八千代エンジニヤリングとNEC、インドネシアにおいて適応ファイナンス領域における防災対策の適応価値算出の調査業務を開始
2025年6月、八千代エンジニヤリング株式会社(注1、以下八千代エンジニヤリング)と日本電気株式会社(注2、以下NEC)は国土交通省が推進する「日ASEAN相互協力による海外スマートシティ支援策“Smart JAMP”」(注3)に共同で提案し、採択されました。
本調査は「2025 年度 Smart JAMP スマートシティ実現に向けた調査検討業務(GX)」として、2025年6月から2026年3月まで、現地パートナーであるSinar Mas Land (注4、シナルマスランド)と共同で、BSDシティ(注5)を対象に、適応ファイナンス(注6)領域において洪水リスクに対する防災対策(適応策)の適応価値(適応策導入前後の予測被害額差分)を可視化するソリューションのフィジビリティスタディ(実現可能性の調査)を行います。
本フィジビリティスタディで、テクノロジーを応用した適応ファイナンス事業の実証とそのビジネスモデルを検証することで、世界的な気候変動の影響低減に持続的に貢献していくことを期待します。
<プロジェクトスキーム>

■本調査について
BSDシティの進出企業や金融機関、関係省庁へのヒアリングを通して、適応価値を活用したビジネスモデルの実現可能性について調査します。具体的には事業化課題の抽出、ビジネスモデルと収支計画、事業化スケジュールの検討を行います。またこれらの検討にあたり、既にBSDシティに導入されているスマート洪水システムを適応策として、対象域内の実際のデータを活用した氾濫解析・洪水シミュレーションおよび被害額シミュレーションを実施し、適応価値を算出します。
■背景
NECは、2023年に開催された国連気候変動枠組条約第28回締約国会議(COP28)において、適応ファイナンスのアイデアを提示し、適応策への民間資金の流入と、適応策の効果を考慮した金融商品の共創・提供を目指したユースケース創りを呼びかけました。
その活動の中で2024年10月には、Sinar Mas Landと適応ファイナンスに関する戦略的パートナーシップ(注7)を締結しました。本調査は、同戦略的パートナーシップの一環で実施するものです。
今回の取り組みでは、1976年からインドネシア国において独立行政法人国際協力機構(JICA)、アジア開発銀行(ADB)及び公共事業・住宅省のようなインドネシア政府機関を含む顧客のために広範囲にわたるコンサルティング・サービス提供を行ってきた八千代エンジニヤリングとともに適応価値の可視化とそのビジネスモデルの実現性の調査を行います。
■本事業での役割
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八千代エンジニヤリング:
業務報告書の作成、事業化課題の検討、ビジネスモデルの検討(含む氾濫解析・洪水シミュレーション)、収支計画の検討
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NEC:
ビジネスモデルの検討(含む被害額シミュレーション、適応価値算出、適応価値見える化)、事業化スケジュールの検討
(注1)八千代エンジニヤリング株式会社(本店:東京都台東区、代表取締役社長執行役員:高橋 努)
(注2)日本電気株式会社(本社:東京都港区、取締役 代表執行役社長 兼CEO:森田 隆之)
(注3)Smart JAMPの取り組みについて(国土交通省 総合政策局)
(注4)Sinar Mas Land(Head Office: Tangerang、Group CEO: Michael Widjaja)
(注5)シナルマスランドが開発するジャカルタ郊外の都市(開発面積約6,000Ha)
(注6)可視化された気候リスクに対応する取組に資金を充当する、あるいはリスクをヘッジすることにより、事業や地域・社会における不確実性を抑制しつつ、長期的かつ安定的なリターン獲得の確度を高めるもの。(環境省ホームページより引用)
(注7)NECインドネシアとSinar Mas Land がインドネシアにおける適応ファイナンスの普及に向けた戦略的パートナーシップを締結 | 日本電気株式会社のプレスリリース
<本件に対する問い合わせ先>
日本電気株式会社
GX事業開発統括部 indonesia-smartjamp@gxbd.jp.nec.com
八千代エンジニヤリング株式会社
事業統括本部 海外事業部 intl@yachiyo-eng.co.jp
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