博報堂生活総合研究所「ひとりごはん」を中心とした、食生活に関する調査結果を発表 「ひとりの食事」のストレス度合いは、「ひととの食事」と同程度
「ひとりの食事」の方がストレス48.5%、「ひととの食事」の方がストレス51.5%
食事の気分は、「ひとり」“のびのび”、「家族」“ほっこり”、「友だち」“わくわく”が1位
博報堂生活総合研究所は、食生活の話題(ひとりごはん、調理定年、食生活のデジタル化など)について、20~69歳の男女1,500人を対象に「食に関する生活者調査」を実施しました。
本リリースでは「ひとりごはん」を中心に、調査でわかった生活者の価値観や気分、行動に関する発見をご紹介します。

■ ひとりの食事/ひととの食事 ストレスを感じるのはどっち?
ストレスを感じるのは、「ひとりの食事」が48.5%で、「ひととの食事」51.5%と同程度でした。
また、ひとりの食事への否定意見では「食卓はコミュニケーションの場だから」、ひととの食事への否定意見では「個人の生活リズムのズレがあるから」など、それぞれの食事スタイルの良さや違いに関する声が挙がります。

■ ひとりの食事/ひととの食事 どんな気分を感じることが多い?
食事の気分をオノマトペで選んでもらったところ、「ひとりの食事」は“のびのび”、「家族との食事」は“ほっこり”、「友だちとの食事」は“わくわく”が1位。食事スタイルごとに得られる快の気分が異なることがわかりました。

■ ひとりの食事/ひととの食事 食べることが多い料理はどれ?
ひとりで食べることが多い調理では「主“食”メイン料理」(おにぎり、パン、ラーメン)、ひとと食べることが多い料理では、魚と肉などの「主“菜”メイン料理」(寿司、焼肉、すき焼)が上位。食事スタイルごとに料理も異なっています。


■「調理定年」に賛成?反対?
※「調理定年」は、評論家の樋口恵子さんが提唱。手料理主義を手放して、外食やテイクアウト、市販の食品などを活用して食事をとること
「調理定年」への賛成派は66.1%、反対派は33.9%。賛成派が反対派の約2倍となりました。
また、前年同月に実施した調査の結果と比べると、賛成派は8.3ポイント増加しています。
■ 食のアナログ/デジタル ストレスを感じるのはどっち?
食生活のデジタル化に伴い、アナログ/デジタルのどっちがストレスかを調べたところ、飲食店での注文については、店員さんを呼んで注文」(61.6%)が、「タブレットやスマホを使って注文する」(38.4%)を大きく上回りました。
研究員による調査結果の総括
ひとり暮らし世帯の増加やひとり志向の高まりなどを背景に、注目される「ひとりごはん」。確かに、飲食店やオフィス内、イートインスペースなどで、ひとりで食事をする人たちを見かけることが増えましたが、そんな方々の「ひとりごはん」に対する価値観や気分といった意識まではわかりませんでした。
そこで今回の生活者調査を実施したわけですが、その結果からは、「ひとりの食事」にもそれなりのストレスは感じていることや、「ひととの食事」で “ほっこり”“わくわく”といった気分を感じていること、「ひとりの食事」と「ひととの食事」では食べることが多い料理の傾向が異なることなどがわかりました。
あらゆる行動や価値観が多様化する今の時代、「どっちか」に固執するより、「どっちも」を許容して行き来することが生活者にとって心地よい食事スタイル、さらには食生活・暮らし全般のスタイルになってきているのかもしれない、と感じました。
博報堂生活総合研究所 上級研究員 夏山明美
食に関する生活者調査 調査概要
調査目的 食生活に関する話題(ひとりごはん、調理定年、食生活のデジタル化など)を中心に
生活者の食に関する価値観や気分、行動を明らかにすることを目的とする
調査地域 ①首都40km圏 ②名古屋40km圏 ③阪神30km圏
調査対象者 20~69歳の男女
調査人数 1,500人
対象者割付 調査地域①~③各500人を各地域の人口構成比(性年代)に合わせ割付

調査方法 インターネット調査
調査時期 2025年3月3日(月)~5日(水)
実施集計 QO株式会社
企画分析 博報堂生活総合研究所
※【「調理定年」に賛成?反対?】は、2024年にも調査
調査時期と対象者割付は以下の通り。その他の調査概要は2025年調査と同じ
調査時期 2024年3月1日(金)~4日(月)
対象者割付

詳しい調査レポートはPDFよりご覧ください。
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