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公益財団法人日本ユニセフ協会
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世界水週間:紛争下の1億8,000万人が基本的飲料水を得られず【プレスリリース】

紛争・緊急時は、子どもの水の確保が最優先

公益財団法人日本ユニセフ協会

ユニセフの支援で建設された井戸で、水を汲む女の子。 (ナイジェリア・マイドゥグリ)2017年3月撮影© UNICEF_UN055938_Gilbertsonユニセフの支援で建設された井戸で、水を汲む女の子。 (ナイジェリア・マイドゥグリ)2017年3月撮影© UNICEF_UN055938_Gilbertson

【2017年8月29日 ニューヨーク/ストックホルム 発】

 

 紛争や暴力、政情不安の影響を受ける国々(注1)では、1億8,000万人以上が基本的な飲料水が得られていないと、世界水週間の今日、ユニセフ(国連児童基金)は警鐘を鳴らしました。

 「特に紛争や緊急時において、子どもたちが安全な水やトイレを利用できることは、基本的権利であり特別な恩恵ではないのです」と、ユニセフ水と衛生部門部長のサンジャイ・ウィジェセケラは述べました。「暴力、避難生活、紛争や政情不安を抱える国々では、子どもたちが生き延びるために最も必要な基本物資である水が最優先されるべきです」

 不安定な状況下に暮らす人々は、そうではない状況の人々に比べ、基本的な飲料水が不足する割合が4倍に上ると、ユニセフとWHO(世界保健機関)が先月発表した共同監査プログラム(JMP)報告書『衛生施設と飲料水の前進:2017年最新データと持続可能な開発目標(SDGs)基準(原題:Progress on Drinking Water, Sanitation and Hygiene: 2017 Update and Sustainable Development Goal Baselines)』は、指摘しています。2015年に不安定な状況下に暮らしていた推定4億8,400万人のうち、1億8,300万人が基本的な飲料水が不足する生活をしていました。

 2年以上にわたる紛争の影響で打撃を受けているイエメンでは、国の主要な都市に水を供給する水道網が、紛争によって破壊され、修理も出来ないことから、差し迫る崩壊の危険に直面しています。国内の約1,500万の人々が、日常的な水と衛生のサービスから切り離されています。

 紛争が7年目に突入したシリアでは、推定640万人の子どもを含む、約1,500万人の人々が安全な水を必要としています。水は頻繁に戦争の武器として使用されてきました。2016年だけでも、アレッポ、ダマスカス、ハマ、ラッカおよびダラアなどで、給水ポンプの破壊や水源の汚染による意図的な断水が30回以上発生しました。

 紛争の影響を受けるナイジェリア北東部では、水と衛生施設の75%が損傷あるいは破壊され、360万人の人々が基本的な水のサービスを失いました。
 

ユニセフから配布されたバケツを持つ女の子(南スーダン・ユニティ州)2017年2月撮影© UNICEF_UN053466_Modolaユニセフから配布されたバケツを持つ女の子(南スーダン・ユニティ州)2017年2月撮影© UNICEF_UN053466_Modola

 3年以上紛争が猛威を奮っている南スーダンでは、国内の給水所の約半数が損傷または完全に破壊されました。

 「あまりに多くの水と衛生施設が、攻撃され、損傷し、修理されなかったために、崩壊寸前に至っています。子どもたちが安全な飲み水を得られず、保健システムが荒廃したならば、栄養不良やコレラなど死に至る可能性のある病気の蔓延が必然的に続きます」とウィジェセケラは言いました。

 例えばイエメンでは、これまでに報告された50万以上のコレラおよび急性水様性下痢が疑われる症例のうち53%以上を子どもが占めています。ソマリアでは、過去5年間で最大規模のコレラの流行に見舞われており、7万7,000件近くのコレラおよび急性水様性下痢が疑われる症例が報告されています。また、南スーダンでは、かつてないほど深刻なコレラの流行が発生し、2016年6月以降1万9,000件以上の症例が報告されています。

 飢饉の脅威に晒されているナイジェリア北東部、ソマリア、南スーダンおよびイエメンでは、子ども1,460万人を含む3,000万人近くの人々が、緊急に安全な水を必要としています。年内に、500万人以上の子どもが栄養不良の状態に陥ると推定され、そのうち140万人が深刻な状態に陥いるとされます。

注1:世界銀行「2017年度脆弱環境リスト(英語、PDF)」に基づく。http://pubdocs.worldbank.org/en/154851467143896227/FY17HLFS-Final-6272016.pdf

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『衛生施設と飲料水の前進:2017年最新データと持続可能な開発目標(SDGs)基準『衛生施設と飲料水の前進:2017年最新データと持続可能な開発目標(SDGs)基準

■ユニセフ・WHO 共同監査プログラム(JMP)について
 ユニセフと世界保健機関(WHO)による水と衛生についての共同監査プログラム(JMP)は、特に普遍的かつ公平な水、トイレ、衛生環境へのアクセスに関連する持続的な開発目標(SDGs)に向けての進捗を、国別、地域別、世界レベルで監査するための国連のメカニズムです。世界各地における世帯調査の協力を得ており、JMPのデータは、基本的な水とトイレが利用できることと生活の質の相関関係を結び付け、特に国際レベルでの政策決定やリソース配分において活用されています。
 共同監査プログラム(JMP)報告書『衛生施設と飲料水の前進:2017年最新データと持続可能な開発目標(SDGs)基準(原題:Progress on Drinking Water, Sanitation and Hygiene: 2017 Update and Sustainable Development Goal Baselines)』は、下のURLからダウンロード頂けます。
https://www.unicef.org/publications/files/Progress_on_Drinking_Water_Sanitation_and_Hygiene_2017.pdf

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■ユニセフについて
 ユニセフ(UNICEF:国際連合児童基金)は、すべての子どもの権利と健やかな成長を促進するために活動する国連機関です。現在190の国と地域※で、多くのパートナーと協力し、その理念を様々な形で具体的な行動に移しています。特に、最も困難な立場にある子どもたちへの支援に重点を置きながら、世界中のあらゆる場所で、すべての子どもたちのために活動しています。(www.unicef.org
※ユニセフ国内委員会(ユニセフ協会)が活動する34の国と地域を含みます
※ユニセフの活動資金は、すべて個人や企業・団体からの募金や各国政府からの任意拠出金で支えられています

■日本ユニセフ協会について
 公益財団法人 日本ユニセフ協会は、先進工業国34の国と地域にあるユニセフ国内委員会のひとつで、日本国内において民間として唯一ユニセフを代表する組織として、ユニセフ活動の広報、募金活動、政策提言(アドボカシー)を担っています。 (www.unicef.or.jp)

 

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赤松良子
上場
未上場
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設立
-
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