スマート・メータ用チップセットにインフラの柔軟性と拡張性を高める無線通信機能を追加

STマイクロエレクトロニクス

・ST8500 / STLD1スマート・メータ用チップセットに無線通信機能を追加
・ADD Grup社がこの拡張機能を活用した初のハイブリッド・スマート電力メータをリリース
・チップセットおよびソリューションのデモをEuropean Utility Week 2019で展示

多種多様な電子機器に半導体を提供する世界的半導体メーカーのSTマイクロエレクトロニクス(NYSE:STM、以下ST)は、Smart CityおよびSmart Industryの促進に向け、STの実績あるスマート・メータ用チップセットに無線通信機能を追加したことを発表しました。

すでにスマート電力メータに幅広く採用されているSTのST8500 / STLD1 PLCチップセットは、既存の電力ケーブルに加えて、無線通信を組み合わせた活用が可能になります。

電力線のノイズが大きくPLCが困難な場合や、地域的な規制による制限がある場合でも、ST8500 / STLD1 チップセットを使用すれば、無線通信またはPLC通信を迅速かつ効率的に組み込むことができます。また、無線機能により、ガス / 水道用スマート・メータ、環境モニタ、照明制御、産業用センサなど、各種スマート機器の設計において、優れた内蔵機能や利便性を活用できます。

ヨーロッパのスマート・メータ・ソリューション企業であるADD Grup社は、機能強化されたST8500 / STLD1チップセットを採用した初のPLC / RFハイブリッド製品を発表しました。ADD Grup社の営業・マーケティング責任者であるRuslan Casico氏は、次のようにコメントしています。「ST8500のファームウェアが無線通信に完全に対応したことにより、STのチップセットは、当社の革新的な電力メータにとって、ネットワーク性能、信頼性、通信容量、および拡張性を向上させる完璧なプラットフォームになりました。PLCと無線通信をあわせ持つ新製品のおかげで、EMEA、ロシア、アジアにおいて重要なスマート・メータ事業を獲得できました。」

STのインダストリアル & パワー・コンバージョン事業部ジェネラル・マネージャであるDomenico Arrigoは、次のようにコメントしています。「ADD Grup社は、次世代のスマート・メータに当社のチップセットを積極的に採用しています。当社のチップセットが主要なPLCプロトコルに加えて、無線通信に対応したことにより、世界各地のSmart CityやSmart Industryにおいて、さらなる地球資源の節約、制御性の向上、および効率化が可能になります。」

STは、パリで開催されるEuropean Utility Week(11月12日~14日、ブースJ160)において、ST8500 / STLD1チップセットと、主要顧客によるソリューション(スマート・メータ、スマート・ホーム、スマート・ビルディング、およびスマート・インフラ)のデモを出展しました。

技術情報

ST8500の物理(PHY)層とデータ・リンク層(媒体アクセス制御、MAC、6LoWPAN)のファームウェアに無線メッシュが組み込まれることで、スマート・ノードとデータ収集装置との通信に電力線と無線メッシュ・ネットワークを組み合わせて活用でき、柔軟性がさらに高まります。単純なポイント・ツー・ポイント・リンクと異なり、ハイブリッド・メッシュ・ネットワークは、端末を広範囲で接続し、通信の信頼性および耐障害性の向上と通信距離の拡大を実現します。

STは、ST8500プログラマブル・システム・オン・チップとSTLD1ライン・ドライバの更新および機能強化を継続して行っています。ST8500は、2019年の初めに既存のプロトコルに加えて、PRIME 1.4ベース端末とG3-PLC CENELEC B PANコーディネータ仕様に基づく認証を取得しており、多様なPLC通信端末で使用可能です。これにより、世界各地で製品の認証と導入を迅速かつ容易に行えます。

またSTは、スマート・エネルギー、スマート・ビルディング、スマート・シティなどのアプリケーションに使用されるG3-PLC端末の開発をサポートする包括的なターンキー開発パッケージを発表しました。この開発パッケージには、STのEVALKITST8500-1評価キット、オープンソースの包括的なファームウェア・フレームワーク(プロトコル・スタック、IPv6用6LowPAN適応層、プロトコル・エンジンおよびリアルタイム・エンジンのファームウェア・イメージなど)が含まれています。また、STM32マイコンのアプリケーション・サンプルに加えて、EVALKITST8500-1のハードウェア設定 / 制御、アプリケーション・コマンドの実行、およびファームウェア・アップデートの適用が可能なSTSW-SGKITGUI SmartGrid LabTool GUIも含まれています。

ST8500 / STLD1チップセットは、現在量産中です。価格およびサンプル提供については、STのセールス・オフィスまたは販売代理店までお問い合わせください。

STM32は、STMicroelectronics International NVもしくはEUおよび / またはその他の地域における関連会社の登録商標および / または未登録商標です。STM32は米国特許商標庁に登録されています。

STマイクロエレクトロニクスについて
STは、私たちの暮らしに欠かすことのできないエレクトロニクス機器に、優れた性能と高い電力効率を特徴とした半導体を提供する世界的な総合半導体メーカーです。あらゆるシーンで活躍するSTの製品は、お客様が開発する次世代モバイルやIoT機器の他、よりスマートな自動車、工場、都市および住宅を可能にします。STは、生活をより豊かにする技術革新を通じ、「life.augmented」の実現に取り組んでいます。STは、10万社を超えるお客様に半導体を提供しており、2018年の売上は96.6億ドルでした。さらに詳しい情報はSTのウェブサイト( http://www.st.com )をご覧ください。

◆ お客様お問い合わせ先
〒108-6017 東京都港区港南2-15-1
品川インターシティA棟
STマイクロエレクトロニクス(株)
アナログ・MEMS・センサ製品グループ
TEL: 03-5783-8250 FAX: 03-5783-8216

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会社概要

STマイクロエレクトロニクス

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URL
http://www.st.com/jp
業種
製造業
本社所在地
東京都港区港南2-15-1 品川インターシティA棟
電話番号
03-5783-8220
代表者名
マルコ・カッシス
上場
未上場
資本金
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設立
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