TIS、東京大学稲見研究室とXR技術を活用した遠隔コミュニケーションの社会実装に関する共同研究を開始

TISインテックグループ

TISインテックグループのTIS株式会社(本社:東京都新宿区、代表取締役社長:岡本 安史、以下:TIS)は、東京大学 先端科学技術研究センター 身体情報学分野 稲見研究室とXR技術を活用した遠隔コミュニケーションの社会実装に関する共同研究を開始することを発表します。
TISと稲見研究室は2019年より、2040年の遠隔コミュニケーションの具体化に向けた共同研究を行ってきましたが、コロナ禍で急速に求められる実社会でのXR、テレプレゼンス・テレイクジスタンス技術※1の応用にむけ、社会実装に注力した共同研究を開始します。

 ※1テレプレゼンス・テレイクジスタンス
人間が実際に存在する場所以外の場所で、まるで彼らが存在しているように感じたり、存在しているように見せたり、効果をもたらしたりすることを可能にする一連の技術を指す。例えば遠隔地にあるロボットを、あたかも自分の身体であるかのように操作し、ロボットの視覚・聴覚・触覚などの感覚を実際に体感できる技術などがあります。

■本共同研究の背景・取り組み
TISでは、コロナ禍以前から物理的な距離や身体的な理由で移動が困難な状況を想定し、XR技術をベースとしたリモートでのミーティングツールや、接客や施設見学などを行うためのサービスを検討してきました。
東京大学稲見研究室とは2019年より、2025年の大阪・関西万博やその先の社会実装に向けた新しい遠隔コミュニケーション技術の具体化をテーマに共同研究を開始しました。これまでの共同研究では2040年の社会像とその社会における遠隔コミュニケーションのあり方を議論し、稲見研究室が保有するテレプレゼンスシステム「ExLeap※2」やその応用である「T-Leap※2」などのプロトタイプシステムの試作と検証を元にしたコンセプトを作成しました。
昨年からのコロナ禍において、さらにそのニーズが高まり、具体化してきたことから、本共同研究で試作・開発したプロトタイプシステムを実社会において実証し、事業化に向けた取り組みを推進します。

※2 ExLeap・T-Leapは、稲見研究室が保有するテレプレゼンスシステムの名称です。
詳細は以下のページを参照して下さい。
ExLeap:https://star.rcast.u-tokyo.ac.jp/exleap/
T-Leap:https://star.rcast.u-tokyo.ac.jp/t-leap/

■2040年の遠隔コミュニケーションコンセプト「Synchronized-Environments」
2019~2020年度までの共同研究において、TISと東京大学稲見研究室は「物理的に対面しなくても遠くにいる人同士の環境がシンクロしている状態:Synchronized-Environments」を2040年の遠隔コミュニケーションのコンセプトとし、Synchronized-Environmentsがインフラとして提供された社会における人々の経済活動の応用例を検討しています。

<Synchronized-Environmentsのアプリケーションイメージ図>

■Synchronized-Environmentsの実証の取り組み
これまでの共同研究において、Synchronized-Environmentsのコンセプト実証の取り組みとしてExleapを活用した葬儀への遠隔参加の実証※3やT-leapの台湾における観光ガイド・買い物支援の実証※4を行い、その成果を国際学会等で発表しています。

※3 Daisuke Uriu, Kenta Toshima, Minori Manabe, Takeru Yazaki, Takeshi Fu- natsu, Atsushi Izumihara, Zendai Kashino, Atsushi Hiyama, and Masahiko Inami. 2021. Generating the Presence of Remote Mourners: a Case Study of Funeral Webcasting in Japan. In CHI Conference on Human Factors in Computing Systems (CHI ’21), May 8–13, 2021, Yokohama, Japan. ACM, New York, NY, USA, 14 pages. https://doi.org/10.1145/3411764.3445617

※4 Minori Manabe, Daisuke Uriu, Takeshi Funatsu, Atsushi Izumihara, Takeru Yazaki, I-Hsin Chen, Yi-Ya Liao, Kang-Yi Liu, Ju-Chun Ko, Zendai Kashino, Atsushi Hiyama, and Masahiko Inami. 2020. Exploring in the City with Your Personal Guide: Design and User Study of T-Leap, a Telepresence System . In 19th International Conference on Mobile and Ubiquitous Multimedia (MUM 2020), November 22–25, 2020, Essen, Germany. ACM, New York, NY, USA, 11 pages. https://doi.org/10.1145/3428361.3428382

■今後の取り組み
本共同研究では今後TISのエッジコンピューティング研究との連携や5Gを活用した実証実験を実施し、大阪・関西万博、その先の社会実装を目指します。また、本共同研究で得られた研究成果で、早期に社会応用可能なものはTISのXR Campus※5シリーズに組み込み、アフターコロナの世界の社会課題を解決するサービス開発を進め、TISのXR事業が新しい社会の中で多くの人に活用される未来を目指します。

※5  XR Campusは、さまざまな事情(距離、制約等)によって集まることが難しかった場所、体験、人に対して、テクノロジーを活用して新たな空間を提供し、スマートフォンや各種デバイスを通じて利用することができる現実をベースとした多様な空間を創造するサービスです。詳細は以下URLをご確認ください。
https://www.tis.jp/service_solution/xr_campus/

■東京大学 先端科学技術研究センター 身体情報学分野 稲見研究室について
稲見研究室は生理的・認知的・物理的知見に基づいて、システムとしての身体の機序を追究し、人間が生得的に有する感覚機能、運動機能、知的処理機能を、物理的あるい は情報的に補償・拡張する「身体情報学」に関する研究を行っています。機器に代替作業をさせる「自動化」に対し、 機器や情報システムを自らの身体の一部のように自然に利用する、いわば「人機一体」 でやりたいことが自在にできる「自在化」技術を提唱し、その実現に注力しています。

 
TIS株式会社について(http://www.tis.co.jp/
TISインテックグループのTISは、SI・受託開発に加え、データセンターやクラウドなどサービス型のITソリューションを多数用意しています。同時に、中国・ASEAN地域を中心としたグローバルサポート体制も整え、金融、製造、流通/サービス、公共、通信など様々な業界で3000社以上のビジネスパートナーとして、お客様の事業の成長に貢献しています。

TISインテックグループについて
TISインテックグループはグループ社員約2万人が一体となって、強みを活かし、国内および海外の金融・製造・サービス・公共など多くのお客様のビジネスを支えるITサービスを提供しています。デジタル技術を駆使したムーバーとして、未来の景色に鮮やかな彩りをつけていきます。

 
※ 記載されている会社名、製品名は、各社の登録商標または商標です。
※ 記載されている情報は、発表日現在のものです。最新の情報とは異なる場合がありますのでご了承ください。

【本件に関するお問合わせ先】
◆XR関連の研究開発に関するお問い合わせ先
TIS株式会社 テクノロジー&イノベーション本部  戦略技術センター 担当:倉本/井出
E-mail:info-stc@ml.tis.co.jp

 

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会社概要

TIS株式会社

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URL
https://www.tis.co.jp/
業種
情報通信
本社所在地
東京都新宿区西新宿8-17-1 住友不動産新宿グランドタワー
電話番号
050-1702-4071
代表者名
岡本安史
上場
東証プライム
資本金
100億円
設立
1971年04月