天才作曲家のイメージがガラリと変わる! 岡田暁生さんと片山杜秀さんの対談本『ごまかさないクラシック音楽』(新潮選書)が本日発売!
美しい旋律に隠された「危険な本音」とは――? 音楽批評界のご意見番が、西洋音楽のオモテとウラを忖度なしで語り尽くす「最強の入門書」。
古楽から、古典派、ロマン派、国民楽派、そして現代音楽までを丁寧に辿る入門書の体裁ながら、過剰な音楽愛ゆえの歯に衣着せぬ物言いで、これまでの音楽史の教科書とはまるで異なる形で「クラシック音楽の魔力」を浮き彫りにしています。
二人にかかれれば、有名作曲家も下記のような評価に……いっけん突拍子もなく思えるかも知れませんが、読めば深く納得できる内容で、音楽史においてそれぞれの作曲家が果たした意味がよく分かります。
・バッハは「戦闘的なキリスト教伝道者」
・ベートーヴェンは「クラシック株式会社の創業社長」
・ベルリオーズは「資本主義のイデオロギー装置」
・ショパンは女性・子ども市場を開拓した「凄腕マーケッター」
・ワーグナーは「強烈なアンチ・グローバリスト」
・マーラーは「サブカルチャーの先駆者」
・ショスタコーヴィチは「軍事オタク」
・グールドは「仮想現実空間のサル」
■あらすじ
バッハは戦闘的なキリスト教伝道者。ベートーヴェンは西側民主主義のインフルエンサー。ロマン派は資本主義のイデオロギー装置。ワーグナーはアンチ・グローバリスト。ショスタコーヴィチは軍事オタク。古楽から、古典派、ロマン派、国民楽派、そして現代音楽までを総ざらいし、名曲に秘められた「危険な思想」を語り尽くす。
■著者コメント
岡田暁生さん(京都大学教授)
「音楽は『ホントは怖い』。決して口に出来ない本音、ありもしない願望、ふだん意識すらしていない愚かしい自明、あまり考えないようにしている不安、漠とした奇妙な予感――時代と社会のいわば本性と本音が音楽の中には露呈されている」
片山杜秀さん(慶應義塾大学教授)
「ただ音楽を右から左に聞き流しているだけではもったいない。その背後にはそれぞれの「絶対倫理」がしっかりと張り付いている。そのことにもっと自覚的になれば、世界や人間が読み解けるはず」
■著者紹介
岡田暁生(おかだ・あけお)
1960年、京都市生まれ。音楽学者。大阪大学大学院文学研究科博士課程単位取得満期退学。京都大学人文科学研究所教授。『オペラの運命』でサントリー学芸賞、『ピアニストになりたい!』で芸術選奨文部科学大臣新人賞、『音楽の聴き方』で吉田秀和賞、『音楽の危機』で小林秀雄賞受賞。著書に『オペラの終焉』、『西洋音楽史』、『モーツァルトのオペラ』など多数。
片山杜秀(かたやま・もりひで)
1963年、仙台市生まれ。政治思想史研究者、音楽評論家。慶應義塾大学大学院法学研究科博士後期課程単位取得退学。慶應義塾大学法学部教授。『音盤考現学』および『音盤博物誌』で吉田秀和賞、サントリー学芸賞を受賞。『未完のファシズム』で司馬遼太郎賞受賞。著書に『近代日本の右翼思想』『国の死に方』『尊皇攘夷』『革命と戦争のクラシック音楽史』など多数。
■書籍データ
【タイトル】ごまかさないクラシック音楽
【著者名】岡田暁生・片山杜秀
【発売日】2023年5月25日(木)
【造本】新潮選書(四六判変型ソフトカバー)
【本体定価】2,090円(税込)
【ISBN】978-4-10-603896-9
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