営鉄道協会が共同でのPR活動を開始(2023年10月~)
法人のお客様の出張での列車のご利用に再エネ電力を割り当てるサービスや、個人のお客様にはカーボンオフセット付きの旅行商品等を通じて、さらに環境にやさしい鉄道のご利用をご提供していきます。
循環型社会構築への貢献/自然との共生
循環型社会構築への貢献
(目標達成)
◆脱プラスチックの取り組みの推進
ホテルカンパニーにおける
プラスチック製アメニティ等※1の環境配慮素材への100%置き換え、
客室提供飲料水のPETボトルゼロ化を完了(2023年度末)
※1 プラスチック資源循環促進法に定める特定プラスチック製品(宿泊業):スプーン、フォーク、ヘアブラシ等、カトラリー、アメニティ類10種が対象
置き換え対象の一部は、ホテルグランヴィア京都のレストランで使用した食用油由来のリサイクル原料を採用し、サーキュラーエコノミーにも寄与しています。
2025年度目標※2を2年前倒しで達成
※2 プラスチック製アメニティ等の環境配慮素材転換率100%客室提供飲料水のPETボトル使用ゼロ
自然との共生(生物多様性、水資源の保護等)
◆生物多様性の保護の取り組み
(New)
地域と連携した森林再生の取り組み
当社が旧三江線沿線に所有する森林(島根県邑智郡美郷町の旧鉄道林)において、地域と連携した森林再生実証実験を開始
(2024年5月~)
島根県美郷町、広島大学、鳥取大学と共同で、線路敷を活用した木材運搬技術の実証・評価、野生動物対策を考慮した再造林計画の検討等の研究を進め、高樹齢化したスギ、ヒノキ等の人工林の伐採・再造林により、水源涵養、土砂災害防止、生物多様性の確保、CO2吸収といった森林の多面的機能を効果的に発揮させることをめざします。
長期ビジョン/地域・事業者と連携した取り組み
(New)
地域・事業者と連携した水素利活用の推進
岡山、山口・周南地区でも水素利活用計画の検討が進捗
◆岡山地区
ENEOS様、JR貨物様と連携し、2024年3月に採択された国土交通省 鉄道脱炭素等実装調査事業の補助金を活用して、実現可能性の調査・検討を実施
◆山口・周南地区
山口県周南市の 「第2次周南市水素利活用計画」(2024年4月公表)に当社の水素利活用 計画内容が反映
燃料電池車両開発の進捗
(New)
三菱電機・トヨタ自動車と連携し、車両仕様や試験内容の検討を開始
◆開発コンセプト
•燃料電池システムや水素貯蔵システムに、汎用性の高いものを採用し、国内外の標準化を想定した仕様
•燃料電池車両と電気式気動車の主回路システムの共通化を図り、電気式気動車の燃料電池化が可能な構成
(下図)
◆スケジュール
今年度から仕様検討を開始し2030年代早期の営業運転開始をめざします。
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