〈音楽で得られた感動は永遠のもの〉世界的音楽家・高橋幸宏によるポップ・ミュージック・ガイド『僕の私的音楽史』が、河出文庫より8月6日発売!

文庫化にあたり、天辰保文「構成者による書き下ろし」、鈴木慶一「文庫解説」を新たに収録。

河出書房新社

株式会社河出書房新社(東京都新宿区/代表取締役 小野寺優)は、2023年に他界した世界的ミュージシャン・高橋幸宏が、音楽家として、また一人のリスナーとして辿った音楽遍歴を語った『僕の私的音楽史』を河出文庫より、2025年8月6日に刊行いたします。

音楽に限らず、ものを作ることは楽しい。そしてそれの受け手になることも、本当に素晴らしい。作品に自分の気持ちが同調できたときの喜びは、代え難いものがあります。それは作り手と、受ける側が共有できる独特な宇宙ですから。

(高橋幸宏「まえがき」より)


『僕の私的音楽史』の特長

本書は、2012年8月に刊行され、昨今では入手が困難となっていた『心に訊く音楽、心に効く音楽 私的名曲ガイドブック』(PHP新書)の文庫版。文庫化にあたり、新書版本文のレコード・CDジャケット写真も漏れなく掲載。新たに「構成者による書き下ろし」、「文庫解説」を収録し、大増補しました。

音楽もファッションも衝撃的だったビートルズ、数々の映画音楽、名曲を産み出した天才バカラック、声を聴いているだけで悲しくなるニール・ヤング――。

さらには、YMO「ライディーン」製作エピソードや、初のソロ・アルバム『サラヴァ!』へ影響を与えたアーティストたちなど、自身が愛好してきた音楽と、自身の音楽活動とを重ね合わせながら軽快に語り尽くす、珠玉のポップ・ミュージック・ガイドです。

伝説のロックフェス『WORLD HAPPINESS』ライブ音源&映像が待望のパッケージ化、YMO秘蔵ライブ映像の配信、人気番組での特集などなど話題が続き、今もなお圧倒的存在感を放つ音楽家、高橋幸宏の音楽遍歴。この機会にぜひお手に取ってご覧ください。

〈カバー写真について〉

2018年6月27日、休日にプライベート旅行をした際、イギリス・ブライトンの小さなレコード店での写真。

その前週には細野晴臣氏のイギリス公演(23日ロンドン・バービカンホール、25日ブライトン・オールドマーケット)へ。バービカンホールの客席にいた高橋幸宏は細野氏からの突然の呼びかけに応え、小山田圭吾氏とともにステージへ。坂本龍一氏も加わりYMOの「Absolute Ego Dance」を演奏した。

この日、YMOが揃う最後のステージになった。

(撮影=高橋喜代美)

構成者・天辰保文による9000字の文庫版書き下ろし

この本を作るにあたって、大きな力を貸してくれた、古くからの友人であり、尊敬する音楽評論家である天辰保文さん。彼と長時間じっくり話ができたことは、望外の喜びでした。

(高橋幸宏「まえがき」より)

高橋の聞き手となって本書を構成した音楽評論家の天辰保文による「文庫版書き下ろし」を増補しました。新書版が刊行された2012年から2022年までの高橋幸宏の音楽活動を、身近な距離感で併走した天辰ならではの視点から紹介します。

音楽家・鈴木慶一による解説を新録

幸宏は取材の場などで私が書く詞を褒めてくれていたみたいで、それは本当にうれしいことなのですが、あまり直接は言ってくれなかったな(笑)。

(鈴木慶一「解説」より)

同世代の友人で、ビートニクスで高橋幸宏と音楽活動をともにした音楽家・鈴木慶一が文庫解説を担当。幼年期の無国籍な音楽体験、ビートルズと映画音楽、どこかに必ずポップが宿る感性、相手の音楽性を引き出す力、ボーカリストとしての魅力など、高橋幸宏の音楽家としての魅力に迫ります。

(構成=君塚太)

【目次】

まえがき

第1章 僕が夢中になった洋楽

ヘイリー・ミルズへの恋/テレビで触れたポップ・ミュージック/ビートルズの衝撃/ドラムの最初のお手本、ベンチャーズ/ギタリスト必聴の「オマハ」/圧倒的にポップだったシュープリームス/アル・ジャクソンの驚きのドラム/どれほどシンプルになれるか/溜息が出たジョージ・ハリスンのファッション/ジョージが理想の音楽家像/デヴィッド・ボウイ──ファッションと音楽が結びついた最後の世代/イギリスならではの世界、プロコル・ハルム

第2章 細野さんや教授との出会い

細野さんと小原礼くん/お手本みたいなアルバム『ホソノハウス』/いまや伝説的な存在のバズ/飛び入り参加してきた高中正義/ユーミンの切ない名曲/トノバンとサディスティック・ミカ・バンド/ミカ・バンドのイギリス・ツアー/会心の出来、泉谷しげるさんの『光と影』/ただ、雰囲気を味わうためにロンドンへ/絶妙なセンスの歌詞、「風をあつめて」/絶対的な衝撃 教授の『B-2ユニット』

第3章 僕が作った曲、歌った曲

スティーヴィー・ワンダーの影響を受けた『サラヴァ!』/「中国女」のサビのヒントになった名曲/「ライディーン」はいかにして生まれたか/無機質な音楽とは?/極めて稀な成功例「キュー」/屈折した気持ちの表れ「君に、胸キュン。」/隣にいたのはポール・マッカートニー/イギリスの音、アメリカの音/大切な友人 スティーヴ・ジャンセン

第4章 映画音楽、ボサノヴァ、テクノ

歌の出だしだけでも泣けてくる/フランシス・レイの映画音楽にうっとり/天才バカラック/映画の中で、音楽は危険な存在/エレガントなジルベルトの「エスターテ」/アメリカのはっぴいえんど ザ・バンド/クラフトワークとディーヴォ/YMOでスカを取り入れる

第5章 淋しさや恐怖が快楽をもたらす

中原中也からのインスピレーション/「赤とんぼ」をどう解釈するか/名句から生まれた「空気吸うだけ」/ニール・ヤングの淋しさ、「サウンド・オブ・サイレンス」の難解さ/淋しさや恐怖が快楽をもたらす

第6章 新しい出会いは、きっとある

スケッチ・ショウ 細野さんとの音楽作りの醍醐味/HASYMOコンサート後の教授の一言/細野さん、教授の本当のすごさ/ビートニクス/エレクトロニカ・ポップ/初々しい気持ちを思い出したpupa/「ワールドハピネス」への思い

構成者による文庫版書き下ろし

それはほとんど、どう生きるかということに近い。そしてそれはまだ終わってはいない、ような気がする。(天辰保文)

文庫解説

高橋幸宏の「ポップ」(鈴木慶一)


著者紹介

高橋幸宏(たかはし・ゆきひろ)

1952年、東京生まれ。音楽家。サディスティック・ミカ・バンド解散後、サディスティックスを経て、78年に細野晴臣、坂本龍一とともにイエロー・マジック・オーケストラ(YMO)を結成。国内外の音楽、アート/カルチャーに圧倒的な影響を残しつつ、83年に「散開」。

ソロとしては、78年の『Saravah!』から2013年の『LIFE ANEW』まで、通算21枚のオリジナル・アルバムを発表。併行して鈴木慶一とのTHE BEATNIKS、pupa、METAFIVEなどでも活動。

また、ファッション・デザイナーとしても長いキャリアを持つ。

2004年、細野晴臣とのSKETCH SHOWに坂本龍一が加わる形になり、以降YMOの3人がステージに揃うこともあった。2023年没。

書誌情報

書名:僕の私的音楽史 心に訊く音楽、心に効く音楽(河出文庫)

著者: 高橋幸宏

仕様:文庫判/216頁

発売⽇:2025年8⽉6日

税込定価:990円(本体900円)

ISBN:978-4-309-42209-1

カバーデザイン:小野英作

カバー写真:高橋喜代美

文庫版編集:君塚太、荒木重光

書誌URL:

https://www.kawade.co.jp/np/isbn/9784309422091/

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業種
情報通信
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東京都新宿区東五軒町2-13
電話番号
03-3404-1201
代表者名
小野寺優
上場
未上場
資本金
3000万円
設立
1957年05月