求人情報の一括検索サービス「求人ボックス」、「仕事と暮らしの実態調査」の結果を発表
~年代・雇用形態問わず、働く人の7割以上が「キャリアに強い不安」~
株式会社カカクコム(本社:東京都渋谷区 代表取締役社長:村上 敦浩)が運営する求人情報の一括検索サービス「求人ボックス(https://求人ボックス.com/)」は、2025年11月19日(水)、求人ボックスの利用者を対象(※1)に行った「仕事と暮らしの実態調査」の結果を発表しました。
今回の調査では、仕事や人生におけるキャリアへの不安や相談行動について多角的に分析しました。結果、「転職できる自信がない」「このまま今の会社にいて良いのかわからない」といった声に象徴されるように、年代や雇用形態を問わず多くの人が「キャリアに強い不安」を抱えている実態が明らかになりました。
また、本調査は「仕事と暮らしの実態白書」として今年より開始したもので、今後も毎年同時期に実施・発表してまいります。働く人々の職場満足度やキャリアへの意識、スキル、お金の不安といった「仕事と暮らし」に関する幅広いテーマについて、継続的に調査・発信していく予定です。
求人ボックスジャーナル: https://求人ボックス.com/journal/

■調査結果トピックス
・キャリアで最も重視するのは「ワークライフバランス」。出世よりもプライベートの充実による「自分らしさ」や、「居心地」を重んじる傾向
・全体の7割以上が「キャリアに強い不安」。特に正社員と中高年層で顕著
・最多の理由は「年齢が上がるほど転職しにくくなること」。次いで「会社の将来性」「キャリアの方向性」
・キャリア不安を相談できる人が「いない」人が約7割。相談先の有無で不安スコアに明確な差
(※1)求人ボックス会員のうち、「正社員」に関する検索履歴がある人に調査を実施。現在、「正社員」「契約社員」「派遣社員」「パート・アルバイト」として働く20歳〜64歳の男女835名。
調査結果詳細
1.キャリアで最も重視されるのは「ワークライフバランス」、出世よりもプライベートの充実による「自分らしさ」や、「居心地」を重んじる傾向
現在働いている人がキャリアの中で何を最も重視しているかを尋ねたところ、最も多かったのは「ワークライフバランス」(346票)で全体の約半数を占めました。次いで「居心地の良さ」(271票)、「スキルアップ」(89票)が続く結果となりました。 一方で、かつてキャリアの象徴とされた「出世・昇進」(41票)は上位には入らず、それよりも、プライベートの充実を通じた「自分らしさ」や、「居心地の良い職場で働くこと」といった精神的な豊かさを優先する価値観が明確に表れました。

年代別では、20代の若年層で「スキルアップ」や「出世・昇進」の割合が他年代よりやや高いものの、「ワークライフバランス」も4割を超え、成長意欲と安定志向の二面性が見られました。30代〜40代前半では「ワークライフバランス」が約半数となり、家庭や育児との両立を志向する姿がうかがえます。55〜64歳のシニア層では「居心地の良さ」(40.7%)が最多となり、精神的な安定を重視する傾向が強まりました。

2.年齢・雇用形態別にみる「キャリア不安の強さ」、年代が上がると不安も強まる傾向
キャリアに関する不安の強さを10点満点で評価してもらったところ、全体平均は7.2点と高水準でした。「非常に不安に感じる(9〜10点)」、「かなり不安を感じている(7〜8点)」を合わせた「強い不安層」は全体の7割を超え、多くの働き手が不安を前提にキャリアを考えている実態が浮き彫りになりました。
年代別では、55〜64歳(平均7.6点)が最も高く、次いで35〜44歳(7.5点)、45〜54歳(7.4点)と、中高年層で特に不安が強い傾向が見られました。

また、雇用形態別では「正社員」が平均7.4点で最も不安スコアが高く、安定的に思える正社員が、終身雇用モデルの揺らぎの中で「このまま今の会社にいても将来は見えない」という構造的不安を抱えている可能性が示唆されました。

3.キャリア不安の最上位は「年齢が上がるほど転職しにくくなること」、将来性・方向性・スキルに迷い
「キャリアで最も不安に感じること」を尋ねたところ、最も多かったのは「年齢が上がるほど転職しにくくなること」(299票)でした。 次いで「今の仕事・会社に将来性がない」(253票)、「自分のキャリアの方向性が定まらない」(235票)が上位に並び、将来の見通しに対する不安が全体の中心を占める結果となりました。

年代別では、20代で「キャリアの方向性が定まらない」といった“キャリア迷子”状態が目立ちます。これが35〜44歳の層になると、「年齢が上がるほど転職しにくくなること」が不安要因のトップとなりました。この傾向は45歳以上でさらに顕著になり、「年齢」がキャリアを考える上で最大の懸念事項となっている実態がうかがえます。

4.キャリアの不安、相談先がある人は3割、相談先の有無で「不安スコア」に明確な差
キャリアに関する不安を誰かに相談できるかを尋ねたところ、「相談先がない人」が約7割を占めました。 不安スコアを比較すると、相談先がない人は平均7.6点、相談先がある人は6.6点と、約1.0ポイントの差が見られました。相談先がない人では「非常に不安を感じている」(32.6%)と「かなり不安を感じている」(40.9%)が合わせて7割超を占め、孤立が不安を強めている可能性がうかがえます。

相談先としては「友人」(32.3%)、「親族」(21.8%)が中心で、「キャリアカウンセラー」(8.1%)や「転職エージェント」(10.4%)など専門家への相談は1割前後にとどまりました。

総評
(求人ボックスカンパニー 事業企画部 部長 小島 塁)
今回の調査結果は、現代の働き手が「成果」よりも「生活の質」や「精神的な充足」を優先する価値観へと変化していることを如実に示しています。しかし、同時に、多くの人が年齢や将来性に対する強い不安を抱えており、「理想の働き方」と「将来への見通し」の間で葛藤している姿も明らかになりました。
特に全体の約7割を占める「相談できる人がいない」人々において不安が顕著に高いという結果は、キャリア形成における「情報の非対称性」や「孤立」が、心理的負担を増幅させていることを物語っています。
多様な生き方が尊重される時代だからこそ、個々が自身の状況を整理し、納得感のある選択をするためのサポートが不可欠です。求人ボックスは、この「仕事と暮らしの実態白書」での発信をはじめ、多様な求人情報と意思決定を支えるコンテンツの提供を通じて、働き手の不安に寄り添い続けてまいります。
■調査概要

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調査主体 |
株式会社カカクコム |
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調査対象 |
求人ボックス会員のうち、「正社員」に関する検索履歴がある人に調査を実施。現在、「正社員」「契約社員」「派遣社員」「パート・アルバイト」として働く20歳〜64歳の男女835名の回答を抽出。 |
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調査方法 |
インターネット調査 |
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調査期間 |
2025年10月1日(水)~10月19日(日) |
※構成比(%)、差分(pt)は小数第2位以下を四捨五入しているため、合計が100%にならない場合や、少数第1位までの計算とは数値が異なる場合があります。
「求人ボックス」について
カカクコムが展開する求人情報の一括検索サービス「求人ボックス」は、サービス開始10周年を迎えた2025年にブランドリニューアルを実施。新たなブランドメッセージ「あなたの明日が、詰まってる。」とともにブランドロゴの刷新を行いました。
求人掲載数は2,000万件以上。全国の求人情報から、キーワード、給与、勤務地、こだわり条件などから求人情報を簡単に検索でき、気になる求人があればすぐに応募も可能。独自の求人統計データや豊富な記事コンテンツも備え、一人一人に合った仕事探しをサポートしています。また、パーソナライズされた求人情報の通知や、会員登録(無料)によるプロフィールの保存、転職サポート機能などもご利用いただけます。
こうした細かなニーズに合わせて検索できる点が評価され、若年層からシニア層まで月間1,200万人以上の方々にご利用いただいています(2025年9月実績)。
【株式会社カカクコム 会社概要】
所在地 :東京都渋谷区恵比寿南3丁目5番地7 デジタルゲートビル
代表取締役 :村上 敦浩
事業内容 :サイト・アプリの企画運営、各種プラットフォームの提供
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