NTTインターコミュニケーション・センター [ICC]「ICC キッズ・プログラム 2024 キミ( ).コード( ).セカイ( )」の開催について
2024年7月23日(火)~8月25日(日)開催
■「ICCキッズ・プログラム」は、同時代のメディア環境に触発されたメディア・アート※2に触れることで子どもたちの好奇心と想像力を育むことを目的に、2006年より毎年夏休みに開催してきました。※3
■ 2024年度のICC キッズ・プログラムでは、小学校でのプログラミング教育導入※4の趨勢に鑑み、メディア・アート作品をプログラミング的な要素(規則性、ランダム性、自律性、数学)からとらえ、感覚的にだけではなく、論理的思考にもつながる「モノゴト」のとらえ方で作品を鑑賞・体験できる場を創ります。
※1 日本の電話事業100周年記念事業として1991年からのプレ活動を経て、1997年にNTTが設立した科学技術と文化芸術の融合をテーマとする文化施設。
※2 コンピュータをはじめとするさまざまな先端メディア・テクノロジーを使用したアート作品を総称する言葉。
※3 新型コロナウイルス感染症拡大に伴う臨時休館のため、2020年度は開催なし。
※4 2017年に告示された新学習指導要領により、2020年度より小学校で、2021年度より中学校でプログラミング教育が必修化。
1. ICC キッズ・プログラム 2024 「キミ( ).コード( ).セカイ( )」開催概要
英展覧会名 : ICC Kids Program 2024: you( ).code( ).world( )
開催期間 :2024年7月23日(火)~8月25日(日)
※ご要望にお応えして、昨年度と比べ、開催期間を延長しました。
会場 :NTTインターコミュニケーション・センター [ICC]ギャラリーA
開館時間 :午前11時〜午後6時
入場料 :無料 (当日入場は事前予約者優先)
*予約方法の詳細は、後日ICCウェブサイトにてお知らせします。
休館日※5 :7月29日(月)、8月4日(日)、5日(月)、13日(火)、19日(月)
※5 休館日以外においても、開館時間の変更および臨時休館の可能性がございます。
最新情報はICCウェブサイト(https://www.ntticc.or.jp/)などでお知らせします。
主催 : NTTインターコミュニケーション・センター [ICC] (東日本電信電話株式会社)
後援 :渋谷区、新宿区教育委員会、中野区教育委員会、文京区教育委員会
2. 展覧会概要
2020年度より小学校でのプログラミング教育が必修化され、「論理的思考力や創造性、問題解決能力等の育成」をねらいとし、その円滑な実施のためにさまざまな試みがなされています。
2024年度のICC キッズ・プログラムでは、こうしたプログラミング教育導入の趨勢に鑑み、メディア・アート作品をプログラミング的な要素(規則性、ランダム性、自律性、数学)からとらえ、感覚的にだけではなく、論理的思考にもつながる「モノゴト」のとらえ方で作品を鑑賞・体験できる場を創ります。物事を論理的に分析・分解し段階的にとらえるプログラミング的思考は、複雑化する現代社会において問題や課題に直面したときに解決策を見つけ出すスキルを育みます。
展覧会タイトルの「キミ( ).コード( ).セカイ( )」に入っている括弧とピリオドは、プログラミング言語の構文に倣ったものです。タイトルに含まれる「キミ」「コード」「セカイ」というワードは、それぞれが展覧会のテーマに深く関わっています。これらの単語がどのように相互作用するのかを定義できるまとまりで、その内容を書き換えることが可能です。ピリオドは、それぞれがチェーンのようにつながった状態を意味し、「キミ(と)コード(と)セカイ」や「キミ(が)コード(でみる)セカイ」、「キミ(が)コード(で作りかえる)セカイ」など、多様な意味づけが可能です。 人、社会、情報といったいろいろな「モノゴト」の関係性が絡み合って複雑になっている世界、「ワタシだけのセカイ」ではなく「キミがいるセカイ」で、モノゴトに対して体系的にとらえることを「コード(する)」とし、アートに触れてみることを試みます。
3. 出品作家(五十音順)
北千住(きたせんじゅ)デザイン
サスカッチ + ksmt(サスカッチ プラス ケーエスエムティー)
避雷(ひらい)
宮内暖笑(みやうちのえ)
椋木新(むくのきあらた)
mole^3(モルのさんじょう)
Lily(リリィ)
*作品例については【参考】をご参照ください。
共同キュレーション:高尾俊介、鹿島田知也
キュレトリアル・チーム:畠中実、指吸保子、鹿島田知也、赤坂恵美子、宮脇愛良
4. 関連イベント
会期中には、子どもたちの「もっとよく知りたい」に応えるためのワークショップなど各種イベントを実施予定です。
ギャラリーツアー
開催日時:2024年8月3日(土)午後2時-3時
定員:20名(当日先着順、ICCでは午後1時30分より受付を開始します。)
対象:小学生以上
共催:新宿区立角筈図書館
※最新情報はICCウェブサイト(https://www.ntticc.or.jp)などでお知らせします。
5. 今後の展示予定
・ICC アニュアル 2024 とても近い遠さ
開催予定期間:2024年6月22日(土)〜11月10日(日)
会場:ICC ギャラリーB、シアター
・ICC キッズ・プログラム 2024 キミ( ).コード( ).セカイ( )
開催予定期間:2024年7月23日(火)〜8月25日(日)
会場:ICC ギャラリーA
・「Digital×北斎【急章】その2」展(仮称)
開催予定期間:2024年9月~2025年3月
会場:ICC ギャラリーE
・企画展 「evala: See by Your Ears」(仮称)
開催予定期間:2024年12月14日(土)~2025年3月9日(日)
会場:ICC ギャラリーA、B
*展覧会名、会期などは2024年6月13日現在の情報です。
*各展覧会における関連イベントなど詳細は、展覧会ごとに発行するプレスリリースにてお知らせいたします。
6. ICCのご案内
所在地:東京都新宿区西新宿3-20-2 東京オペラシティタワー4階
(京王新線 初台駅東口から徒歩2分)
【参考】出品作家と作品例
北千住(きたせんじゅ)デザイン 《スリットスキャンの構造(こうぞう)》2021年
スリットスキャン(slit-scan)と呼ばれる映像技法があります。時空が歪んだ様な不思議な映像を作ることができ、ICCにて展示している岩井俊雄《マシュマロモニター》※にも使われています。《スリットスキャンの構造》は、このスリットスキャンの構造を可視化しインタラクティブに体験できる装置です。体験を通じて、映像技法の楽しさだけでなく映像自体の構造や時間の概念にも触れることができます。
※岩井俊雄《マシュマロモニター》は、メディア・アートの特徴的な要素のひとつである相互作用性、参加性を持った、インタラクティブ・アートの代表的な作品。
サスカッチ + ksmt (サスカッチ プラス ケーエスエムティー)《touch(タッチ):waves(ウェーブス)》2021年–
サスカッチ + ksmt (サスカッチ プラス ケーエスエムティー)《touch(タッチ):waves(ウェーブス)》2021年–
《touch:waves》は、ディスプレイの画面をタッチし演奏するビジュアル楽器です。画面は27個に分割されていて、それぞれのエリアに音とその音のイメージがマッピングされています。ビジュアライズされた音を、見て、聞いて、感覚を刺激し合いながら演奏できるように作られています。音は、空気などの振動によって伝わって聞こえますが、その様子は音の波と呼ばれます。音の波に触れながら、演奏してみましょう。
避雷(ひらい) 《うまれる、かかわる、またうまれる、》2024年
《うまれる、かかわる、またうまれる、》は、生き物の振る舞いを再現したプログラムで、人工生命たちがコンピュータの中で動いています。コンピュータの中で動く彼らは一匹一匹が自分の考えで動き、食事をし、仲間と集まり、子孫を残します。あなたがこの作品をみて、まとまりやなにかルールのようなものを感じたのであれば、それは生き物どうしのかかわりの中から自然と生まれてきたものです。この不思議な現象を創発(そうはつ)と呼びます。
自然やみんなの生きる社会には、存在どうしの間に、その存在自体だけでは説明できないような不思議な創発がたくさんあります。ぜひあなたも作品の中に飛び込んで、かかわりの生み出す不思議の一部になってみてください。
宮内暖笑(みやうちのえ) 《live~ drawing~ 2(ライブ ドローイング 2)》2024年
《live~ drawing~ 2》は、風にはためく布の動きによって生成するドローイング作品です。布で作られた筒状のオブジェを風が吹き抜けると、踊っているような動きを見せます。オブジェには糸とペンがつながれていて、オブジェの動きは糸を伝って回転する画用紙に残されていきます。ランダムな動きと一定に回転する動き、ペンの色や画用紙に触れる角度など、二つとない組み合わせの連続によって描かれるドローイングは、オブジェのユーモラスな動きとともに、どこかファンタジックな情景を見せてくれます。
椋木新 (むくのきあらた)《SPIRO MAKER(スピロ メーカー)》2022年
《SPIRO MAKER》は、直線の組み合わせによる幾何学模様をペンプロッター(ペンを使って線や文字を描く機械)で描いて、ポストカードを作成できる体験型作品です。描ける模様の種類は、3つのダイヤルによって変わる動きのパターン、ペンの色、ポストカードの色、これらそれぞれの組み合わせによって、体験者のオリジナルな一枚に仕上がります。模様を形作るプログラムが脳の拡張、ペンの動きを制御する機械が身体の拡張とみると、無数にある組み合わせから選び出す創造性は、コンピュータや機械には置き換わらない人の能力なのかもしれません。
mole^3(モルのさんじょう) 《Datascape(データスケープ)》2020年
《Datascape》は、東京に関係する電力量と気候、行政区域と川、鉄道といった情報(データ)をモチーフに、それらデータ内に潜む波やゆらぎを表現した絵画作品です。データ・ビジュアライゼーションという情報が意味する内容が伝わるようにグラフなどを使った表現手法がありますが、《Datascape》はそれとは違い、風景画を描こうとする時の空に浮かぶ雲や遠くに見える山々、木漏れ日などと同じようにデータを扱っています。ものごとの連続性や特異点、法則性などから美しさやおもしろさを見いだす感性のビジュアライゼーション(視覚化)と言えるでしょう。
Lily(リリィ) 「tabicoding(タビコーディング)」2023年–
「tabicoding」は、旅先や日常生活で見つけた美しい模様や好きな形をクリエイティブ・コーディングを通じて自分の周りの世界を探求するプロジェクトです。マレーシア在住の学生でもあるLilyが、ペナンの街並みで見られるプラナカン・タイルやモスクの壁面のレリーフなどをJavascript (p5.js)で作品化し、tabicoding.com で発表しています。tabicoding.comには「tabicoding」プロジェクトを始めるためのプログラミングの手引きも用意されており、クリエイティブ・コーディングを通じて見られる世界が開かれています。
【共同キュレーター 高尾俊介(たかおしゅんすけ)プロフィール】
アーティスト/甲南女子大学文学部メディア表現学科准教授/ジェネラティブアート振興財団代表理事
1981年熊本県生まれ、兵庫県在住。2019年より、日記のように毎日プログラムを書く習慣としてデイリーコーディングを提唱している。2021年、NFTアートプロジェクト「Generativemasks」を発表。1万点のプログラムから生成されるNFTが世界的に注目を集め、発売から2時間で1万個が完売した。このアーティスト収益から、ジェネラティブアート振興財団を設立・現在は作品発表と並行して、アルゴリズムと計算の芸術であるジェネラティブ・アートの普及啓発活動に従事している。
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