シエラレオネを襲った土砂災害による、子どもの死者100人以上【報道参考資料】
ユニセフ、緊急支援開始
【2017年8月16日 フリータウン(シエラレオネ)発】
シエラレオネの首都フリータウンは、13日夜から14日朝にかけて豪雨と土砂災害に襲われました。政府が発表した死者数は、15日(火)時点で297人にのぼり、その3分の1に当たる109人が子どもでした。犠牲者の数は、さらに増えると見込まれています。ユニセフ(国連児童基金)は、被災現場にて、被災した人々への緊急支援を開始しています。いち早く被災地に入ったシエラレオネ事務所広報官ジョン・ジェームスは、現場の状況を下記の通り報告しています。
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「シエラレオネの首都フリータウンは、海岸沿いの丘陵地に位置し、背後には「砂糖のパン」と呼ばれる山がそびえています。町から少し離れた山のふもとには、仮ごしらえの家々と印象的なヴィラが混在する居住区がありました。その居住区のすべてを、僅か数秒で、山の表土と泥水が飲み込みました。洪水から数時間後には、その画像や映像が私たちの携帯に直接届きました。
私は被害の規模を測るために、ユニセフの水と衛生分野の専門家とシエラレオネ水公社のチームと一緒に現場を訪れました。そこで目にしたのは、半壊した家から誰かを助け出そうと瓦礫を取り除いている人です。彼は携帯で話をしており、瓦礫の下にいる電話の相手は掘っている音が近くに聞こえると言い、彼の側には亡くなった妊婦がいると言っていました。
雨が降り続いており、泥にまみれた斜面はまだ危険な状況が続いています。その日、丘陵地は雲と霧に覆われ、赤い土と煙が舞い上がる恐ろしい光景を醸し出していました。斜面の下で救助作業をしていた人が大声を上げました。別の遺体でした。布をかぶせ、ストレッチャーに乗せられ、丘の上に待つ救急車に運ばれました。
私たちは、シエラレオネでの緊急事態に際して、一致団結して活動することに慣れています。そして、フリータウンの人々は、ショックの中にありながらも、少なくとも3,000人の家を失った人々に支援の手を差し伸べていました。学校、教会やモスクは、避難所として開放され、多くの人が寄付をしていました。ユニセフはこの被災現場で、政府やパートナー団体と協力して、影響を受けた子どもたちと家族に支援を行っています。ユニセフは、家を失った多くの人達のために、仮設住居、支援物資、きれいな水および衛生用品を提供しています。
ユニセフはまた、パートナー団体や自治当局と協力して、離ればなれになったと子どもたちとその家族の再会を手助けし、恐ろしい体験をした子どもたちのトラウマを軽減させるための心理社会的支援を進めています。
一方、生存者への主な懸念は、水を起因とした病気です。被災地では、水源が汚染され、給水網も被害を受けました。感染症などの二次被害によってこれ以上の死者を出さないために、避難をしている人々に対しては、安全な水、貯水タンク、石けん、バケツや浄水剤を提供し、地域の人々には、手洗いや衛生状態を良く保つこと、および病気の初期症状に気付くことの重要性について啓発活動を実施しています。しかし、雨季はまだ続きます。」
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■ユニセフについて
ユニセフ(UNICEF:国際連合児童基金)は、すべての子どもの権利と健やかな成長を促進するために活動する国連機関です。現在190の国と地域※で、多くのパートナーと協力し、その理念を様々な形で具体的な行動に移しています。特に、最も困難な立場にある子どもたちへの支援に重点を置きながら、世界中のあらゆる場所で、すべての子どもたちのために活動しています。(www.unicef.org)
※ユニセフ国内委員会(ユニセフ協会)が活動する34の国と地域を含みます
※ユニセフの活動資金は、すべて個人や企業・団体からの募金や各国政府からの任意拠出金で支えられています
■日本ユニセフ協会について
公益財団法人 日本ユニセフ協会は、先進工業国34の国と地域にあるユニセフ国内委員会のひとつで、日本国内において民間として唯一ユニセフを代表する組織として、ユニセフ活動の広報、募金活動、政策提言(アドボカシー)を担っています。 (www.unicef.or.jp)
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